昨日の大雪で足元が悪い中レインブーツを履き、余裕をもって病院に入ったが、月初めの採血が30人待ち、ここで30分ほど待った。内科受付後、採血結果が出て中待合入りのランプがつくまでに1時間15分、結局診察で先生にお目にかかることができたのは病院に入ってから2時間以上経ってからだった。
先週お預けした婦人科検診の結果表を返して頂き、今週も特に変わりはないことをお話する。採血結果は尿酸値がずっと低いこと以外は特に異常なしだった。腫瘍マーカーの結果は来週だ。
診察後、今度は処置室の点滴椅子が満席で、廊下で待つこと15分。外の景色が見えない椅子で点滴が始まったのは病院入りして3時間半経過していた。アメリカでの試験結果によりポートに刺す翼状針の自主回収が始まったという説明があり、今日は代替品の針を使って頂いた。形状が違うので、看護師さんは刺しにくそうだった。こちらもなんとなく緊張してしまう。今日は点滴が4本だったこともあり、病院を出るまでに7時間かかった。本当に1日がかりだ。
時間がたっぷりあったので、今日は3冊読めた。ヘビーなものばかり選んでしまいかなり気が重くなって、ちょっと失敗だった。
1冊目は日垣隆さんの「少年リンチ殺人=ムカついたから、やっただけ《増補改訂版》」(新潮文庫)。“殺人鬼は友達の顔をしてあらわれる。加害者を利する少年法の矛盾を告発する慟哭の書”という帯のとおり、あまりに凄惨な事件に途中で息苦しくなった。もちろん書くほうも辛かっただろう、と思う。それにしても加害者の親たちの自分の子どもへの無関心さがどうにも納得できない。筆者が中学時代に弟を殺されている、という突然の告白に言葉を失った。ムカついて、というだけでわが子を殺されたら、そして本人たちがまったく反省しないで社会に戻ってきたら、残された遺族はいったいどうしたらいいのだろう。
2冊目は二神能基さんの「暴力は親に向かう すれ違う親と子への処方箋」(新潮文庫)。“「友達親子」「勝ち組教育」そんな家庭こそ危ない! 普通の家庭の病巣に切り込む衝撃のノンフィクション”の帯だったが、数々の事例から、親として子どもとどう向き合っていけばよいのか具体的な対処法もあり、少し救われる思いがした。
3冊目は門倉貴史さんの「ホワイトカラーは給料ドロボーか?」(光文社新書)。”大学初任給、部長の月給、果たしてもらいすぎなのか・・・”という帯。週4日しか働いていない今の自分にとって、とても耳の痛い言葉だ。今から四半世紀前、大学の労働法の授業で「男女雇用機会均等法により女性労働者は二極分化するだろう」と聞いたけれど本当にどこもかしこも二極分化で、思わずため息が漏れる。
先日のことだ。”翌日(通院休暇で)休みなのに定時退社したことについて驚きました”とのメールをもらって、絶句した。仕事のお願いをしたまま失礼して帰宅したのが相手には納得いかなかったらしい。もちろんいつもすぐに返信が来る相手なら待っているけれど、来るかどうかあてもなく時間外勤務をするのはいかがなものか、と思う。
たとえ時間外になってもなんとしても今日中に対応することを相手に要求するなら、こちらもメールを投げっぱなしにせずフォローの電話連絡もするし、(そもそも急ぎなら電話でお願いするだろう。)結果がもらえるとわかっているなら、たとえ時間が過ぎようと待っている。そうしたこともなく、先方は遅番で私は早番である(勤務開始終了に30分の時差がある。)にもかかわらず、休暇明けの対応でも間に合うと判断した私が遅番ぎりぎりの時間のメールに対応せず退庁したこと、休暇明けの朝、先方から来たメールを開いてすぐに”メールを頂いた15分前に失礼して返信が遅れて申し訳なかった”というお詫びのメールを投げた後の返信が上の内容である。
蛇足ながら後日談。結果的にその仕事が終わった、という報告は先方からはなかった。翌週おそるおそる確認したら先ほどやりました、ということだった。
もちろん前もって分かっていれば超勤もするが、基本的には時間内で終わらせるように調整して仕事をしている。それでも仕事は相手のあることだから、なかなかそうもいかないこともあるのは、四半世紀働いていれば重々承知の上だ。相手もよっぽど忙しく虫の居所が悪かったのだろう、そういうことを言わざるを得ない職場にしてしまったのは一体誰なのか・・・と思い、暗澹たる気分になった。
普通だったら目上の人にそんな言い方はしないよね、というやりとりが最近とても増えた。哀しいことにどこもかしこも余裕がない。かつてに比べてうんと仕事が増えているのかどうか、本当のところはよく分からないけれど。
私たち公務員の身分を保持したままの派遣職員、法人正規職員、非常勤契約職員、常勤契約職員、人材派遣が入り乱れた職場であるが、誰しもいきなり即戦力を期待されるから、この職場でのキャリアがまだ浅い人たちで回さざるをえない職場になっているのは事実だ。考えていたより大変、と新人が年がら年中辞めるから、教育が間に合わない。やっと教えたと思うとすぐに根を上げて辞める。必要なのはわかっていても教える方もいっぱいいっぱいでフォローしてあげられない。そしてどんどん磨り減っていく。そんな悪循環である。
