ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2023.7.26 採血レントゲン後エンハーツ43クール目 さらに6割に減量39回目 点滴制吐剤に変更し、無事終了

2023-07-26 23:10:38 | 治療日記
 昨夜は、あまりに早く電気を消して寝る態勢に入ったせいか、思ったより寝つきが悪く、更にほぼ2時間おきに3回目が覚めてしまった。3回目は5時半近く。二度寝は諦め、ちょっとベッドでスマホをチェックしグズグズと朝風呂に向かった。
 お2人が上がるところで湯舟は貸し切り。
 今日も猛暑の予報だ。家族LINEに「おはよう」スタンプを送る。今日は2人とも出勤だ。息子の変な顔シリーズの写真が送られてくる。
 
 着替えを済ませ、身支度を終えて朝食ラウンジに降りる。まだそれほど混んでいないので4人テーブルに座らせて頂く。水分補給のためオレンジジュースやスープ、焼きたてクロワッサンにチョコデニッシュ、有機野菜たっぷりサラダや野菜メインのおかず等ちょっとずつ色々。ベリーソースをかけてヨーグルトも頂く。
 黙々と頂き、紅茶は部屋でBSで朝ドラを視ながらゆっくり飲むことにした。お腹は快調だ。

 最低限の物を入れた手提げを持ち、それ以外の荷物を預けてチェックアウト。エレベーターがラッシュで思いのほか時間がかかった。朝から既に暑い。
 
 病院に到着すると、受付のIDカード機前に列が出来ている。ここで失敗に気づく。今日はレントゲン撮影があった。ブラトップを着てくるべきだったのに失念して下着をつけていた。嗚呼。
 採血・生理検査受付へ移動。ピンク色の採血受付番号表を取る。掲示板を見ると、20人以上が待っている。待ち時間は12分と出ていたが、途中で電子掲示板が番号を抜かして案内する不調があり、混乱した。結局部屋に入れたのは20分近く待ってから。
 
 今日の採血担当は、男性の年配技師Mさん。針刺しは早業だったがちょっと痛んだ。テープは紙で、とお願いしたけれど、紙ではないテープを使いそうになったので(こちらの方が粘着力が強く、多数派なのだろう。)、「あ、紙です。」と再度お願いする。
 目を瞑ってお任せしていなくてよかった。お礼を言って採血室を後にし、止血をしながらエスカレーターに乗って、2階の放射線受付へ。

 すぐに受付してくださり、中廊下へ。こちらでもすぐ名前を呼んで頂く。今日はレントゲン仕様下着で来ることをすっかり失念した(暑さボケ・・・)ので、検査着をお借りすることに。ぱぱっと着替えて検査室に入る。正面からと横から2枚撮影して、無事終了。再びささっと着替えて、エスカレーターで1階の腫瘍内科に移動する。

 待合い椅子はそこそこの混み具合。定位置は確保できず、クラーク正面の席に。
 保険証を確認して頂き、毎度のようにコロナ関連問診票を頂き、息切れ以外全て「ない」に〇をして、息切れの「ある」の前に“たまに”を追加。
 
 本日のお供は、昨日の続きで桜木紫乃さんの「家族じまい」。
もう身につまされて・・・というか、なんでこんなリアルな・・・と一文一文の重さに圧倒されつつため息をつきつつ読み進める。北海道の広さと道内移動が平気で数時間かかることを改めて痛感する。切なくて、やるせない。色々重ねてしまい、途中何度も目の前が曇った。いやはや凄い作品だった。

 採血終了から1時間ほど経って血圧測定。111-69、脈拍が87。「中待合にどうぞ」を通り越して(本に夢中で見落としていたのかもしれない。)、「診察中」に私の番号が出たので、慌てて荷物をまとめて中廊下へ。診察室の扉が全開していたので、急いでご挨拶をして飛び込む。病院に到着してから1時間半ちょっと。順調である。

 扉を閉め、荷物を籠に入れ、体調管理ノートやエンハーツダイアリー等を出して席に着く。
 「さて、どうでしたか。この前は耳鳴りがする、とのことでしたが。」と問われ、「はい。耳鼻咽喉科に行こうかと思い始めた頃、耳鳴りは自然に止まり、今は全くありません。お腹がずっと緩く、便秘薬のお世話にもなりませんでした。胃が重く痛むことがあり、昨夏は心配で胃カメラを飲み、その時は異常なしでしたが、エンハーツの副作用かもしれないと薬剤師さんから聞きました。その他、左の鎖骨がシクシク痛むことがありますが、痛み止めをずっと飲むほどではありません。ロキソニンとコデインのどちらかを少し飲めばやり過ごせます。治療後の4、5日間はやはりかなりきついです。」とご報告。
 診察室での体温は6度8分、SpO2は96%、脈拍は84。

