今日は夫の誕生日祝いと称して参加するツアー第一日目。でも、その前にオンラインで瞑想ヨーガクラスを受講するという、タイトなスケジュールの朝を迎える。
昨夜は、今日からの旅支度を終え、入浴後日付が変わる前に就寝したが、やはり寝付きが悪く、またしても1時を廻る。
今朝は普段より少し早めに目覚ましをセットして起きる。7月から開始した、瞑想ヨーガの師匠Sさんによる「オンラインで楽しむ瞑想ヨーガクラス」の今月1回目。7時半からスタートだ。
朝食はクラスが終わってから頂くことにして、まずは身支度等を整え、スタート10分ほど前にZoomに繋ぐ。指導者養成コースの皆さんが今日も数名入っておられ、可愛いチビちゃん達の姿も見える。4歳になったSさんの愛息T君も元気で朝のご挨拶をしてくれる。
まずは楽な姿勢で座り、オームを3回唱える。大好きなSさんの心地よい声をガイドにショートメディテーションからスタート。ゆっくりと猫背になり深い呼吸をしてリラックス。両体側を伸ばし、首周りを解して呼吸を続ける。
今日は瞑想ヨーガの醍醐味、マントラを唱えながらの動きだ。シヴァ神の踊りは、指導者養成コースで体験して以来の動き。当時のことを昨日のように思い出す。唱いながら踊るのがとても楽しい。
続いて片鼻呼吸法で自律神経を整える。そのまま瞑想した後は、短いシャヴァーサナを。ゆっくりと反動をつけて起き上がってから、初めてのカーリー ドゥルゲー ナモー ナマハのキールタンを唄い、30分が瞬く間に経過した。
質問タイムには、指導者養成コースの卒業生から「産後の身体の戻し方について」の質問が出た。Sさん自身は4年かかってようやく元に戻った感じがするとのこと。やはり出産というのは本当に大変な仕事なのである。
他にも、瞑想後の気分について等興味深い質疑応答があったが、ツアーに出かける時間が迫っているので、ここでチャットでご挨拶して退出した。
今月も来週、再来週とあと2回のクラス開講が予定されている。旅先からでも出発前でもどんな状況でも、オンラインのクラスに出席することを最優先にしてしまうほど、Sさんのクラスは私にとってとても魅力的なのである。
朝食を摂り、荷物の最終チェックをして、ゴミ捨てやら水やりやら細々とした家事を済ませて、タクシーを呼ぶ。
予定通りの電車に無事乗り込んだ。
車中のお伴は深沢潮さんの「かけらのかたち」(新潮文庫)。
初めましての作家さんだ。帯には「ママ友に、SNSの友人に猛烈に嫉妬してしまう私達へー。SNS時代の幸せのつかみ方を問う連作短編集。Twitter19万フォロワーのコラムニスト、深爪氏の解説収録!」とある。
読み始めたら、あまりにリアルな設定にいきなり引きこまれる。これは凄い。チクチクと胸が痛むところがない人はいないのではないか。ドキドキハラハラしながら読み進めた。いや~面白い。
順調に乗り継ぎが出来て、当初の予定よりも20分ほど早く空港に到着した。今回のツアーはワクチン2回以上接種証明か、PCR陰性証明書の提出が必要。スマホで4回接種済証明を見せ、免許証等を見せ、検温し、ようやくツアー参加OKになる仕組みだ。
女性の2人組が証明書に不備があるようで何やらカウンターで揉めていた。この期に及んで参加出来ませんでは泣くに泣けないだろう(結局OKになったようだった。)。
無事搭乗券をもらって、保安チェックを通過し、搭乗口を確認。ラウンジに入ってカフェラテでほっと一服。お天気が良くて有り難い。久しぶりに乗る、鶴のマークの白い機体が眩しい。
機内で食事を摂って良いことを確認してから空弁をゲットし、さて、機中の人になる。
定刻通り離陸して、ランチタイムだ。スープを頂く。前回訪道した6月には、悪天候で着陸出来るかどうかというハラハラな状況だったけれど、今回は秋晴れ。快晴だ。
荷物を預けなかったので、スイスイと出口へ。出口では添乗員さんとガイドさんが待っている。これから2時間かけてバスでホテルまで走るので、お手洗いを済ませるように言われる。コンビニで水分などを調達して、いざ出発。
バスはなんと車両番号が777だ。車内では鼻までしっかりマスク着用の上、水分のみ摂取OKだが食べ物は禁止。おやつを買った夫は残念そうだけれど、仕方ない。
外は北海道のでっかい風景だ。山も空も美しい。寝不足だったせいかバスに揺られ始めたら1時間ほどうとうとしてしまう。目覚めると、海岸線を走っている。海面がキラキラと美しい。そして正面には昭和新山の勇姿も見える。こんなに山が美しく見えるのは珍しいとのこと。目指すは本日の宿、洞爺湖畔である。
空港から2時間弱のバス移動を経てホテル到着。湖を正面になんというロケーション。素晴らしい。8階の和洋室からは羊蹄山の美しい姿も映える。
1977年の有珠山噴火で客足が鈍ったことから1982年以降、GWから10月末まで半年間、毎夜開催されるようになったというロングラン花火大会は今年で41回目だという。それを船上から観賞するというのがこのツアーの売りだ。まずは長旅の疲れを癒やすため大風呂へ急ぐ。
露天風呂に立ち湯、バブル湯、シルク湯、ヒノキ湯、寝湯とより取り見取り。サウナも完備だ。湖越しに山々の姿を拝みながら、温泉で手足を伸ばす、この贅沢さ。夫の誕生日にかこつけて私自身が非日常を愉しんでいる。体調が復調してこうして旅に出てこられることが、本当に有り難い。
母にMeet通話で、暮れなずむ窓からの風景を見せる。さて、私は今、どこにいるでしょう?まさか北海道に来ているとは思わなかったようで(行き先は内緒にしていた。)、近県の湖の名前を出したりしてびっくりしていた。
ラベンダーカラーから茜色へ、刻々と変わっていく空の色にうっとり。汗が退くのを待っていざ夕食会場のレストランへ。
とんでもなく広いレストランで和洋中ブッフェを頂く。お寿司や揚げたての天麩羅、ラーメンなどエトセトラエトセトラ。さすがに海産物が美味しいこと。帆立のお刺身が大きくて甘いことといったらなかった。しっかりデザートもあれこれチョイスしてお腹一杯。
その後、ロビーに集合してバスに乗り込み、乗船場へ。花火は20分間。打ち上げ船を追いかけながら定員700名の観光船4階建お城のような「エスポワール号」が湖上を走る。ジャケットとストールで寒さ対策も万全な私だが、若いカップルは命知らずで、浴衣に裸足で乗船している。おじさんおばさんはその姿を見ただけで震える。
花火を生で見るのは、もう10年近く前になる長岡花火以来ではないか。今日は折しも中秋の名月。大きな月が湖畔を照らす。そしてその横に色とりどりの花火が打ち上がる。水中からの花火は水面を半分の花火となって炸裂する。
20分の水上ショーをすっかり満喫して再びバスに乗ってホテルに戻ってきた。
明日は出発前に湖畔1周のドライブを愉しんだ後、次の目的地へ向かう。