生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

・1278 ・ここまで国民をだます総理大臣って、何者ですか?

2012-06-09 07:08:02 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1278(120609)をお届けします。



・ここまで国民をだます総理大臣って、何者ですか?



 「国民生活を守る」が、野田首相が最も強調した点でした。大飯再稼働

についての記者会見で、「国民生活を守る」という魔法の言葉で、この国

に原発をよみがえらせる決断なるものを演出したのでした。



 原発再稼働が「国民生活を守る?」。ウソでしょう。原発再稼働は「国民

生活を破壊する」でしょう。



 「国民生活を守る。それが国論を二分する問題に対し、私がよって立つ

唯一絶対の判断の基軸だ。再稼働させないことで生活の安心が脅かさ

れてはならない」と、野田さんは決意を示しました。この日、ともかく強調

してみせたのは、「国民生活を守る」でした。少し前まで、「原発は安全が

第一」と強調していましたが、今回はすっぽり抜け落ちていました。

 



 「安全第一」から「国民生活を守る」へ。微妙に言葉を変えて、原発再

稼働へ世論を操作していく。これが「野田流だましのテクニック」の第1

法則といえます。その場その場で、耳触りのいい言葉をまき散らす。そ

の言葉を、一見、誠実そうな語り口でまき散らす。



 「原発を止めたままでは日本の社会は立ちゆかない」とも訴えてみせ

ました。停電などが起きれば、「人工呼吸器など生命維持装置に頼って

いる場合、生命の危険にさらされる人も出る。ギリギリの経営を行って

いる小売店や中小企業にも影響がおよぶ」と、脅してもみせました。たし

かにそうした面が懸念されるのは事実でしょう。しかし、それを強調する

ことで、より根本的な「人間生存の危険性」を覆い隠す。今回は、経済と

利便性が強調され、より基本的な安全性は完全に無視。つまり、目の

前にニンジンをぶら下げて、人間の生存に関わる哲学には気づかない

ようにする。これが「野田流だましのテクニック」の第2法則です。



 この野田発言を、大手メディアはどう伝えたでしょうか。とりわけ目立

ったのは、読売新聞の「再稼働大歓迎」というちょうちん持ちぶりです。

永原伸という政治部長の署名入りコラムで「迷走に終止符 強い決意」

と持ち上げました。社説では「国民生活守る首相の決断」と称賛しまし

た。そして、民主党の国会議員117人が「慎重な対応」を求める署名を

提出したことには、「目の前の電力危機を回避する再稼働を、政争の

具にしてはならない」といういつもの決まり文句で批判。



 かつて、軍部の大本営発表を大々的に伝える報道が、国民の頭を

洗脳し、判断を狂わせました。いま、この時代に政府とメディアの関係

として「大本営体制」は堂々とよみがえっています。報道機関を政府の

広報機関とするのが「大本営発表体制」ですが、これは「野田流だまし

のテクニック」の第3法則です。もっともこれは、権力の座にあるものが

常に使う手口です。



 私たちは、政治の動向をきちんと判断する力とともに、メディアが伝

える内容を自分の頭で読み解く「メディア・リテラシー」の力が求められ

ています。


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