今の世の中、仕事があるだけ幸せだ、と思う。贅沢は言っていられないのだろうけれど、こんなふうに人材を使い捨てにして、一体何が得られるというのだろう。非常勤のワーキングプアを量産し、かたや10倍もの収入を得ている役員等を思うと、このままで本当にいいのか、と思わざるを得ない。
先週お預けした婦人科検診の結果表を返して頂き、今週も特に変わりはないことをお話する。採血結果は尿酸値がずっと低いこと以外は特に異常なしだった。腫瘍マーカーの結果は来週だ。
診察後、今度は処置室の点滴椅子が満席で、廊下で待つこと15分。外の景色が見えない椅子で点滴が始まったのは病院入りして3時間半経過していた。アメリカでの試験結果によりポートに刺す翼状針の自主回収が始まったという説明があり、今日は代替品の針を使って頂いた。形状が違うので、看護師さんは刺しにくそうだった。こちらもなんとなく緊張してしまう。今日は点滴が4本だったこともあり、病院を出るまでに7時間かかった。本当に1日がかりだ。
時間がたっぷりあったので、今日は3冊読めた。ヘビーなものばかり選んでしまいかなり気が重くなって、ちょっと失敗だった。
1冊目は日垣隆さんの「少年リンチ殺人=ムカついたから、やっただけ《増補改訂版》」(新潮文庫)。“殺人鬼は友達の顔をしてあらわれる。加害者を利する少年法の矛盾を告発する慟哭の書”という帯のとおり、あまりに凄惨な事件に途中で息苦しくなった。もちろん書くほうも辛かっただろう、と思う。それにしても加害者の親たちの自分の子どもへの無関心さがどうにも納得できない。筆者が中学時代に弟を殺されている、という突然の告白に言葉を失った。ムカついて、というだけでわが子を殺されたら、そして本人たちがまったく反省しないで社会に戻ってきたら、残された遺族はいったいどうしたらいいのだろう。
2冊目は二神能基さんの「暴力は親に向かう すれ違う親と子への処方箋」(新潮文庫)。“「友達親子」「勝ち組教育」そんな家庭こそ危ない! 普通の家庭の病巣に切り込む衝撃のノンフィクション”の帯だったが、数々の事例から、親として子どもとどう向き合っていけばよいのか具体的な対処法もあり、少し救われる思いがした。
3冊目は門倉貴史さんの「ホワイトカラーは給料ドロボーか?」(光文社新書)。”大学初任給、部長の月給、果たしてもらいすぎなのか・・・”という帯。週4日しか働いていない今の自分にとって、とても耳の痛い言葉だ。今から四半世紀前、大学の労働法の授業で「男女雇用機会均等法により女性労働者は二極分化するだろう」と聞いたけれど本当にどこもかしこも二極分化で、思わずため息が漏れる。
先日のことだ。”翌日(通院休暇で)休みなのに定時退社したことについて驚きました”とのメールをもらって、絶句した。仕事のお願いをしたまま失礼して帰宅したのが相手には納得いかなかったらしい。もちろんいつもすぐに返信が来る相手なら待っているけれど、来るかどうかあてもなく時間外勤務をするのはいかがなものか、と思う。
たとえ時間外になってもなんとしても今日中に対応することを相手に要求するなら、こちらもメールを投げっぱなしにせずフォローの電話連絡もするし、(そもそも急ぎなら電話でお願いするだろう。)結果がもらえるとわかっているなら、たとえ時間が過ぎようと待っている。そうしたこともなく、先方は遅番で私は早番である(勤務開始終了に30分の時差がある。)にもかかわらず、休暇明けの対応でも間に合うと判断した私が遅番ぎりぎりの時間のメールに対応せず退庁したこと、休暇明けの朝、先方から来たメールを開いてすぐに”メールを頂いた15分前に失礼して返信が遅れて申し訳なかった”というお詫びのメールを投げた後の返信が上の内容である。
蛇足ながら後日談。結果的にその仕事が終わった、という報告は先方からはなかった。翌週おそるおそる確認したら先ほどやりました、ということだった。
もちろん前もって分かっていれば超勤もするが、基本的には時間内で終わらせるように調整して仕事をしている。それでも仕事は相手のあることだから、なかなかそうもいかないこともあるのは、四半世紀働いていれば重々承知の上だ。相手もよっぽど忙しく虫の居所が悪かったのだろう、そういうことを言わざるを得ない職場にしてしまったのは一体誰なのか・・・と思い、暗澹たる気分になった。
普通だったら目上の人にそんな言い方はしないよね、というやりとりが最近とても増えた。哀しいことにどこもかしこも余裕がない。かつてに比べてうんと仕事が増えているのかどうか、本当のところはよく分からないけれど。
私たち公務員の身分を保持したままの派遣職員、法人正規職員、非常勤契約職員、常勤契約職員、人材派遣が入り乱れた職場であるが、誰しもいきなり即戦力を期待されるから、この職場でのキャリアがまだ浅い人たちで回さざるをえない職場になっているのは事実だ。考えていたより大変、と新人が年がら年中辞めるから、教育が間に合わない。やっと教えたと思うとすぐに根を上げて辞める。必要なのはわかっていても教える方もいっぱいいっぱいでフォローしてあげられない。そしてどんどん磨り減っていく。そんな悪循環である。
今の世の中、仕事があるだけ幸せだ、と思う。贅沢は言っていられないのだろうけれど、こんなふうに人材を使い捨てにして、一体何が得られるというのだろう。非常勤のワーキングプアを量産し、かたや10倍もの収入を得ている役員等を思うと、このままで本当にいいのか、と思わざるを得ない。