伊藤ファミリーBLOG

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【COGHCC聖書通読】 2020/02/29

2020-02-29 18:40:36 | 一日一章・聖書通読日記
※昨日の通読箇所を一章飛ばしてしまっていたため遡ります。

サムエル記上 24:1-7

サウルがペリシテびとを追うことをやめて帰ってきたとき、人々は彼に告げて言った、「ダビデはエンゲデの野にいます」。 そこでサウルは、全イスラエルから選んだ三千の人を率い、ダビデとその従者たちとを捜すため、「やぎの岩」の前へ出かけた。 途中、羊のおりの所にきたが、そこに、ほら穴があり、サウルは足をおおうために、その中にはいった。その時、ダビデとその従者たちは、ほら穴の奥にいた。 ダビデの従者たちは彼に言った、「主があなたに告げて、『わたしはあなたの敵をあなたの手に渡す。あなたは自分の良いと思うことを彼にすることができる』と言われた日がきたのです」。そこでダビデは立って、ひそかに、サウルの上着のすそを切った。 しかし後になって、ダビデはサウルの上着のすそを切ったことに、心の責めを感じた。 ダビデは従者たちに言った、「主が油を注がれたわが君に、わたしがこの事をするのを主は禁じられる。彼は主が油を注がれた者であるから、彼に敵して、わたしの手をのべるのは良くない」。 ダビデはこれらの言葉をもって従者たちを差し止め、サウルを撃つことを許さなかった。サウルは立って、ほら穴を去り、道を進んだ。

あと一歩までダビデを追い詰めながら、ペリシテ人の侵略を防ぐためダビデ捜索を途中で諦めたサウル王は、ペリシテとの戦いを終えると再びダビデ捜索のために精兵3千人を率いてエンゲデの平野に戻ってきました。そしてたまたま用を足すために入った洞穴の奥に、ダビデたちが隠れていました。トイレのことを、王も一人で入る場所と呼ぶ言葉もあるように、用を足す最中はサウル王ただ一人です。今こそサウル王を暗殺する千載一隅のチャンスと、ダビデの従者たちは一思いにサウルを亡き者にしようと進言しますが、ダビデは衣の裾を切っただけで、心に責めを感じました。そのことさえも王に手を掛けたこととなり、主の油注がれた者に危害を及ぼすことは神の御心に適わないことであると、ダビデは自分のいのちを求めて追いかけるサウルに対して、撃ち滅ばすべき敵としてではなく、神の選ばれた器として、敬意を払いました。私たちの人間関係において、好き嫌い、そりが合うか合わないか、といった感情的な側面だけで捉えることなく、神の視点に立って人間関係を築く私たちでありますように。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.24.1-7.ja1955

*****

サムエル記上 24:8-15

ダビデもまた、そのあとから立ち、ほら穴を出て、サウルのうしろから呼ばわって、「わが君、王よ」と言った。サウルがうしろをふり向いた時、ダビデは地にひれ伏して拝した。 そしてダビデはサウルに言った、「どうして、あなたは『ダビデがあなたを害しようとしている』という人々の言葉を聞かれるのですか。 あなたは、この日、自分の目で、主があなたをきょう、ほら穴の中でわたしの手に渡されたのをごらんになりました。人々はわたしにあなたを殺すことを勧めたのですが、わたしは殺しませんでした。『わが君は主が油を注がれた方であるから、これに敵して手をのべることはしない』とわたしは言いました。 わが父よ、ごらんなさい。あなたの上着のすそは、わたしの手にあります。わたしがあなたの上着のすそを切り、しかも、あなたを殺さなかったことによって、あなたは、わたしの手に悪も、とがもないことを見て知られるでしょう。あなたはわたしの命を取ろうと、ねらっておられますが、わたしはあなたに対して罪をおかしたことはないのです。 どうぞ主がわたしとあなたの間をさばかれますように。また主がわたしのために、あなたに報いられますように。しかし、わたしはあなたに手をくだすことをしないでしょう。 昔から、ことわざに言っているように、『悪は悪人から出る』。しかし、わたしはあなたに手をくだすことをしないでしょう。 イスラエルの王は、だれを追って出てこられたのですか。あなたは、だれを追っておられるのですか。死んだ犬を追っておられるのです。一匹の蚤を追っておられるのです。 どうぞ主がさばきびととなって、わたしとあなたの間をさばき、かつ見て、わたしの訴えを聞き、わたしをあなたの手から救い出してくださるように」。

ダビデが逃げ込んだ洞穴で何も知らずに用を足して出て行ったサウルに、ダビデは声を掛けました。そして自分はサウルをイスラエルの王として最大級の敬意を払っていること、またとない暗殺のチャンスにも神の御心に適わないことと受け止めていのちを取ることをしなかったこと、自分には謀反の意志などさらそらないと、自らの身の潔白を主張しました。神に聞き従う者は、自分の感情や衝動を抑えて、神の視点に立った言動を実践することが肝要です。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.24.8-15.ja1955

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サムエル記上 24:16-22

ダビデがこれらの言葉をサウルに語り終ったとき、サウルは言った、「わが子ダビデよ、これは、あなたの声であるか」。そしてサウルは声をあげて泣いた。 サウルはまたダビデに言った、「あなたはわたしよりも正しい。わたしがあなたに悪を報いたのに、あなたはわたしに善を報いる。 きょう、あなたはいかに良くわたしをあつかったかを明らかにしました。すなわち主がわたしをあなたの手にわたされたのに、あなたはわたしを殺さなかったのです。 人は敵に会ったとき、敵を無事に去らせるでしょうか。あなたが、きょう、わたしにした事のゆえに、どうぞ主があなたに良い報いを与えられるように。 今わたしは、あなたがかならず王となることを知りました。またイスラエルの王国が、あなたの手によって堅く立つことを知りました。 それゆえ、あなたはわたしのあとに、わたしの子孫を断たず、またわたしの父の家から、わたしの名を滅ぼし去らないと、いま主をさして、わたしに誓ってください」。 そこでダビデはサウルに、そのように誓った。そしてサウルは家に帰り、ダビデとその従者たちは要害にのぼって行った。

身の潔白を主張したダビデの言葉を聞いたサウルは、涙を流してダビデに答え、その言動に偽りなしと感動してダビデの義を認め、これ以上の追撃はしないと語り、また確かに次期イスラエル王はダビデが選ばれたことだと認識し、自分の子孫の名が絶えないように誓うことを願い出ました。そして二人は誓いを交わし、お互い分かれて、別の道を歩み出しました。かといってこの後サウルはダビデのいのちを付け狙うことをやめたかというと、そうではありませんでした。しかし一時的にせよ、ダビデの真実な忠義心を認めたことには、神の背後の御手が働いたからです。私たちが神と人とに対して真実に、忠実に、礼節をわきまえるならば、神が仲立ちとなって和解を得させてくださいます。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.24.16-22.ja1955
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【今日の聖句】 2020/02/29

2020-02-29 08:45:38 | 今日の聖句
詩編 90:12 新共同訳

生涯の日を正しく数えるように教えてください。
知恵ある心を得ることができますように。

生まれながらの罪人である私たちは、正しい生涯を送るために正しい知恵を教えていただく必要があります。義なる神の御言葉に学び、まことの知恵を心に刻んで、神と人とに喜ばれる人生を歩ませていただく私たちでありますように。

https://www.bible.com/bible/1819/psa.90.12.新共同訳
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【COGHCC聖書通読】 2020/02/28

2020-02-28 08:00:31 | 一日一章・聖書通読日記
サムエル記上 25:1-13

さてサムエルが死んだので、イスラエルの人々はみな集まって、彼のためにひじょうに悲しみ、ラマにあるその家に彼を葬った。そしてダビデは立ってパランの荒野に下って行った。 マオンに、ひとりの人があって、カルメルにその所有があり、ひじょうに裕福で、羊三千頭、やぎ一千頭を持っていた。彼はカルメルで羊の毛を切っていた。 その人の名はナバルといい、妻の名はアビガイルといった。アビガイルは賢くて美しかったが、その夫は剛情で、粗暴であった。彼はカレブびとであった。 ダビデは荒野にいて、ナバルがその羊の毛を切っていることを聞いたので、 十人の若者をつかわし、その若者たちに言った、「カルメルに上って行ってナバルの所へ行き、わたしの名をもって彼にあいさつし、 彼にこう言いなさい、『どうぞあなたに平安があるように。あなたの家に平安があるように。またあなたのすべての持ち物に平安があるように。 わたしはあなたが羊の毛を切っておられることを聞きました。あなたの羊飼たちはわれわれと一緒にいたのですが、われわれは彼らを少しも害しませんでした。また彼らはカルメルにいる間に、何ひとつ失ったことはありません。 あなたの若者たちに聞いてみられるならば、わかります。それゆえ、わたしの若者たちに、あなたの好意を示してください。われわれは祝の日にきたのです。どうぞ、あなたの手もとにあるものを、贈り物として、しもべどもとあなたの子ダビデにください』」。 ダビデの若者たちは行って、ダビデの名をもって、これらの言葉をナバルに語り、そして待っていた。 ナバルはダビデの若者たちに答えて言った、「ダビデとはだれか。エッサイの子とはだれか。このごろは、主人を捨てて逃げるしもべが多い。 どうしてわたしのパンと水、またわたしの羊の毛を切る人々のためにほふった肉をとって、どこからきたのかわからない人々に与えることができようか」。 ダビデの若者たちは、そこを去り、帰ってきて、彼にこのすべての事を告げた。 そこでダビデは従者たちに言った、「おのおの、つるぎを帯びなさい」。彼らはおのおのつるぎを帯び、ダビデもまたつるぎを帯びた。そしておおよそ四百人がダビデに従って上っていき、二百人は荷物のところにとどまった。

ダビデがサウル王からいのちを付け狙われ逃亡生活を送る間に、預言者サムエルは死にました。イスラエルの霊的指導者がいなくなったのです。ここからはダビデがイスラエルの真のリーダーとして民を導いて行かなければなりません。そのための主の訓練期間でした。そのころダビデの元には600人あまりの人々が集結していましたが、彼らは裕福な人の用心棒となって日々の糧を得ていました。ここではイスラエル最南端のパランの荒野で多くの羊と山羊を放牧していた裕福な家を略奪者の手から守っていました。ある祝いの日に、ダビデが共にいる人々と祝いを守るために必要な品々を求めたところ、ナバルは、どこの馬の骨とも知らぬ者にくれてやるものはないとダビデを侮辱して、使いの若者をから手で帰しました。家畜を守っていたのに感謝の意も表さず、むしろ侮辱して帰らせたナバルの行為にダビデは怒り、400人を率いてナバルを滅ぼすために出て行きました。私たちは感謝の心、礼節を重んじる心、惜しまずに与える心を忘れてはなりません。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.25.1-13.ja1955

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サムエル記上 25:14-19

ところで、ひとりの若者がナバルの妻アビガイルに言った、「ダビデが荒野から使者をつかわして、主人にあいさつをしたのに、主人はその使者たちをののしられました。 しかし、あの人々はわれわれに大へんよくしてくれて、われわれは少しも害を受けず、またわれわれが野にいた時、彼らと共にいた間は、何ひとつ失ったことはありませんでした。 われわれが羊を飼って彼らと共にいる間、彼らは夜も昼もわれわれのかきとなってくれました。 それで、あなたは今それを知って、自分のすることを考えてください。主人とその一家に災が起きるからです。しかも主人はよこしまな人で、話しかけることもできません」。 その時、アビガイルは急いでパン二百、ぶどう酒の皮袋二つ、調理した羊五頭、いり麦五セア、ほしぶどう百ふさ、ほしいちじくのかたまり二百を取って、ろばにのせ、 若者たちに言った、「わたしのさきに進みなさい。わたしはあなたがたのうしろに、ついて行きます」。しかし彼女は夫ナバルには告げなかった。

家畜を守ってくれたダビデに対して主人ナバルの取った無礼な行動に疑問を抱いた一人の若者が、ナバルの妻アビガイルに事の子細を報告しました。するとアビガイルはナバルには内緒で、ダビデへの贈り物を山ほど携えて、夫の非礼を詫びるために出掛けて行きました。ナバルは強情で粗暴な人でしたが、その妻アビガイルは聡明でたいそうな美人であったと記されています。家のピンチに、内助の功を発揮したのです。アビガイルのように、人の気の付かない背後でたゆまずに善を行う者、感謝の心を忘れず、惜しみなく与える気前の良さ、何が正しくて何が間違っているか分別を持つ者、正しいことは直ちに実行に移す行動力を持つ者とならせていただきたいと願います。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.25.14-19.ja1955

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サムエル記上 25:20-31

アビガイルが、ろばに乗って山陰を下ってきた時、ダビデと従者たちは彼女の方に向かって降りてきたので、彼女はその人々に出会った。 さて、ダビデはさきにこう言った、「わたしはこの人が荒野で持っている物をみな守って、その人に属する物を何ひとつなくならないようにしたが、それは全くむだであった。彼はわたしのした親切に悪をもって報いた。 もしわたしがあすの朝まで、ナバルに属するすべての者のうち、ひとりの男でも残しておくならば、神が幾重にもダビデを罰してくださるように」。 アビガイルはダビデを見て、急いで、ろばを降り、ダビデの前で地にひれ伏し、 その足もとに伏して言った、「わが君よ、このとがをわたしだけに負わせてください。しかしどうぞ、はしために、あなたの耳に語ることを許し、はしための言葉をお聞きください。 わが君よ、どうぞ、このよこしまな人ナバルのことを気にかけないでください。あの人はその名のとおりです。名はナバルで、愚かな者です。あなたのはしためであるわたしは、わが君なるあなたがつかわされた若者たちを見なかったのです。 それゆえ今、わが君よ、主は生きておられます。またあなたは生きておられます。主は、あなたがきて血を流し、また手ずから、あだを報いるのをとどめられました。どうぞ今、あなたの敵、およびわが君に害を加えようとする者は、ナバルのごとくになりますように。 今、あなたのつかえめが、わが君に携えてきた贈り物を、わが君に従う若者たちに与えてください。 どうぞ、はしためのとがを許してください。主は必ずわが君のために確かな家を造られるでしょう。わが君が主のいくさを戦い、またこの世に生きながらえられる間、あなたのうちに悪いことが見いだされないからです。 たとい人が立ってあなたを追い、あなたの命を求めても、わが君の命は、生きている者の束にたばねられて、あなたの神、主のもとに守られるでしょう。しかし主はあなたの敵の命を、石投げの中から投げるように、投げ捨てられるでしょう。 そして主があなたについて語られたすべての良いことをわが君に行い、あなたをイスラエルのつかさに任じられる時、 あなたが、ゆえなく血を流し、またわが君がみずからあだを報いたと言うことで、それがあなたのつまずきとなり、またわが君の心の責めとなることのないようにしてください。主がわが君を良くせられる時、このはしためを思いだしてください」。

ダビデへの贈り物を携えて道を急ぐアビガイルは、恩を徒で返したナバルの家の者を全滅させようと進軍してきたダビデ一行と出会いました。ダビデを見るや否やアビガイルは地にひれ伏して、夫ナバルの非礼を詫びると共に、怒りのあまり一つのイスラエルの家を滅ぼそうとするダビデに夫ナバルのように愚か者とならないようにとその心を諫め、更にダビデこそ真のイスラエルの王となるべき者と認めてその暁には私たちを覚えてくださいと、必死に執り成しました。アビガイルは夫の無礼だけでなく、ダビデにも思い直すようにと、知恵に満ちた真実かつ柔和な言葉で進言したのです。私たちもまたアビガイルのように、神の義と愛に満ちた言葉で、人の過ちを正すことのできる者とならせていただきたいと願います。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.25.20-31.ja1955

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サムエル記上 25:32-35

ダビデはアビガイルに言った、「きょう、あなたをつかわして、わたしを迎えさせられたイスラエルの神、主はほむべきかな。 あなたの知恵はほむべきかな。またあなたはほむべきかな。あなたは、きょう、わたしがきて血を流し、手ずからあだを報いることをとどめられたのです。 わたしがあなたを害することをとどめられたイスラエルの神、主はまことに生きておられる。もしあなたが急いでわたしに会いにこなかったならば、あすの朝までには、ナバルのところに、ひとりの男も残らなかったでしょう」。 ダビデはアビガイルが携えてきた物をその手から受けて、彼女に言った、「あなたは無事にのぼって、家に帰りなさい。わたしはあなたの声を聞きいれ、あなたの願いを許します」。

聡明なアビガイルの真摯かつ的を射た言葉にダビデは感服し、怒りの心に支配されてナバルを滅ぼそうとした自らを悔い改め、アビガイルの故にナバルの非礼を許しました。罪の支配するこの世に生きる限り、私たちもまた些細なことに気を取られ過ちを犯してしまいがちですが、私たちの非を指摘する真実な言葉に聞く耳を持ち、心を頑なにせず許す心を持つことが肝要です。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.25.32-35.ja1955

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サムエル記上 25:36-44

こうしてアビガイルはナバルのもとにきたが、見よ、彼はその家で、王の酒宴のような酒宴を開いていた。ナバルは心に楽しみ、ひじょうに酔っていたので、アビガイルは明くる朝まで事の大小を問わず何をも彼に告げなかった。 朝になってナバルの酔いがさめたとき、その妻が彼にこれらの事を告げると、彼の心はそのうちに死んで、彼は石のようになった。 十日ばかりして主がナバルを撃たれたので彼は死んだ。 ダビデはナバルが死んだと聞いて言った、「主はほむべきかな。主はわたしがナバルの手から受けた侮辱に報いて、しもべが悪をおこなわないようにされた。主はナバルの悪行をそのこうべに報いられたのだ」。ダビデはアビガイルを妻にめとろうと、人をつかわして彼女に申し込んだ。 ダビデのしもべたちはカルメルにいるアビガイルの所にきて、彼女に言った、「ダビデはあなたを妻にめとろうと、われわれをあなたの所へつかわしたのです」。 アビガイルは立ち、地にひれ伏し拝して言った、「はしためは、わが君のしもべたちの足を洗うつかえめです」。 アビガイルは急いで立ち、ろばに乗って、五人の侍女たちを連れ、ダビデの使者たちに従って行き、ダビデの妻となった。 ダビデはまたエズレルのアヒノアムをめとった。彼女たちはふたりともダビデの妻となった。 ところでサウルはその娘、ダビデの妻ミカルを、ガリムの人であるライシの子パルテに与えた。

アビガイルが必死の執り成しをしていた間、何も知らぬナバルは家で盛大な宴会に酔いしれていました。名は体を現すといいますが、愚か者という意味の名を持つナバルは莫大な富を独り占めして人には与えず、自らの心を楽しませるだけに用いる、まさに愚の骨頂を演じる分別のない俗物に過ぎませんでした。酔いからさめた明くる朝、アビガイルから一部始終を聞いたナバルはようやく事の重大さに気付いて死んだ人のようになり、ほどなく主に撃たれて死んでしまいました。恩知らずな者、ケチな者、享楽に浸る愚か者は、神の罰を免れることはできません。ナバルの死を伝え聞いたダビデは、未亡人となった聡明なアビガイルを妻として迎えました。一方、ダビデの妻であったミカルは、父サウルの一方的な政略により、他の男に嫁がされました。やがてダビデはミカルも取り戻すことになりますが、二人ともダビデこそ王の器であると認めて妻となっただけに、人生の悲哀を感じざるを得ません。運命に翻弄される人生には忍耐が必要です。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.25.36-44.ja1955
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【今日の聖句】 2020/02/28

2020-02-28 05:30:44 | 今日の聖句
詩編 19:8 新共同訳

主の律法は完全で、魂を生き返らせ
主の定めは真実で、無知な人に知恵を与える。

神の御言葉は、私たちが真に自分らしく生き生きと、輝いて生きるために必要ないのちの糧です。無知で不完全な私たちを、神の知恵に満ちた完全な人として成長させてくださる真実な聖書の御言葉を実践する私たちでありますように。

https://www.bible.com/bible/1819/psa.19.8.新共同訳
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【COGHCC聖書通読】 2020/02/27