 「採血の結果はマーカーは上がったり下がったり、ですが、まあ上がったと言っても正常範囲内ですからね。他も特に問題ないでしょう。データは後で差し上げます。」と仰りつつ、PC上のマーカー変動グラフを見せてくださる。
 「レントゲンですが、前回、前々回と今回の3枚を比べると、左(の腫瘍)は殆ど変わらず、右(の腫瘍)は前回とはそれほど変わっていないが、前々回から見れば大きくなっているかな、という感じなので、やはり予定通り次回治療前にCTの予約を入れましょう。前回が3月でしたから。」と仰る。
 その場で来月中旬の午前中をチェックして頂くと、ほぼ埋まっている中、キャンセルが出たらしいところにピンポイントで入れて頂けてラッキー。

 「それでは、治療は予定通り。そして今日から吐き気止めのアプレピタント(イメンドのジェネリック)を点滴のアロカリス(イメンドの次世代薬)にしてみましょう。治療前に薬を飲むこともないし、治療後の2日間もデカドロンだけになります。」と仰って、その場で薬剤部に変更の電話をかけられる。
 
 「5週間間隔にして頂き、さらにいい吐き気止めが出来て、長く生きているといいことがあるものですね。エンハーツ、本当に有難いです。」と言うと、「〇〇さんは変法も変法ですがね~」と苦笑いされながら仰る。なるほど2段階減量まではプロトコル通りだが、4週おき、5週おきというのは主治医と私の(自己責任の)取り決めに違いない。

 薬の処方は、アプレピタント(イメンド)がなくなり、余分があるミヤBM錠は少な目に、胃痛対策で痛みがある時はタケプロンを2錠飲めるように少し多目に。それ以外は今まで通り。   
 お礼を言って診察室を出る前、今冊も少しコメントを書かせて頂いたキャンソルさんの「ひとりじゃないよ」冊子をお渡しする。

 CT説明のため、一旦中廊下で待つように言われる。ファイル等を整理して態勢を整えていると、看護師のSさんが同意書を持ってきてくださり、2枚にサイン。

 化学療法室へ移動すると5人待ち。LINEの受付スリップは13番。
 ひとまず門前薬局にLINEで処方箋の写真を送る。処方箋が2枚。20分もしないで「お薬の準備が出来ました」の連絡がある。今日は吐き気止めを飲まなくてよいので、早く始まるかな、と捕らぬ狸の皮算用をしたが、そうは問屋が卸さず、なかなか呼んで頂けなかった。看護師さんたちは何やらてんてこ舞いの様子。スタッフが少ないようだ。
 見かけない看護師さんから外側の中央辺りのリクライニング椅子に案内される。
 お手洗いを済ませ、態勢を整えて夫やお友達に報告LINEをしてから読書再開である。

 10分ほどして針刺しにいらしたのは、なんとかつて化学療法室でお世話になり、お名前の通り針刺しが静かでお上手だったSさん。「あ~、○○さんだ!と、来ちゃいました。」と仰る。「わー、お久しぶりです。まだ生きてます。お元気そうで何よりです。お会い出来て嬉しいです。無事定年退職して今はプータローです。専業主婦全然不向きです~」とご挨拶。
 今は3階の外来におられるそうで、今日はいきなりヘルプに呼ばれたのだという。夏休み期間で人手が足りず、未経験スタッフにヘルプに入らせるわけにもいかず、OGに声がかかっているのだろう。
 Sさんは室を離れて4,5年は経つだろうか。覚えていて頂いてわざわざ来てくださるとは有難いことだ。
 「短期間でどんどん看護師さんが替わられて、さらに今は5週に1度と今までで一番間が空いているので、知らない方もおられて。自分だけ何やら主のようになってしまって・・・もう15年半ですから」とお話する。
 翼状針も変わっているし、スムーズに針刺し。「お元気そうでよかった~、○○さん、全然変わっていませんね~」と言われる。いやいや白髪が出てきて、みたいな話で盛り上がった。

 その後、20分ほどして薬剤師のTさんがヒアリングに見える。治療間隔が5週間に伸びて動き回れる時間が増えて有難いこと、胃痛のこと、今日から吐き気止めが点滴になりました、と報告する。「アロカリス(点滴)は効くようですよ、これまでアロキシ・デキサートミックスは15分でしたが、3剤で30分になるので、点滴時間は15分伸びますが、点滴前に薬を飲んで効く迄小一時間待つ必要がなくなるから、30分位短くなるかな。次回効き目を教えてください。自分でも吐き気止めの予備はありますか。」と問われる。
 「ナウゼリン(ドンペリドン)があります。」とお答え。「お腹は緩くて、便秘薬は使わずに済んでいます。ただ下痢の度合いもロペミンを飲むほどでもないです。」と補足する。

