生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信516 ・日本をダメにする「官・報複合体」

2010-05-01 07:28:46 | 日記
お早うございます。上海万博が今日、開幕。中国が着々と存在感を高めてきました。日本は日米の谷間で国難に直面しています。
生き生き箕面通信516(100501)をお届けします。

・日本をダメにする「官・報複合体」
 かつて軍部に追従して日本を破局へ導く役割を果たした「報道」が、いまは検察に追従してまた日本を損ないつつあります。

 先日、検察審査会なる組織がオザワ問題で「起訴相当」との議決をしたことについて、朝日、読売がいずれもその尻馬に乗った社説を掲げたことは箕面通信513で触れました。両紙とも、検審の「これこそが善良な市民としての感覚」(朝日)、「(小沢氏の説明は)不合理・不自然で信用できない」(読売)という部分を特筆大書して持ち上げました。

 両紙の社説は、罪が裁定されていないこの段階ですでに「小沢は悪者」と決め付けています。朝日にいたっては、この日の社説で「(小沢氏は)幹事長職を辞し、民主党の運営から手を引く」ことまでを求めています。検察が過去1年以上かけて有罪にするための必死の操作でも起訴できなかった案件に対し、市民という寄せ集めの素人集団がなぜ「有罪」とほぼ断定するような議決ができるのか。それをマスメディアは、なぜここまで持ち上げるのか。

 検審の議決はそれこそ、検察が隠微に仕掛けてきたリーク作戦による世論誘導のたまものです。リーク作戦に乗って、「小沢有罪」の「空気」を作ってきたのはマスメディアでした。かつて「軍・報一体」で太平洋戦争をあおりたて、日本を灰燼に帰した反省もありません。同じことを繰り返しています。

 他方、いま発売されている週刊朝日(5・7/14合併号)は、「小沢捜査、検察審査会の”判決”を斬る」という大変読み応えのある対談を掲載しています。ジャーナリスト・上杉隆、元検事・郷原信郎の両紙による対談。ぼくは両氏を高く評価しています。

 元検事は「そもそも小沢さんの事件は、検察自身が勝手に暴走した揚げ句、力尽きた。それを、マスコミが検察審査会をあおることで、再び暴走の方向に戻そうというもので、検察審査会を政治的に利用して検察の権限行使の限界を超えさせようとする動きに見えます」「11人の市民の意見でひっくり返されることになると、検察の処分というのは何だったのかということになる。初めから民意を聞いて決めるなら、検察不要論にもなりまねません」

 上杉氏は「石川議員も、小沢幹事長も、一貫して『知らない』といってきたが、大手メディアは両論併記の原則を無視して、水谷側の証言だけで疑惑を書き立ててきた経緯があります」「司法記者クラブは、公権力の検察に対するチェック機能を果たしていないばかりか、むしろ協力して補完作用になっている印象を受けてきた。検察もメディアも両方を同時に改革していかないとダメです」

 そして両氏とも、ほとぼりが冷めたころいずれは「やられる」という身の危険を感じています。事実、これまでも楯突いた気に食わない人間は「適当に葬り去って」きました。昔からの”特高警察”的なDNAは占領時も生き延びましたから、いまも強固に息づいています。そして教訓を活かしきれないジャーナリズム。日本は「検察・報道の癒着体制」で劣化が止まりません。








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