2020-02-27 07:55:27 | 一日一章・聖書通読日記
サムエル記上 23:1-5

さて人々はダビデに告げて言った、「ペリシテびとがケイラを攻めて、打ち場の穀物をかすめています」。 そこでダビデは主に問うて言った、「わたしが行って、このペリシテびとを撃ちましょうか」。主はダビデに言われた、「行ってペリシテびとを撃ち、ケイラを救いなさい」。 しかしダビデの従者たちは彼に言った、「われわれは、ユダのここにおってさえ、恐れているのに、ましてケイラへ行って、ペリシテびとの軍に当ることができましょうか」。 ダビデが重ねて主に問うたところ、主は彼に答えて言われた、「立って、ケイラへ下りなさい。わたしはペリシテびとをあなたの手に渡します」。 ダビデとその従者たちはケイラへ行って、ペリシテびとと戦い、彼らの家畜を奪いとり、彼らを多く撃ち殺した。こうしてダビデはケイラの住民を救った。

サウル王に追われる身でありながら、ケイラの人々がペリシテ人に攻撃され略奪されていると伝え聞いたダビデは、ケイラを救うべきかどうか、自分の判断で行動を起こすことなく、主にお伺いを立てました。主の答えは、ケイラを救いなさいというものでした。ダビデと共にいた人々は、サウルの追っ手から逃れて隠れているのに敵に当たることができるかと進言しましたが、ダビデは再び主にお伺いを立てたところ、主がペリシテ人をあなたの手に渡すとの答えを聞いて、ケイラを救いました。ダビデは自分の判断で行動して失敗した経験から、何事も主に都度都度お伺いを立て、神の御声に聞き従う者となりました。私たちもまた自分の判断で勝手に行動を起こす前に、まず主の御心を求め、御言葉に聞き従う、慎重かつ忠実な神の僕とならせていただきたいと願います。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.23.1-5.ja1955

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サムエル記上 23:6-13

アヒメレクの子アビヤタルは、ケイラにいるダビデのもとにのがれてきた時、手にエポデをもって下ってきた。 さてダビデのケイラにきたことがサウルに聞えたので、サウルは言った、「神はわたしの手に彼をわたされた。彼は門と貫の木のある町にはいって、自分で身を閉じこめたからである」。 そこでサウルはすべての民を戦いに呼び集めて、ケイラに下り、ダビデとその従者を攻め囲もうとした。 ダビデはサウルが自分に害を加えようとしているのを知って、祭司アビヤタルに言った、「エポデを持ってきてください」。 そしてダビデは言った、「イスラエルの神、主よ、しもべはサウルがケイラにきて、わたしのために、この町を滅ぼそうとしていることを確かに聞きました。 ケイラの人々はわたしを彼の手に渡すでしょうか。しもべの聞いたように、サウルは下ってくるでしょうか。イスラエルの神、主よ、どうぞ、しもべに告げてください」。主は言われた、「彼は下って来る」。 ダビデは言った、「ケイラの人々はわたしと従者たちをサウルの手にわたすでしょうか」。主は言われた、「彼らはあなたがたを渡すであろう」。 そこでダビデとその六百人ほどの従者たちは立って、ケイラを去り、いずこともなくさまよった。ダビデのケイラから逃げ去ったことがサウルに聞えたので、サウルは戦いに出ることをやめた。

ダビデがペリシテ人と戦ってケイラの町を救ったとの情報は、サウル王の元にも届きました。城壁と門のある町の中にダビデを閉じこめてしまえばもはや逃げ場を失うと、サウルはすべての民を率いてケイラの町を包囲するために出て行きました。ダビデもまたサウルが自分を捕らえに出てきたことを知って、ケイラの町の人々が自分を守ってくれるかどうか、祭司アビヤタルが持参したエポデの中にあるウリムとトンミムという神の御心を問うくじをもって、主にお伺いを立てました。主の答えは、ケイラの町の人々はダビデをサウルの手に渡すというものでした。人間の情では、自分たちをペリシテ人から救ったいのちの恩人をサウルに売り渡すはずがないと考えるのが常識的ですが、人の考えにではなく、未来をも見通しておられる神に御心を尋ねることにより、ダビデは危機を逃れることができたのです。私たちもまた自分の判断に頼ることなく、何事も常に神の御心を尋ね求める習慣を身に付けさせていただきたいと願います。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.23.6-13.ja1955

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サムエル記上 23:14-18

ダビデは荒野にある要害におり、またジフの荒野の山地におった。サウルは日々に彼を尋ね求めたが、神は彼をその手に渡されなかった。 さてダビデはサウルが自分の命を求めて出てきたので恐れた。その時ダビデはジフの荒野のホレシにいたが、 サウルの子ヨナタンは立って、ホレシにいるダビデのもとに行き、神によって彼を力づけた。 そしてヨナタンは彼に言った、「恐れるにはおよびません。父サウルの手はあなたに届かないでしょう。あなたはイスラエルの王となり、わたしはあなたの次となるでしょう。このことは父サウルも知っています」。 こうして彼らふたりは主の前で契約を結び、ダビデはホレシにとどまり、ヨナタンは家に帰った。

サウル王の追っ手を逃れて荒野や山地を転々と放浪したダビデ一行の日常は、精神的にも相当のストレスが溜まるものでした。そのような追いつめられた状況の中で、親友ヨナタンが父サウルとは別行動を取って単独でダビデを励ましに訪れたことは、どれほど心強く、また勇気づけられたことでしょうか。ヨナタンは単に励ましの言葉を告げるために来ただけではなく、神によって、ダビデを力づけました。その根拠は、神がダビデをイスラエルの王として選ばれた、という確信によるものでした。神が選ばれた者を、神が守らないはずがない、とのヨナタンの信仰が、ダビデに自らの使命を思い起こさせ、奮い立たせたのです。そしてヨナタンは再びダビデと契約を結び、父サウルの元に帰って行きました。私たちも不安なとき、恐れに苛まされるとき、聖霊なる神が私たちを励ますために御臨在くださいます。神によって力づけられるさいわいに与らせていただく私たちでありますように。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.23.14-18.ja1955

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サムエル記上 23:19-29

その時ジフびとはギベアにいるサウルのもとに上って行き、そして言った、「ダビデは、荒野の南にあるハキラの丘の上のホレシの要害に隠れて、われわれと共にいるではありませんか。 それゆえ王よ、あなたが下って行こうという望みのとおり、いま下ってきてください。われわれは彼を王の手に渡します」。 サウルは言った、「あなたがたはわたしに同情を寄せてくれたのです。どうぞ主があなたがたを祝福されるように。 あなたがたは行って、なお確かめてください。彼のよく行く所とだれがそこで彼を見たかを見きわめてください。人の語るところによると、彼はひじょうに悪賢いそうだ。 それで、あなたがたは彼が隠れる隠れ場所をみな見きわめ、確かな知らせをもってわたしの所に帰ってきなさい。その時わたしはあなたがたと共に行きます。もし彼がこの地にいるならば、わたしはユダの氏族をあまねく尋ねて彼を捜しだします」。 彼らは立って、サウルに先立ってジフへ行った。さてダビデとその従者たちは荒野の南のアラバにあるマオンの荒野にいた。 そしてサウルとその従者たちはきて彼を捜した。人々がこれをダビデに告げたので、ダビデはマオンの荒野にある岩の所へ下って行った。サウルはこれを聞いて、マオンの荒野にきてダビデを追った。 サウルは山のこちら側を行き、ダビデとその従者たちとは山のむこう側を行った。そしてダビデは急いでサウルからのがれようとした。サウルとその従者たちが、ダビデとその従者たちを囲んで捕えようとしたからである。 その時、サウルの所に、ひとりの使者がきて言った、「ペリシテびとが国を侵しています。急いできてください」。 そこでサウルはダビデを追うことをやめて帰り、行ってペリシテびとに当った。それで人々は、その所を「のがれの岩」と名づけた。 ダビデはそこから上ってエンゲデの要害にいた。

ダビデがジフの荒野にある要害に隠れていたとき、ジフの人々はダビデがここにいるとサウル王に密告しました。ダビデの居場所を掴んだサウルは、ジフの人々に、更に詳細に居場所を特定するようにと協力を要請し、サウルはダビデを捕らえるために、都度都度ジフの人々から知らされる最新情報を元にダビデを追い詰めて行き、ついにマオンの荒野にある岩山を挟んで向こう側とこちら側にいる、絶体絶命のピンチに陥りました。まさにサウルの包囲網に取り囲まれようとしたそのとき、サウルの元に、ペリシテ人がイスラエルの領土を侵略しているとの知らせが入り、ダビデの捜索を一時打ち切らざるを得ない状況になったため、サウルは急遽ペリシテ軍を追い払うために引き上げて、ダビデは間一髪で危機を脱することができました。私たちの人生においても、まさに四面楚歌、絶体絶命の危機に陥ることがあっても、神に寄り頼んで疑わない者は、主が必ず救いの御手を差し伸べて守ってくださいますから感謝いたします。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.23.19-29.ja1955
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【今日の聖句】 2020/02/27

2020-02-27 05:30:45 | 今日の聖句
詩編 121:2 新共同訳

わたしの助けは来る
天地を造られた主のもとから。

たとい目の前に立ちふさがる山のような高い障壁に突き当たっても、天地万物を造られた主から救いの手が伸ばされますから感謝いたします。いかなるときにも助け主なる神に寄り頼み、平安の日々を送ることのできるさいわいに与る私たちでありますように。

https://www.bible.com/bible/1819/psa.121.2.新共同訳
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【COGHCC聖書通読】 2020/02/26

2020-02-26 08:25:10 | 一日一章・聖書通読日記
サムエル記上 22:1-5

こうしてダビデはその所を去り、アドラムのほら穴へのがれた。彼の兄弟たちと父の家の者は皆、これを聞き、その所に下って彼のもとにきた。 また、しえたげられている人々、負債のある人々、心に不満のある人々も皆、彼のもとに集まってきて、彼はその長となった。おおよそ四百人の人々が彼と共にあった。 ダビデはそこからモアブのミヅパへ行き、モアブの王に言った、「神がわたしのためにどんなことをされるかわかるまで、どうぞわたしの父母をあなたの所におらせてください」。 そして彼はモアブの王に彼らを託したので、彼らはダビデが要害におる間、王の所におった。 さて、預言者ガドはダビデに言った、「要害にとどまっていないで、去ってユダの地へ行きなさい」。そこでダビデは去って、ハレテの森へ行った。