 それと同時にKrさんが薬を持ってきてくださり点滴開始。お忙しそうなので、先生にもお渡ししたキャンソルさんから届いた冊子3冊目をいつもどおりお渡しし、もしもっと必要なら送って頂けるようです、と補足する。
 吐き気止めのアロキシ・デキサート・アロカリスミックス30分、ブドウ糖を全開で10分ほどで落としてから、エンハーツ30分ほど、再度ブドウ糖10分、生食で流して1時間半弱の予定。眠くてたまらないが、本が面白いので、眠らずに頑張った。

 エンハーツダイアリーの8冊目が8月の頭には一杯になるので新しいものを頂いた。9冊目。凄い。
 最後の血圧測定はHさん。左目に眼帯をされている。ものもらいでお岩さんのようになってしまったのだそう。片目で細かい作業は大変だ。112-63、脈拍は69。
 抜針もHさん。結構衝撃があったが、致し方ない。テープがかなりがっちり貼られていて剥がすのに往生されている。思わず「痛い・・・」と言ってしまったら、医療用の剥離スプレーを使ってくださった。全然痛まず、楽だった。普通の剥離スプレーよりも高くて1,500円位なのだそう。
 化学療法室滞在時間は3時間弱。お礼を言って身支度を整えて化学療法室を後にした。

 受付票を戻し、会計待合いに移動する。待合い椅子は混雑していた。採血結果のデータプリントを見ると、白血球は4,300。好中球も2,000以上あって戻っている感じ。プラス1週間の休薬の恩恵は大きい。
 10分ほど待って自動支払機で11万円強をカード払い。点滴が追加変更になったので飲み薬より少し高いと先生も仰っていたが、その分薬局で薬が減るので合計はトントンだろう。

 外に出ると、熱風に包まれる。ひっくり返りそうに暑い。薬局へ移動すると、お一人待っていただけで、すぐに聞き覚えのあるIさんの声で「○○さん」と呼んで頂けた。 LINEでやり取りをしているので、1か月空いた久しぶりな感じがしない。
 1つ1つ薬を確認。今日は薬が減っているので、電子マネーで6,500円ほどの支払い。今日の病院と薬局での滞在時間は5時間半ほど。

 ホテルに戻り、預けた荷物を受け取り、一つにまとめる。
 空腹なので、迷わず駅ビル10階のイタリアンへ。珍しくテラス席ではなく店内に案内された。
 冷たいスープやカルパッチョ等の3種前菜盛り合わせと、プッタネスカパスタに蜂蜜レモンのパウンドケーキ、帰りに寝落ちしないように氷うんと少な目でアイスコーヒーを。夜からはまたろくに食べられなくなるので、いわゆる最後の美味しいランチだ。

 快速電車に乗る前にお手洗いに2回。いつもなら緩々排便なのだろうが、吐き気止め効果で普通だった。実に分かりやすい正直な体である。
 文庫の残りを読み始めたが、やはりちょっと眠くて本を閉じた時間もあった。
 私鉄に乗り換え、無事最寄り駅まで戻ってきた。明日からなかなか歩けなくなるけれど、まだ全然元気だったので自力で自宅まで歩いた。万歩計は7,000歩弱。
 
 帰宅後は大量の生協のお届け物を収納する。汗だくのへとへと。せっかく買った大ぶりの桃が保冷剤の角に当たってしまって傷ついていたので、連絡する。暑い中大変なのは十分わかるのだけれど、残念。
 
 眠い。やっぱり気持ち悪くなり始めている。喉は乾くが、食欲はない。夫は生協で届いた牛肉(とにかく牛肉ラブ)わっぱ飯にとろろ汁と冷ややっこを添えて夕食にしていた。
 それほど水分を摂っているわけでもないのに、お手洗いが近い。治療日から4,5日は薬が残って2人に悪影響が出ないように用足し後はしつこく2回流している。

 母にMeet通話で生存確認兼ご機嫌伺いを。今日は何もない日で、人と話していないから声がなかなか出ない、しゃがれている、とのこと。ネット注文したアイソトニック飲料が無事届いたらしい。とにかくちゃんと水分補給をするようにしつこく言う。夕飯は届いたお弁当を全部食べられたそう。
 あまり早く入浴してベッドに入っても、夜中に目が覚めて眠れなくて悶々とするということになるだろうからそうならないように、とアドバイス。

 息子は夕食不要というので、ミールキットは明日使うことにした。が、夫は明日が飲み会だそう、うーん、うまくいかない。
 
 7時を過ぎたら随分暗くなった。前回の治療日は夏至で7時を過ぎてもまだ明るかったのに。暑さはこれからが本番、それでも日は確実に短くなり始めている。今年は10月まで暑さが残るという3か月予報を聞いただけでなんだかクラクラしてくる。
 
 今クールもこれから10日間ほど辛い時期が続くだろう。けれど、元気に動き回れる期間が25日あるということは本当に嬉しい。8月半ばには検査通院するが、末まで治療に行かなくてよいのである(さらに9月は1度もいかなくてよいフリーの月!)。
 思うようには動けなくとも、気分転換程度に写真断捨離が少しずつ進められたらいいなぁと思っている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする