生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

2417 ・戦後70年間の検証③ 「平和運動はどこまで到達したか」

2015-08-06 09:06:45 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信2417(150806)をお届けします。

・戦後70年間の検証③ 「平和運動はどこまで到達したか」

 安倍首相は本日8月6日、ヒロシマでの平和記念式典で、「日本は核兵器廃絶に力を入れる」と、力説しました。相も変わらず、憲法9条を骨抜きにする「戦争法案」を成立させようとしている蔭で、しゃあしゃあと「平和構築」を口にするウソツキぶりです。

 ここに戦後日本の平和運動の到達点があるともいえます。一方では、「憲法9条」を守り抜いてきたこととあいまって、戦後70年間、他国の人を一人も殺さずに今日まできました。

 他方では、安倍政権は戦争法案を強行採決で衆院を通過させました。あとは、参院でどんなに抵抗されても、衆院が優位の「60日ルール」で成立させることができます。つまり、憲法9条の生命は風前の灯火といえる状態です。

 国会では昨日5日の審議で、中谷防衛相は「核兵器を輸送して米軍に供給する後方支援は、法制上可能だ」「ミサイル、クラスター爆弾、劣化ウラン弾なども輸送して、後方支援できる」と答弁しました。民主党の白真勲(はくしんくん)議員の質問に答えたものです。

 横畠祐介・内閣法制局長官も「日本は法制上、核兵器を保有できないわけではないと申し上げてきた」と、驚くべき憲法解釈を繰り返しています。

 もっとも、戦後の平和勢力が、保守権力者たちの間に潜在している「核兵器を保有し、世界的な核大国として発言権を行使したい」という政治的欲求を、ここまで封じてきたのも事実です。

 ただ、それが戦後70年の今日、安倍政権のもとで風前の灯火のように危うくなっているのも事実なのです。

 松井一實・広島市長は、本日の「広島宣言」では、戦争法案については一切触れませんでした。核兵器廃絶だけに特化した内容でした。しかし、安倍政権の進めようとする戦争法案には触れないところに、日本の平和志向に対する疑念が生じてもいるといえます。安倍政権の戦争法案が思考されるようになれば、原発再稼働とあいまって、また一歩、核兵器保有へ近づくからです。

 安倍政権は、中国との首脳会談を諦めたらしく、このところ中国を名指しで批判し、「中国脅威論」を振り撒いています。尖閣で、あるいはサンゴの密漁で、中国と事を構えることも辞さずの強行姿勢を鮮明にし始めました。

 世界の核戦争時計は、一時17分前まで巻き戻されましたが、最近は3分前と緊張が高まっていると告げています。

 8月、9月は、酷暑が続くと見られますが、頑張りどころです。戦後70年間に培ってきた平和勢力の底力を発揮する踏ん張りどころです。あと一歩で、安倍政権を権力の座から追い落とすことができるところまで達しています。がんばりましょう!