気が狂った振りをして、ペリシテの国ガテの王アキシの元から何とか逃れることに成功したダビデは、人目を避けてアドラムの洞穴に隠れました。するとその噂を聞きつけたダビデの一族が、サウル王の迫害を恐れてダビデの元に逃れてきました。また王政の故に虐げられていた人々、負債を抱えて首が回らなくなった人々、サウル王の政治に不満を持つ人々もまた、ダビデの元に逃れてきたため、集まってきた人々は400人ほどとなりました。これほどの集団となると、身軽に、迅速に行動することができません。そこでダビデは曾祖母にあたるルツの故郷であるモアブに逃れ、父母の身柄をモアブの王に託しました。両親の身の安全が保証された後、預言書ガドによって告げられた通り、再びユダの地に戻りました。神に頼らず人に頼って失敗を重ねたダビデは、信仰によって回復への一歩を今まさに踏み出したのです。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.22.1-5.ja1955

*****

サムエル記上 22:6-11

サウルは、ダビデおよび彼と共にいる人々が見つかったということを聞いた。サウルはギベアで、やりを手にもって、丘のぎょりゅうの木の下にすわっており、家来たちはみなそのまわりに立っていた。 サウルはまわりに立っている家来たちに言った、「あなたがたベニヤミンびとは聞きなさい。エッサイの子もまた、あなたがたおのおのに畑やぶどう畑を与え、おのおのを千人の長、百人の長にするであろうか。 あなたがたは皆共にはかってわたしに敵した。わたしの子がエッサイの子と契約を結んでも、それをわたしに告げるものはなく、またあなたがたのうち、ひとりもわたしのために憂えず、きょうのように、わたしの子がわたしのしもべをそそのかしてわたしに逆らわせ、道で彼がわたしを待ち伏せするようになっても、わたしに告げる者はない」。 その時エドムびとドエグは、サウルの家来たちのそばに立っていたが、答えて言った、「わたしはエッサイの子がノブにいるアヒトブの子アヒメレクの所にきたのを見ました。 アヒメレクは彼のために主に問い、また彼に食物を与え、ペリシテびとゴリアテのつるぎを与えました」。 そこで王は人をつかわして、アヒトブの子祭司アヒメレクとその父の家のすべての者、すなわちノブの祭司たちを召したので、みな王の所にきた。

王の前から逃亡したダビデ一行が見つかったとの情報を得たサウルは、自分の出身地であるギベアに行き、ヨナタンとダビデが契約を交わしたことを根に持って、自分だけ蚊帳の外にされて誰も報告する者がなかったと、同族であるベニヤミン人を叱責しました。するとその場に居合わせたエドム人ドエグが、点数稼ぎをする好機と見て立ち上がり、ダビデが王の元から逃れてきたとき、ノブにいる祭司アヒメレクに会い、食料と武器を手渡したと、告げ口をしました。そこで怒りのぶつけどころのなかったサウルは、ノブの祭司たちを全員、王の前に呼び寄せました。このときドエグが行ったことは、サウルが期待していた現在ダビデがどこにいるかという情報を提供したのではなく、過去の出来事を掘り起こしただけで、王に自分の名前を覚えてもらうための、単なるパフォーマンスに過ぎません。人に名前を覚えられることと、神に名前を覚えられることと、どちらが大切か、私たちは正しい判断をしなければなりません。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.22.6-11.ja1955

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サムエル記上 22:12-15

サウルは言った、「アヒトブの子よ、聞きなさい」。彼は答えた、「わが主よ、わたしはここにおります」。 サウルは彼に言った、「どうしてあなたはエッサイの子と共にはかってわたしに敵し、彼にパンとつるぎを与え、彼のために神に問い、きょうのように彼をわたしに逆らって立たせ、道で待ち伏せさせるのか」。 アヒメレクは王に答えて言った、「あなたの家来のうち、ダビデのように忠義な者がほかにありますか。彼は王の娘婿であり、近衛兵の長であって、あなたの家で尊ばれる人ではありませんか。 彼のために神に問うたのは、きょう初めてでしょうか。いいえ、決してそうではありません。王よ、どうぞ、しもべと父の全家に罪を負わせないでください。しもべは、これについては、事の大小を問わず、何をも知らなかったのです」。

ダビデに食物と武器を与えたと詰問された祭司アヒメレクは、自分はダビデが王から追われる身となっていたことを知らなかったと自らの身の潔白を弁明すると共に、ダビデのように忠実に王に仕えた家臣があったでしょうか、彼は娘婿で身内ではないですかと、大胆に真実を語って王に進言しました。私たちは時に人の目を気にして恐れ、真実を語ることを躊躇することがあります。しかし神を恐れる者は、言葉を選びながらも、真実を語ることに躊躇してはなりません。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.22.12-15.ja1955

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サムエル記上 22:16-19

王は言った、「アヒメレクよ、あなたは必ず殺されなければならない。あなたの父の全家も同じである」。 そして王はまわりに立っている近衛の兵に言った、「身をひるがえして、主の祭司たちを殺しなさい。彼らもダビデと協力していて、ダビデの逃げたのを知りながら、それをわたしに告げなかったからです」。ところが王の家来たちは主の祭司たちを殺すために手を下そうとはしなかった。 そこで王はドエグに言った、「あなたが身をひるがえして、祭司たちを殺しなさい」。エドムびとドエグは身をひるがえして祭司たちを撃ち、その日亜麻布のエポデを身につけている者八十五人を殺した。 彼はまた、つるぎをもって祭司の町ノブを撃ち、つるぎをもって男、女、幼な子、乳飲み子、牛、ろば、羊を殺した。

真実を語ったアヒメレクの言葉にサウルは逆ギレし、事もあろうに神の祭司に対する殺害命令を下すという暴挙に出ました。神をも恐れぬ王の命令に対し、王の命令には絶対服従しなければならない近衛兵であっても、さすがに復命を躊躇しました。何故なら彼らは神を畏れるイスラエル人であったからです。すると神をも恐れぬエドム人ドエグが、点数稼ぎのために自ら買って出て、祭司アヒメレクと亜麻布のエポデを身に付けている神の祭司85人を殺害したばかりか、ノブの町を撃って老若男女問わず、乳飲み子から家畜に至るまで、皆殺しにしました。祭司の町を滅ぼすとは、神を畏れる者には到底できません。私たちは王の近衛兵のように、神の御心に反する命令には従えないことを、大胆に表明しなければなりません。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.22.16-19.ja1955

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サムエル記上 22:20-23

しかしアヒトブの子アヒメレクの子たちのひとりで、名をアビヤタルという人は、のがれてダビデの所に走った。 そしてアビヤタルは、サウルが主の祭司たちを殺したことをダビデに告げたので、 ダビデはアビヤタルに言った、「あの日、エドムびとドエグがあそこにいたので、わたしは彼がきっとサウルに告げるであろうと思った。わたしがあなたの父の家の人々の命を失わせるもととなったのです。 あなたはわたしの所にとどまってください。恐れることはありません。あなたの命を求める者は、わたしの命をも求めているのです。わたしの所におられるならば、あなたは安全でしょう」。

エドム人ドエグによって祭司の町ノブが壊滅させられたとき、祭司アヒメレクの子アビヤタルはただ一人、辛うじて難を逃れて、ダビデの元に事の子細を報告しました。自分の過ちから祭司の町を滅ぼしてしまったことをダビデは悔やみ、アビヤタルに身の安全を保証しました。この後、祭司アビヤタルはダビデ専属の祭司となり、ダビデと苦楽を共にし、生涯神とダビデに仕える者となりました。私たち人間は失敗しなくなることはありませんが、同時に、失敗を償うことも忘れてはなりません。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.22.20-23.ja1955
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【今日の聖句】 2020/02/26

2020-02-26 05:40:20 | 今日の聖句
マタイによる福音書 5:4 新共同訳

悲しむ人々は、幸いである、
その人たちは慰められる。

この世に生きる限り、私たちの人生には悲しみが伴います。大切なことは、悲しみを避けることではなく、悲しみに真正面から向き合うときに慰めを得られるかどうかです。私たちの心の奥底まですべてご存じであられる主と悲しみを分かち合い、神の平安をもって真の慰めを得させていただく私たちでありますように。

https://www.bible.com/bible/1819/mat.5.4.新共同訳
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【COGHCC聖書通読】 2020/02/25

2020-02-25 07:50:30 | 一日一章・聖書通読日記
サムエル記上 21:1-6

ダビデはノブに行き、祭司アヒメレクのところへ行った。アヒメレクはおののきながらダビデを迎えて言った、「どうしてあなたはひとりですか。だれも供がいないのですか」。 ダビデは祭司アヒメレクに言った、「王がわたしに一つの事を命じて、『わたしがおまえをつかわしてさせる事、またわたしが命じたことについては、何をも人に知らせてはならない』と言われました。そこでわたしは、ある場所に若者たちを待たせてあります。 ところで今あなたの手もとにパン五個でもあれば、それをわたしにください。なければなんでも、あるものをください」。 祭司はダビデに答えて言った、「常のパンはわたしの手もとにありません。ただその若者たちが女を慎んでさえいたのでしたら、聖別したパンがあります」。 ダビデは祭司に答えた、「わたしが戦いに出るいつもの時のように、われわれはたしかに女たちを近づけていません。若者たちの器は、常の旅であったとしても、清いのです。まして、きょう、彼らの器は清くないでしょうか」。 そこで祭司は彼に聖別したパンを与えた。その所に、供えのパンのほかにパンがなく、このパンは、これを取り下げる日に、あたたかいパンと置きかえるため、主の前から取り下げたものである。

サウル王から命を付け狙われる身となったダビデの逃亡生活が始まります。着の身着のまま逃げてきたダビデと従者たちは何日も食物を口にしておらず、飢えていました。そこでダビデは祭司アヒメレクの住むノブに行き、何か食物がないかと尋ねます。アヒメレクは王の家来であり千卒長であるダビデが、軍を率いることなく単独で行動していることを不審に思いますが、ダビデのとっさの機転でついた嘘をそのまま信じ、神の幕屋から取り下げたばかりの備えのパンを、ダビデと従者たちに与えました。この備えのパンは祭司しか食べてはならないと律法の規定にありますが、主イエスはこの箇所を引用して、人間の生存に関わる基本的欲求は律法の規定にも優先されるという、神の憐れみの心を教えられました。神は四角四面の杓子定規な冷徹なお方ではなく、私たちの必要を覚えて何事にも柔軟に対応される、実に暖かい、憐れみ深いお方です。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.21.1-6.ja1955

