雑誌前衛の日本の農業・農村の再生を考え
るシリーズに、農学博士である小松泰信さ
んから寄稿文がよせられ、読んだ。
題名は、
「農は国の基」――土台としての農業の強
さこそ
人間も生き物として自然界の流れ、その循
環のなかに存在し、循環が持続的におこな
われていくために「農」を営んでいる、そ
ういう意味合いが「農」の世界にあると強
く思うようになりました。
そして、「人間と自然の共生」というフレ
ーズには人間の不遜を感じると述べていま
した。
氏は、農村社会を「基層領域」と「表層領
域」という二重構造としてとらえている。
「基層領域」とまったく無縁の位置にある
のが「グローバル企業」であり、このまま
では農業の崩壊の恐れがあることを指摘。
その「基層領域」に岩盤規制にドリルで穴
をあけると豪語している安倍政権の危険性
を訴えている。
図解が非常にわかりやすい。
さらにほとんど議論されないまま可決した
「農業競争力強化支援法」を廃止すべきと
提言している。
最後に日本共産党の「綱領」に「農業を基
幹的生産部門」と規定していることに賛意
をあらわしていただいた。
釧根地域でも、輸入自由化の流れと「大規
模化」で農村が疲弊している状況でもある。
選挙戦中も訴えたが、TPPや日欧EPAこそ、
いっそう激しい矛盾を引き起こす。
そのおおもとに、日本の二つの大きなゆが
み=財界・大企業いいなりとアメリカ従属
がある。
ひきつづき、安倍政権打倒こそ、農業の未
来への道が開けることに、あらためて確信
を得た。
ぜひ一度読んでいただきたい。
追記
アメリカのドキュメンタリー映画に「キン
グコーン」がある。
私はとうもろこしや小麦などのアメリカ型
農業は何百年も続く農業ではないと思って
いる。
その点、日本の水田は同じ土地に1千年以
上も続いている。すごいものだと思う。
土地や自然を収奪する農業は、本来のもの
でない。
レンタル店に置いてある。こちらも一度は
観る価値がある。