昨夜は夕食後、息子が彼女を送っていくというので、私たち3人はホテルエントランスでお見送り。母はさすがに疲れたようで部屋に戻ってお風呂に入り、さっさと横になってしまった。今回はシングル3室を取ったので、お風呂もお手洗いも気兼ねなくマイペースで過ごせるのが世話なしではある。
一時間後、息子が、預かっていた大荷物を取りにホテルに戻ってくるというので、夫と私は部屋で待つ。荷物を引き渡した後は、こちらもバスタブに浸かって旅の疲れを取り、明日の予定を確かめてから早めにベッドに入った。
6時間ほど連続して眠れ、モーニングコールの小一時間前、お手洗いで目覚める。約束の時間に電話をすると、夫も母も既にしっかり起きていたので、レストランへ向かう。昨日は結局3回ロキソニンを飲んだけれど、今朝はそれほど痛みが気にならず、落ち着いていてほっとする。今日は朝1回の服用で済んでくれればよいのだけれど。
昨夜はお任せコースであれこれたっぷり頂いたのに、今朝もちゃんとお腹が空いて、皆で洋食セットメニューを完食。
今日は、夫と母は“年末詣り 五社巡りと特別懐石”と称する一日京都観光。当初4人で予約をしたのだけれど、その直後、息子が、所属する社会人メインの合唱団が出場するアンサンブルコンテストとバッティングしてしまった、ごめん、と言ってきた。以前からこの合唱団の演奏を一度聴いてみたいと思っていたので(私は残念ながら自分が加われない男声合唱が好きである。)、一人鑑賞に出向き、2人にはそのまま観光バスに乗ってもらうことにした。まあ、お付き合いで聴きに来た夫も母も、2日連続合唱ではちょっと退屈だろうということで。
朝食後、2人を見送り、夕方トリで出場だという息子の合唱団の出番まで時間があるので、徒歩でシネコンに出かけた。夕方からお天気が崩れてくるという予報だけれど、朝の内は良いお天気である。京都はかなり冷え込んでいる模様。
さて、先般の地震の折には、シネコン併設のこのショッピングセンターでも酒瓶等が割れてフロアはアルコール臭が立ちこめ、酷いことになっていた。時間の経過とともに、店内は通勤通学が出来なくなった人たちで溢れ、食料品を買い求める長蛇の列で大変だったなあ・・・と思い出す。あれから半年。既に街は何もなかったように普通に動いているけれど、本当に災害はいつやってくるかわからないことを改めて思う。
出来れば字幕版が良かったのだけれど、時間が合わず吹替え版の「ファンタスティックビースト」を観た。そういえば今日、息子の彼女も同じ映画を観る予定だと言っていたっけ。たっぷり2時間以上ファンタジーの世界に浸った。ハリーポッターシリーズ本編と違って原作を読んでいないので、登場人物やら背景やらがなかなか複雑で物語について行くのに大変だった。結果として吹き替え版で楽だったかもしれない。5作中の2作目ということで、まだまだ次回作に続く、である。
鑑賞後は軽くランチを済ませ、JRと私鉄を乗り継いで1時間半ほどかかる近県のコンテスト会場に向かった。乗り換え案内で調べてはきたもののこちらの土地勘がないので、やはり不安。何度も駅名を見直したりするのがストレスだ。山手線のように3分に1本来る電車でもないので、一台乗り過ごしたら大変ということもある。帰路は鉄男の息子と一緒だからお任せ安心だけれど、一人で見知らぬ街を歩くのはなかなか緊張する。
ホールがある駅は実にこじんまりしている。ラフな地図しか持っていなかったのでちょっと心配になって改札で駅員さんに訊くと、親切にも詳しい地図を頂けた。途中道がわかりにくく、それらしい建物も見えないので自転車の女性に声をかけると、「ちょっとわかりにくいし、そちら方面なので一緒に行きます。」と入り口まで教えてくださった。有り難いことである。
ホールに到着し、チケットを買って中に入ろうとすると、ちょうど高校生の部の講評中。その後表彰式があり、息子たちの団体も練習場所から到着。いつもお世話になっている方とご挨拶も出来て良かった。
そして、20分ほどの休憩後に一般の部がスタートした。
参加人数が最大16名というヴォーカルアンサンブルコンテストの一般の部の出場は13団体。女声団体が多数を占め、混声が3団体、息子の所属する団体は女声合唱、男声合唱を1曲ずつ歌うということで括りは唯一「同声合唱」とあった。審査員の先生方のお一人は、昨日息子の大学の合唱団で合同曲を振ったM先生だ。中学校の部から始まり、本当に長丁場。大変なことである。
私が学生時代所属していた団はかなりの大人数だったので、一人一人の声が溶け込むような発声や歌い方をしていたが、室内楽的な少人数のアンサンブルコンテストを聴くのは初めて。小ホールでは一人一人の声がやはりダイレクトに伝わってきてなかなか興味深かった。
予定時間より若干遅れて最後の団体である息子たちの舞台が始まった。前衛的な曲を繊細かつダイナミックに、何より楽しそうに歌っていて面白かった。
はたして結果は、私がダントツに良かったと思った女声団体が金賞を獲り、男声が入るとやはりハーモニーに厚みが出るなと思った若い混声合唱団が2団、そしてトリの息子たちの団が金賞を頂いた。さらにグランプリは高校の部から出たが、一般の部からは息子たちの団体が、3月に合唱の聖地で行われる全国大会への出場権を頂くというお土産つき。いやあ、良かった、良かった。おめでとう。
彼らがロビーで盛り上がっている中、広報担当をしているという息子から頼まれて全員の記念写真撮影を承った。息子が楽しそうにしているのを見るのは、こちらも嬉しい。
彼らはこれから打ち上げで焼き肉!ということだったが、息子は明日、親知らず抜歯の抜糸で通院を控えているので、それまでは禁酒中とのこと。今日は私と夕食を摂るということで、失礼させて頂いた。とはいっても団員の皆さんと途中まで同じ電車で。
外は予報通り雨が降り出している。息子の提案で、大阪らしい粉物にしよう、と息子が小学生の時にUSJを訪れた折に立ち寄ったお好み焼き屋さん(外国のお客様も沢山いて、皆インスタ写真撮影中)に案内された。奇しくもその時に親子3人で座った席に案内され、懐かしい気持ちで一杯になった。
思えば、息子と夫は2人で焼き肉だのお寿司だのよく食事に行くが、こうして私が息子と2人で食事に出るのは結構珍しいこと。カウンターに並んで、目の前で焼いてくれるアツアツ焼きたてのお好み焼きや焼きそばに舌鼓。デザートまで完食して、先ほどホテルに戻ってきた。
夫と母は夕方京都駅でバスツアーを終えた後、既に閉門してしまった東本願寺(父のご本尊である)を外からお参りしてお茶をした後、いったんホテルまで戻って小休止。近くのレストランで夕食を取ったという。母は、私と息子が戻った時には既に就寝中だった。夫がロビーで待っていてくれて、3人で明日の打ち合わせ等など。
というわけで、期せずして変則的な日程となった旅の2日目も無事終了。
明日は息子の寮に挨拶方々伺い、母に息子の部屋(かなりの惨状らしい・・・)を見てもらった後、再び古都の街に移動、6月に地震のためお目にかかれなかったお友達とランチをご一緒し、夕方には帰京の予定である。