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サムエル記上 21:7-9

その日、その所に、サウルのしもべのひとりが、主の前に留め置かれていた。その名はドエグといい、エドムびとであって、サウルの牧者の長であった。 ダビデはまたアヒメレクに言った、「ここに、あなたの手もとに、やりかつるぎがありませんか。王の事が急を要したので、わたしはつるぎも武器も持ってこなかったのです」。 祭司は言った、「あなたがエラの谷で殺したペリシテびとゴリアテのつるぎが、布に包んでエポデのうしろにあります。もしあなたがこれを取ろうとおもわれるなら、お取りください。ここにはそのほかにはありません」。ダビデは言った、「それにまさるものはありません。それをわたしにください」。

更にダビデは、自分たちの身を守る護身用の武具を、祭司アヒメレクに求めました。ちょうどそこには、かつてダビデが倒したペリシテの巨人兵ゴリアテの剣が記念のために保管されていたため、アヒメレクはダビデにその剣を与えました。しかし自分の身を守るためとはいえ、嘘で塗り固めたことは罪に変わりありません。祭司アヒメレクの元には、サウルの僕となったエドム人ドエグが駐在していたのです。次の22章でドエグがサウルにダビデが来たことを密告し、その責任を問われて祭司が皆殺しにされるという悲惨な事件の引き金となりました。私たちはどれほど困窮しても、神と人とに対して自ら罪を犯すことは避けなければなりません。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.21.7-9.ja1955

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サムエル記上 21:10-15

ダビデはその日サウルを恐れて、立ってガテの王アキシのところへ逃げて行った。 アキシの家来たちはアキシに言った、「これはあの国の王ダビデではありませんか。人々が踊りながら、互に歌いかわして、『サウルは千を撃ち殺し、ダビデは万を撃ち殺した』と言ったのは、この人のことではありませんか」。 ダビデは、これらの言葉を心におき、ガテの王アキシを、ひじょうに恐れたので、 人々の前で、わざと挙動を変え、捕えられて気違いのふりをし、門のとびらを打ちたたき、よだれを流して、ひげに伝わらせた。 アキシは家来たちに言った、「あなたがたの見るように、この人は気違いだ。どうして彼をわたしの所へ連れてきたのか。 わたしに気違いが必要なのか。この者を連れてきて、わたしの前で狂わせようというのか。この者をわたしの家へ入れようとするのか」。

食事を摂って元気を取り戻し、ゴリアテの剣を得たダビデ一行でしたが、サウルの追っ手からの逃避行は続きます。ダビデはイスラエルの領地内にいては身に危険が及ぶと感じ、事もあろうに敵国であるペリシテに身を寄せようとしました。しかも最初に訪れたガテはゴリアテの出身地であり、その後の戦いでもさんざん打ち負かされてきたペリシテの人々が、ダビデを忘れるはずがありません。自分の正体がバレてガテの王アキシを恐れたダビデは、気が狂った振りを装って、何とか窮地を脱しましたが、神によって勝利を重ねた勇敢なダビデの姿は、微塵も感じられません。これらはすべて、神に頼らず人を恐れるようになったダビデの信仰の後退が招いた結果です。サウルを恐れ、エドム人ドエグを恐れ、ペリシテの国ガテの王アキシを恐れ、墜ちるところまで墜ちたダビデの惨めな姿を、聖書はなぜここまで克明に記録するのでしょうか。それは、人は誰しも失敗する存在であるからです。しかし、ただの失敗に終わらせることなく、信仰によって神に向き合う者を、神は再び立ち上がらせてくださることを学ばせるためです。この21章に記された失敗の数々は、ダビデにとって生涯忘れることのできない教訓となり、この経験を通して詩篇34篇が生まれました。転んでもただでは起きあがらない信仰を、私たちもまた身に付けさせていただきたいと願います。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.21.10-15.ja1955
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【今日の聖句】 2020/02/25

2020-02-25 05:35:08 | 今日の聖句
コロサイの信徒への手紙 3:2 新共同訳

上にあるものに心を留め、地上のものに心を引かれないようにしなさい。

クリスチャンは既に天の御国の国籍を約束されているのですから、地上の悪しき風習に心を引かれてはなりません。常に天国人としての意識を抱き、神の御心をわが心とする私たちでありますように。

https://www.bible.com/bible/1819/col.3.2.新共同訳
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【COGHCC聖書通読】 2020/02/24

2020-02-24 18:15:01 | 一日一章・聖書通読日記
サムエル記上 20:1-9

ダビデはラマのナヨテから逃げてきて、ヨナタンに言った、「わたしが何をし、どのような悪いことがあり、あなたの父の前にどんな罪を犯したので、わたしを殺そうとされるのでしょうか」。 ヨナタンは彼に言った、「決して殺されることはありません。父は事の大小を問わず、わたしに告げないですることはありません。どうして父がわたしにその事を隠しましょう。そのようなことはありません」。 しかしダビデは答えた、「あなたの父は、わたしがあなたの好意をえていることをよく知っておられます。それで『ヨナタンが悲しむことのないように、これを知らせないでおこう』と思っておられるのです。しかし、主は生きておられ、あなたの魂は生きています。わたしと死との間は、ただ一歩です」。 ヨナタンはダビデに言った、「あなたが言われることはなんでもします」。 ダビデはヨナタンに言った、「あすは、ついたちですから、わたしは王と一緒に食事をしなければなりません。しかしわたしを行かせて三日目の夕方まで、野原に隠れることを許してください。 もしあなたの父がわたしのことを尋ねられるならば、その時、言ってください、『ダビデはふるさとの町ベツレヘムへ急いで行くことを許してくださいと、しきりにわたしに求めました。そこで全家の年祭があるからです』。 もし彼が「良し」と言われるなら、しもべは安全ですが、怒られるなら、わたしに害を加える決心でおられるのを知ってください。 あなたは、主の前で、しもべと契約を結んでくださいました。それでどうぞしもべにいつくしみを施してください。しかし、もしわたしに悪いことがあるならば、あなた自らわたしを殺してください。どうしてあなたの父のもとへわたしを引いていかなければならないでしょう」。 ヨナタンは言った、「そのようなことは決してありません。父があなたに害を加える決心をしていることがわたしにわかっているならば、わたしはそれをあなたに告げないでおきましょうか」。

サウル王から直々に命を狙われるようになったダビデは、身を隠していたラマのナヨテから親友ヨナタンの元に逃げてゆき、自分のどこに非があってあなたの父から命を狙われなければならないのかと訴えました。するとヨナタンは、父から何も聞かされていないから杞憂ではないかと慰めましたが、実際にサウル王から追われたダビデは、自分のいのちはもはや風前の灯火であると訴え、王の食卓を無断欠席して怒りを発するかどうかでサウル王の真意を確かめることを提案し、もし自分に死に値する罪を認めるならばサウル王の元に連行することなく、ヨナタン自身が自分を討ち取ってほしいと語り、自らの身の潔白を訴えました。ヨナタンはダビデを決してサウルの下に連行することはないと約束し、父の真意をダビデに必ず告げることを約束しました。もし普通の人間関係ならば、自分の命を付け狙う人物の息子と、このように腹を割って語り合うことなどできません。主にあって心が結び合わされた、信仰による信頼関係があってこその真実な友情です。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.20.1-9.ja1955

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サムエル記上 20:10-23

ダビデはヨナタンに言った、「あなたの父が荒々しくあなたに答えられる時、だれがわたしに告げるでしょうか」。 ヨナタンはダビデに言った、「さあ、野原へ出ていこう」。こうしてふたりは野原へ出て行った。 そしてヨナタンはダビデに言った、「イスラエルの神、主が、証人です。明日か明後日の今ごろ、わたしが父の心を探って、父がダビデに対して良いのを見ながら、人をつかわしてあなたに知らせないようなことをするでしょうか。 しかし、もし父があなたに害を加えようと思っているのに、それをあなたに知らせず、あなたを逃がして、安全に去らせないならば、主よ、どうぞ幾重にも、このヨナタンを罰してください。どうぞ主が父と共におられたように、あなたと共におられますように。 もしわたしがなお生きながらえているならば、主のいつくしみをわたしに施し、死を免れさせてください。 またわたしの家をも、長くあなたのいつくしみにあずからせてください。主がダビデの敵をことごとく地のおもてから断ち滅ぼされる時、 ヨナタンの名をダビデの家から絶やさないでください。どうぞ主がダビデの敵に、あだを返されるように」。 そしてヨナタンは重ねてダビデに誓わせた。彼を愛したからである。ヨナタンは自分の命のように彼を愛していた。 ヨナタンはダビデに言った、「あすはついたちです。あなたの席があいているので、どうしたのかと尋ねられるでしょう。 三日目には、きびしく尋ねられるでしょうから、先にあなたが隠れた場所へ行って、向こうの石塚のかたわらにいてください。 わたしは的を射るようにして、矢を三本、そのそばに放ちます。 そして、『行って矢を捜してきなさい』と言って子供をつかわしましょう。わたしが子供に、『矢は手前にある。それを取ってきなさい』と言うならば、その時あなたはきてください。主が生きておられるように、あなたは安全で、何も危険がないからです。 しかしわたしがその子供に、『矢は向こうにある』と言うならば、その時、あなたは去って行きなさい。主があなたを去らせられるのです。 あなたとわたしとで話しあった事については、主が常にあなたとわたしとの間におられます」。

ヨナタンは父サウルの真意を確かめてダビデにそのまま伝えることを約束すると同時に、ダビデがイスラエルの王となった暁にはヨナタンの家系を忘れないでくださいと、自らの子孫の安全保障を求めました。このとき既にヨナタンは、王の子である自分ではなく、ダビデが次のイスラエルの王となることを確信して契約を結んだのです。そして父サウルの意思を確認した後、ダビデと会ったこの野原で、射た矢を拾う子どもに、どのような指示を告げるかによってサウルの真意を伝えるという約束を、主の御名によって誓いました。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.20.10-23.ja1955

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サムエル記上 20:24-34

そこでダビデは野原に身を隠した。さて、ついたちになったので、王は食事をするため席に着いた。 王はいつものように壁寄りに席に着き、ヨナタンはその向かい側の席に着き、アブネルはサウルの横の席に着いたが、ダビデの場所にはだれもいなかった。 ところがその日サウルは何も言わなかった、「彼に何か起って汚れたのだろう。きっと汚れたのにちがいない」と思ったからである。 しかし、ふつか目すなわち、ついたちの明くる日も、ダビデの場所はあいていたので、サウルは、その子ヨナタンに言った、「どうしてエッサイの子は、きのうもきょうも食事にこないのか」。 ヨナタンはサウルに答えた、「ダビデは、ベツレヘムへ行くことを許してくださいと、しきりにわたしに求めました。 彼は言いました、『わたしに行かせてください。われわれの一族が町で祭をするので、兄がわたしに来るようにと命じました。それでもし、あなたの前に恵みを得ますならば、どうぞ、わたしに行くことを許し、兄弟たちに会わせてください』。それで彼は王の食卓にこなかったのです」。 その時サウルはヨナタンにむかって怒りを発し、彼に言った、「あなたは心の曲った、そむく女の産んだ子だ。あなたがエッサイの子を選んで、自分の身をはずかしめ、また母の身をはずかしめていることをわたしが知らないと思うのか。 エッサイの子がこの世に生きながらえている間は、あなたも、あなたの王国も堅く立っていくことはできない。それゆえ今、人をつかわして、彼をわたしのもとに連れてこさせなさい。彼は必ず死ななければならない」。 ヨナタンは父サウルに答えた、「どうして彼は殺されなければならないのですか。彼は何をしたのですか」。 ところがサウルはヨナタンを撃とうとして、やりを彼に向かって振り上げたので、ヨナタンは父がダビデを殺そうと、心に決めているのを知った。 ヨナタンは激しく怒って席を立ち、その月のふつかには食事をしなかった。父がダビデをはずかしめたので、ダビデのために憂えたからである。

ダビデの提案通り、毎月一日の王の食卓にダビデは無断欠席しました。当初はその身に汚れを受けたのかもしれないと考えたサウルでしたが、さすがに3日も続くと何事かと怪しみ、怒り始めました。そしてヨナタンがダビデと申し合わせておいた通り、父の家に帰っていると語ると、ダビデが生きているうちはヨナタンから王国継承権が奪われるかもしれないというのに、なぜダビデの言い分を聞き入れるのかと、ヨナタンに向かって即刻ダビデを捕らえて連行し、殺害するようにと命じました。そこでヨナタンがダビデをかばって、なぜ彼が死ななければならないのかと食い下がると、わが子ヨナタンに向かって槍を振りかざして怒りました。ここでヨナタンは、父サウルが本気でダビデを殺害しようとしているとの強い意志をはっきりと認識することとなり、父に向かって怒りを発し、翌日は自分も王の食卓の会食を欠席して、父サウルも親友ダビデとの関係が決裂したことを憂い悲しみました。私たちも時折、意見の異なる人の間にたたされ、思い悩むときがあります。まして、親友のいのちまで懸かっているとなると、ヨナタンの苦しみはいかに深かったことでしょうか。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.20.24-34.ja1955

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サムエル記上 20:35-42

あくる朝、ヨナタンは、ひとりの小さい子供を連れて、ダビデと打ち合わせたように野原に出て行った。 そしてその子供に言った、「走って行って、わたしの射る矢を捜しなさい」。子供が走って行く間に、ヨナタンは矢を彼の前の方に放った。 そして子供が、ヨナタンの放った矢のところへ行った時、ヨナタンは子供のうしろから呼ばわって、「矢は向こうにあるではないか」と言った。 ヨナタンはまた、その子供のうしろから呼ばわって言った、「早くせよ、急げ。とどまるな」。その子供は矢を拾い集めて主人ヨナタンのもとにきた。 しかし子供は何も知らず、ヨナタンとダビデだけがそのことを知っていた。 ヨナタンは自分の武器をその子供に渡して言った、「あなたはこれを町へ運んで行きなさい」。 子供が行ってしまうとダビデは石塚のかたわらをはなれて立ちいで、地にひれ伏して三度敬礼した。そして、ふたりは互に口づけし、互に泣いた。やがてダビデは心が落ち着いた。 その時ヨナタンはダビデに言った、「無事に行きなさい。われわれふたりは、『主が常にわたしとあなたの間におられ、また、わたしの子孫とあなたの子孫の間におられる』と言って、主の名をさして誓ったのです」。こうしてダビデは立ち去り、ヨナタンは町にはいった。

翌朝ヨナタンは子どもを連れてダビデと約束を交わした野原に行き、矢を射って合図を送りました。そして子どもに弓矢を町まで運ぶように命じて人払いをすると、ダビデは遠く離れた所から地に三度ひれ伏してヨナタンに敬礼し、束の間の再会を果たして共に涙を流しました。心が落ち着くと、ヨナタンはダビデの無事を祈り、お互いの友情は主が仲立ちしてくださる不変のものであると誓い、二人は別れました。ダビデとヨナタンの真実な友情を、私たちもまた信仰の仲間たちとの間に交わし合う者でありたいと願います。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.20.35-42.ja1955
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【今日の聖句】 2020/02/24

2020-02-24 08:10:28 | 今日の聖句
詩編 100:2 新共同訳‬‬

喜び祝い、主に仕え
喜び歌って御前に進み出よ。

被造物である私たちのなすべきことは、造り主であられる神を喜び祝い、主に仕えることです。神から授かったこの唇をもって主をほめたたえ、賛美の歌声を捧げて神の御前に進み出る私たちでありますように。

https://www.bible.com/bible/1819/psa.100.2.新共同訳
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【COGHCC聖書通読】 2020/02/22

2020-02-22 19:25:44 | 一日一章・聖書通読日記
サムエル記上 18:1-5

ダビデがサウルに語り終えた時、ヨナタンの心はダビデの心に結びつき、ヨナタンは自分の命のようにダビデを愛した。 この日、サウルはダビデを召しかかえて、父の家に帰らせなかった。 ヨナタンとダビデとは契約を結んだ。ヨナタンが自分の命のようにダビデを愛したからである。 ヨナタンは自分が着ていた上着を脱いでダビデに与えた。また、そのいくさ衣、およびつるぎも弓も帯も、そのようにした。 ダビデはどこでもサウルがつかわす所に出て行って、てがらを立てたので、サウルは彼を兵の隊長とした。それはすべての民の心にかない、またサウルの家来たちの心にもかなった。

信仰によってペリシテの巨人ゴリアテとの戦いに勝利したダビデを、サウル王の息子ヨナタンはたちまちのうちに心底から惚れ込みました。何故ならヨナタンもまた信仰によって戦いに勝利する、同じ信仰の持ち主だったからです。ヨナタンは生涯の友として自分の命よりもダビデも愛し、自分の着ていた王子の服も、戦服も、剣も、弓も、すべてダビデに与えました。サウルもまたダビデを自分の家臣とし、父エッサイの家には帰しませんでした。ダビデはサウルの命に従い、戦いに出ると連戦連勝、破竹の勢いで功績を上げました。兵の隊長となったダビデを、すべてのイスラエルの民からも、またサウルの家来たちからも、心から喜ばれる者となりました。ダビデがあっという間に人心を掌握できたのも、神がダビデと共におり、ダビデもまた神に寄り頼む信仰の人だったからです。神に喜ばれる者は、人からも喜ばれる者となることができます。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.18.1-5.ja1955

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サムエル記上 18:6-11

人々が引き揚げてきた時、すなわちダビデが、かのペリシテびとを殺して帰った時、女たちはイスラエルの町々から出てきて、手鼓と祝い歌と三糸の琴をもって、歌いつ舞いつ、サウル王を迎えた。 女たちは踊りながら互に歌いかわした、「サウルは千を撃ち殺し、ダビデは万を撃ち殺した」。 サウルは、ひじょうに怒り、この言葉に気を悪くして言った、「ダビデには万と言い、わたしには千と言う。この上、彼に与えるものは、国のほかないではないか」。 サウルは、この日からのちダビデをうかがった。 次の日、神から来る悪霊がサウルにはげしく臨んで、サウルが家の中で狂いわめいたので、ダビデは、いつものように、手で琴をひいた。その時、サウルの手にやりがあったので、 サウルは「ダビデを壁に刺し通そう」と思って、そのやりをふり上げた。しかしダビデは二度身をかわしてサウルを避けた。

一躍時の人となったダビデを、イスラエルの人たちは賞賛の声をもって迎えました。しかしペリシテとの戦いに勝利して凱旋したサウル王とダビデを迎えた戦勝記念のパレードで手にタンバリンを持って舞い踊った女性たちが、サウルは千人を倒しダビデは万人を倒したと歌う歌を聞いて、サウルはダビデに嫉妬し、憎しみの心を抱くようになりました。ダビデが自分にとって代わってイスラエルの王になるのではないかとの疑念を抱いた翌日、サウルに悪霊が臨み、竪琴を弾いて心安らかにしようとしたダビデを槍で刺し殺そうとさえするようになりました。人の功績や良い面を認めることができず妬む心を持つ者は、サタンに心を支配されて、とんでもない過ちを犯してしまいますから注意が必要です。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.18.6-11.ja1955

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サムエル記上 18:12-16

主がサウルを離れて、ダビデと共におられたので、サウルはダビデを恐れた。 それゆえサウルは、ダビデを遠ざけて、千人の長としたので、ダビデは民の先に立って出入りした。 またダビデは、すべてそのすることに、てがらを立てた。主が共におられたからである。 サウルはダビデが大きなてがらを立てるのを見て彼を恐れたが、 イスラエルとユダのすべての人はダビデを愛した。彼が民の先に立って出入りしたからである。

サウルはダビデを妬むあまり、彼を千人隊長に任命して戦いの最前線にある激戦地に送り込み、戦死させようと企みましたが、神がダビデと共におられたため、守られ、戦いに勝利して、かえって手柄を立てる結果となりました。そのためサウルはますますダビデを恐れるようになり、悪循環に陥りました。一方ダビデはイスラエルとユダの先頭に立って指揮する者となり、すべての人々から愛される存在となりました。神が共におられるならば、いかなる環境に置かれても、大いなる祝福が伴います。

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サムエル記上 18:17-30

その時サウルはダビデに言った、「わたしの長女メラブを、あなたに妻として与えよう。ただ、あなたはわたしのために勇ましく、主の戦いを戦いなさい」。サウルは「自分の手で彼を殺さないで、ペリシテびとの手で殺そう」と思ったからである。 ダビデはサウルに言った、「わたしは何者なのでしょう。わたしの親族、わたしの父の一族はイスラエルのうちで何者なのでしょう。そのわたしが、どうして王のむこになることができましょう」。 しかしサウルの娘メラブは、ダビデにとつぐべき時になって、メホラびとアデリエルに妻として与えられた。 サウルの娘ミカルはダビデを愛した。人々がそれをサウルに告げたとき、サウルはその事を喜んだ。 サウルは「ミカルを彼に与えて、彼を欺く手だてとし、ペリシテびとの手で彼を殺そう」と思ったので、サウルはふたたびダビデに言った、「あなたを、きょう、わたしのむこにします」。 そしてサウルは家来たちに命じた、「ひそかにダビデに言いなさい、『王はあなたが気に入り、王の家来たちも皆あなたを愛しています。それゆえ王のむこになりなさい』」。 そこでサウルの家来たちはこの言葉をダビデの耳に語ったので、ダビデは言った、「わたしのような貧しく、卑しい者が、王のむこになることは、あなたがたには、たやすいことと思われますか」。 サウルの家来たちはサウルに、「ダビデはこう言った」と告げた。 サウルは言った、「あなたがたはダビデにこう言いなさい、『王はなにも結納を望まれない。ただペリシテびとの陽の皮一百を獲て、王のあだを討つことを望まれる』」。これはサウルが、ダビデをペリシテびとの手によって倒そうと思ったからである。 サウルの家来たちが、この言葉をダビデに告げた時、ダビデは王のむこになることを良しとした。そして定めた日がまだこないうちに、 ダビデは従者をつれて、立って行き、ペリシテびと二百人を殺して、その陽の皮を携え帰り、王のむこになるために、それをことごとく王にささげた。そこでサウルは娘ミカルを彼に妻として与えた。しかしサウルは見て、主がダビデと共におられること、またイスラエルのすべての人がダビデを愛するのを知った時、 サウルは、ますますダビデを恐れた。こうしてサウルは絶えずダビデに敵した。 さてペリシテびとの君たちが攻めてきたが、ダビデは、彼らが攻めてくるごとに、サウルのどの家来よりも多くのてがらを立てたので、その名はひじょうに尊敬された。

ダビデを亡き者にしようとするサウルの執念は、愛する娘さえも巻き込むものとなりました。サウルは長女メラブを妻として与えるかわりに、ペリシテ人との戦いに出して戦死させようとしました。そんなサウルの企みとは裏腹に、ダビデは自分が貧しい家の出身であることを理由に、王の娘をめとる身分ではないと告白しました。これは謙虚な姿勢であるだけでなく、王家の結婚式となると結納金も高額になることを心配したものと思われます。結局、メラブはダビデとの結婚直前に別の人の妻となりましたが、サウルの娘ミカルはダビデを愛しました。そのことが父サウルの知るところとなり、これ幸いとダビデに娘と結婚させ、王族の一員として加えるかわりに、結納の品としてペリシテ人を100人討ち取ってきた証拠を求めました。するとダビデは従者を連れてペリシテ人と勇敢に戦い、サウルの要求の倍、200人分の陽の皮を差し出しました。そうなるとミカルをダビデの妻としないわけにはいきません。こうしてダビデは晴れて王の一族の一員となりました。そして神がダビデと共におられたため、多くの手柄を立て、すべてのイスラエル人から愛される者となったのと対照的に、神から捨てられたサウルはますますダビデを憎むようになり、事ある毎に敵対する者となりました。神に愛される者は人からも愛され、人を憎む者は神からも憎まれ、人から避けられる存在となって、人心はますます離れてゆきます。

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【今日の聖句】 2020/02/22

2020-02-22 06:20:08 | 今日の聖句
詩篇 4:8‬

わたしは安らかに伏し、また眠ります。主よ、わたしを安らかにおらせてくださるのは、ただあなただけです。

私たちの人生には悩みや悲しみ、苦難のときが訪れます。そのような試練の中で心に安らかに保つ秘訣は、ただ主に寄り頼む他にありません。永遠に変わることなく私たちを愛して守ってくださる主にすべてをお委ねし、避けて通れぬ人生の荒波を平安の内に乗り越えさせていただく私たちでありますように。

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【COGHCC聖書通読】 2020/02/21

2020-02-21 08:25:04 | 一日一章・聖書通読日記
サムエル記上 17:1-11

さてペリシテびとは、軍を集めて戦おうとし、ユダに属するソコに集まって、ソコとアゼカの間にあるエペス・ダミムに陣取った。 サウルとイスラエルの人々は集まってエラの谷に陣取り、ペリシテびとに対して戦列をしいた。 ペリシテびとは向こうの山の上に立ち、イスラエルはこちらの山の上に立った。その間に谷があった。 時に、ペリシテびとの陣から、ガテのゴリアテという名の、戦いをいどむ者が出てきた。身のたけは六キュビト半。 頭には青銅のかぶとを頂き、身には、うろことじのよろいを着ていた。そのよろいは青銅で重さ五千シケル。 また足には青銅のすね当を着け、肩には青銅の投げやりを背負っていた。 手に持っているやりの柄は、機の巻棒のようであり、やりの穂の鉄は六百シケルであった。彼の前には、盾を執る者が進んだ。 ゴリアテは立ってイスラエルの戦列に向かって叫んだ、「なにゆえ戦列をつくって出てきたのか。わたしはペリシテびと、おまえたちはサウルの家来ではないか。おまえたちから、ひとりを選んで、わたしのところへ下ってこさせよ。 もしその人が戦ってわたしを殺すことができたら、われわれはおまえたちの家来となる。しかしわたしが勝ってその人を殺したら、おまえたちは、われわれの家来になって仕えなければならない」。 またこのペリシテびとは言った、「わたしは、きょうイスラエルの戦列にいどむ。ひとりを出して、わたしと戦わせよ」。 サウルとイスラエルのすべての人は、ペリシテびとのこの言葉を聞いて驚き、ひじょうに恐れた。

サウル王がペリシテ人との戦いに出たとき、一人の巨人がイスラエルの前に立ちはだかりました。かの有名なゴリアテです。彼は巨人族アナク人の生き残りで、背の高さは約3メートル、彼の身に着けていた青銅の鎧は重さ約57キロ、その手にしていた槍の鉄製の穂先の重さは約7キロと、人並み外れた戦士でした。そんな巨人兵ゴリアテがイスラエル人と一騎打ちをして、勝負に勝った方が戦勝国となり、負けた方が奴隷となるという、実にイスラエル側が一方的に不利な戦いを挑んできたのです。そのためイスラエル側からは誰一人として戦いに出る者はなく、膠着状態となりました。私たちの人生においても、自分にとって一方的に不利な、理不尽な状況に追い込まれることがあります。一歩も前に進めないようなとき、むしろ後ずさりしなければならないようなとき、前進するためには、人知を越えた存在であられる神に寄り頼むしかありません。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.17.1-11.ja1955

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サムエル記上 17:12-22

さて、ダビデはユダのベツレヘムにいたエフラタびとエッサイという名の人の子で、この人に八人の子があったが、サウルの世には年が進んで、すでに年老いていた。 エッサイの子らのうち、上の三人はサウルに従って戦争に出た。その戦いに出た三人の子の名は、長子をエリアブといい、次をアビナダブといい、第三をシャンマと言った。 ダビデは末の子であって、兄三人はサウルにしたがった。 ダビデはサウルの所から行ったりきたりして、ベツレヘムで父の羊を飼っていた。 あのペリシテびとは四十日の間、朝夕出てきて、彼らの前に立った。 時に、エッサイはその子ダビデに言った、「兄たちのため、このいり麦一エパと、この十個のパンをとって、急いで陣営にいる兄の所へ持っていきなさい。 またこの十の乾酪を取って、千人の長にもって行き、兄たちの安否を見とどけて、そのしるしをもらってきなさい」。 さてサウルと彼らおよびイスラエルのすべての人は、エラの谷でペリシテびとと戦っていた。 ダビデは朝はやく起きて、羊を番人に託し、エッサイが命じたように食料品を携えて行った。彼が陣営に着いた時、軍勢は、ときの声をあげて戦線に出ようとしていた。 そしてイスラエルとペリシテびととは戦列を敷いて、軍と軍と向き合った。 ダビデは荷物をおろして、荷物を守る者にあずけ、戦列の方へ走って、兄たちの所へ行き、彼らの安否を尋ねた。

ゴリアテがイスラエルにタイマン勝負を挑んだ戦いの場に、ダビデの3人の兄たちも徴兵されて戦列の中にいました。父エッサイは最前線にいる息子たちの安否を問うために、末っ子のダビデを使いに出しました。ダビデは父の命に従い、食料と贈り物を持ってペリシテとの戦いの最前線に向かいました。普段は家事の中でも目立たない羊飼いとして羊の番をしているダビデが、イスラエルの公の場に出るきっかけとなったのです。すべての物事にはタイミングがあります。人から注目を浴びたいと自ら目立つことをしたところで、なかなか人の目には留まりません。むしろ、人に仕え、人に従い、些細なことも忠実に成し遂げる者こそが、神の備えられた千載一遇のチャンスを自ら手にすることができます。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.17.12-22.ja1955

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サムエル記上 17:23-31

兄たちと語っている時、ペリシテびとの戦列から、ガテのペリシテびとで、名をゴリアテという、あの戦いをいどむ者が上ってきて、前と同じ言葉を言ったので、ダビデはそれを聞いた。 イスラエルのすべての人は、その人を見て、避けて逃げ、ひじょうに恐れた。 イスラエルの人々はまた言った、「あなたがたは、あの上ってきた人を見たか。確かにイスラエルにいどむために上ってきたのだ。彼を殺す人は、王が大いなる富を与えて富ませ、その娘を与え、その父の家にはイスラエルのうちで税を免れさせるであろう」。 ダビデはかたわらに立っている人々に言った、「このペリシテびとを殺し、イスラエルの恥をすすぐ人には、どうされるのですか。この割礼なきペリシテびとは何者なので、生ける神の軍をいどむのか」。 民は前と同じように、「彼を殺す人にはこうされるであろう」と答えた。 上の兄エリアブはダビデが人々と語るのを聞いて、ダビデに向かい怒りを発して言った、「なんのために下ってきたのか。野にいるわずかの羊はだれに託したのか。あなたのわがままと悪い心はわかっている。戦いを見るために下ってきたのだ」。 ダビデは言った、「わたしが今、何をしたというのですか。ただひと言いっただけではありませんか」。 またふり向いて、ほかの人に前のように語ったところ、民はまた同じように答えた。 人々はダビデの語った言葉を聞いて、それをサウルに告げたので、サウルは彼を呼び寄せた。

父の命に従い、戦いの最前線にいる兄たちの安否を確認していたダビデは、ここでペリシテ軍の巨人兵ゴリアテの言葉を耳にします。イスラエル軍の兵士たちはゴリアテの言葉に恐れをなして尻込みしていましたが、ダビデはイスラエルの神に挑む彼は何者かと、義憤に満ちて、彼の挑戦を受けた者はどのようになるのかと周囲の人々に尋ね回りました。そんなダビデの行動を兄たちは咎めましたが、ダビデの心は変わりません。なぜならダビデの心は神の心と一つになっていたからです。そんなダビデの姿を見ていた周囲にいた人々がサウル王に紹介します。神の備えられたチャンスを掴み取るためには、何もせずただじっと待つだけでは何も変化はありません。神の心と一つになって自ら行動を起こす者だけが、誰にでも必ず与えられている神のチャンスを自分のものにすることができます。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.17.23-31.ja1955

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サムエル記上 17:32-40

ダビデはサウルに言った、「だれも彼のゆえに気を落してはなりません。しもべが行ってあのペリシテびとと戦いましょう」。 サウルはダビデに言った、「行って、あのペリシテびとと戦うことはできない。あなたは年少だが、彼は若い時からの軍人だからです」。 しかしダビデはサウルに言った、「しもべは父の羊を飼っていたのですが、しし、あるいはくまがきて、群れの小羊を取った時、 わたしはそのあとを追って、これを撃ち、小羊をその口から救いだしました。その獣がわたしにとびかかってきた時は、ひげをつかまえて、それを撃ち殺しました。 しもべはすでに、ししと、くまを殺しました。この割礼なきペリシテびとも、生ける神の軍をいどんだのですから、あの獣の一頭のようになるでしょう」。 ダビデはまた言った、「ししのつめ、くまのつめからわたしを救い出された主は、またわたしを、このペリシテびとの手から救い出されるでしょう」。サウルはダビデに言った、「行きなさい。どうぞ主があなたと共におられるように」。 そしてサウルは自分のいくさ衣をダビデに着せ、青銅のかぶとを、その頭にかぶらせ、また、うろことじのよろいを身にまとわせた。 ダビデは、いくさ衣の上に、つるぎを帯びて行こうとしたが、できなかった。それに慣れていなかったからである。そこでダビデはサウルに言った、「わたしはこれらのものを着けていくことはできません。慣れていないからです」。 ダビデはそれらを脱ぎすて、手につえをとり、谷間からなめらかな石五個を選びとって自分の持っている羊飼の袋に入れ、手に石投げを執って、あのペリシテびとに近づいた。

サウル王の前に進み出たダビデは臆することなく、自分がゴリアテとの一騎打ちに応戦すると申し出ました。まだ徴兵の対象にもならない紅顔の少年を見てサウル王は、百戦錬磨の兵士であるゴリアテと戦うのはお前には無理だと助言しますが、ダビデの心は一向に変わりません。更に、自分は羊飼いとして羊を守るために熊や獅子とも戦って倒したと実績を示して安心させ、何よりも、神が共におられるならば相手が誰であろうと必ずや勝利することができると、大胆に信仰告白しました。そこまで言われたらサウル王には止める術もありません。神がダビデと共におられるようにと祈り、自分の鎧甲をダビデに着せようとしました。しかしまだ少年だったダビデには、大人の甲冑は身の丈に合いません。ダビデはそれらの武具を脱ぎ捨て、普段着のままで、ゴリアテとの戦いに挑みました。いかに大胆な信仰があっても、それらが自分の身に付いてなければ、いざというときに何の役にも立ちません。普段の生活の中で着実に信仰を積み重ねる者だけが、ここぞというときの命運を懸けた大勝負に臨むことができます。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.17.32-40.ja1955


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サムエル記上 17:41-49

そのペリシテびとは進んできてダビデに近づいた。そのたてを執る者が彼の前にいた。 ペリシテびとは見まわしてダビデを見、これを侮った。まだ若くて血色がよく、姿が美しかったからである。 ペリシテびとはダビデに言った、「つえを持って、向かってくるが、わたしは犬なのか」。ペリシテびとは、また神々の名によってダビデをのろった。 ペリシテびとはダビデに言った、「さあ、向かってこい。おまえの肉を、空の鳥、野の獣のえじきにしてくれよう」。 ダビデはペリシテびとに言った、「おまえはつるぎと、やりと、投げやりを持って、わたしに向かってくるが、わたしは万軍の主の名、すなわち、おまえがいどんだ、イスラエルの軍の神の名によって、おまえに立ち向かう。 きょう、主は、おまえをわたしの手にわたされるであろう。わたしは、おまえを撃って、首をはね、ペリシテびとの軍勢の死かばねを、きょう、空の鳥、地の野獣のえじきにし、イスラエルに、神がおられることを全地に知らせよう。 またこの全会衆も、主は救を施すのに、つるぎとやりを用いられないことを知るであろう。この戦いは主の戦いであって、主がわれわれの手におまえたちを渡されるからである」。 そのペリシテびとが立ち上がり、近づいてきてダビデに立ち向かったので、ダビデは急ぎ戦線に走り出て、ペリシテびとに立ち向かった。 ダビデは手を袋に入れて、その中から一つの石を取り、石投げで投げて、ペリシテびとの額を撃ったので、石はその額に突き入り、うつむきに地に倒れた。

普段着の、羊飼いの姿で戦いに出てきたダビデを見たゴリアテは、こんな少年に何ができるのかとさんざん愚弄し、さらにはイスラエルの神の名を嘲りました。対するダビデは、武器によってではなくゴリアテが侮った万軍の主の御名によってお前に勝利すると宣言し、この世にまことの神がおられることをすべての人に知らしめ、主は救いを施すためにいかなる兵器も用いられないと、信仰によって一騎打ちに臨みました。自分の身に襲いかかろうと向かってくるゴリアテに対し、ダビデはいつも使い慣れた石打ち器を取り出して打つと、その石は一発目でゴリアテの眉間に突き刺さり、うつ伏せに地に倒れました。眉間は人間の体の中でも最も弱い箇所の一つで、致命傷を負うピンポイントです。ここにダビデの打った石が一発で突き刺さったのは日頃の鍛錬もさることながら、神がダビデと共にいて戦われたからでした。百戦錬磨の、いかに頑強な巨人兵であっても、小さく滑らかな石ころ一つで、あっけなく敗北を喫したのです。目の前に立ちはだかる壁がいかに高く困難であったとしても、全き信仰によって立ち向かうとき、神は必ず勝利を収めさせてくださいますから感謝いたします。

https://www.bible.com/bible/81/1sa.17.41-49.ja1955

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サムエル記上 17:50-58

こうしてダビデは石投げと石をもってペリシテびとに勝ち、ペリシテびとを撃って、これを殺した。ダビデの手につるぎがなかったので、 ダビデは走りよってペリシテびとの上に乗り、そのつるぎを取って、さやから抜きはなし、それをもって彼を殺し、その首をはねた。ペリシテの人々は、その勇士が死んだのを見て逃げた。 イスラエルとユダの人々は立ちあがり、ときをあげて、ペリシテびとを追撃し、ガテおよびエクロンの門にまで及んだ。そのためペリシテびとの負傷者は、シャライムからガテおよびエクロンに行く道の上に倒れた。 イスラエルの人々はペリシテびとの追撃を終えて帰り、その陣営を略奪した。 ダビデは、あのペリシテびとの首を取ってエルサレムへ持って行ったが、その武器は自分の天幕に置いた。 サウルはダビデがあのペリシテびとに向かって出ていくのを見て、軍の長アブネルに言った、「アブネルよ、この若者はだれの子か」。アブネルは言った、「王よ、あなたのいのちにかけて誓います。わたしは知らないのです」。 王は言った、「この若者がだれの子か、尋ねてみよ」。 ダビデが、あのペリシテびとを殺して帰ってきた時、アブネルは、ペリシテびとの首を手に持っている彼を、サウルの前に連れて行った。 サウルは彼に言った、「若者よ、あなたはだれの子か」。ダビデは答えた、「あなたのしもべ、ベツレヘムびとエッサイの子です」。

万軍の主、イスラエルの神の御名によってダビデがゴリアテとの一騎打ちに勝利したことによって、ペリシテ人との戦争は形勢逆転し、一気にイスラエル側に傾きました。イスラエルとユダの全軍は敗走するペリシテ人を追撃し、ペリシテの中心地であるガテとエクロンの町の門にまで至りました。一方、ゴリアテに勝利したダビデがどこの家の者かと、サウルは家臣たちに尋ねましたが、軍の長アブネルは知りませんでした。すでに夜サウルの心を鎮めるために竪琴を弾く者として仕えていたダビデを家臣たちが知らなかったのは、サウルが悪霊に悩まされていたことは公になっていなかったため、またサウル自身も、夜に会うダビデとは別人の姿を見たものと思われます。そしてサウルは家臣として、勇者ダビデを公に召し抱えることとなりました。こうしてダビデは、神の選ばれたイスラエルの王となるべき道を歩み始めたのです。

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