いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

横浜・町田:多摩丘陵散歩 こどもの国⇒玉川学園⇒七国山⇒野津田公園⇒鶴川駅(その1)

2022年04月10日 18時12分55秒 | 武相境

多摩丘陵への散歩は、これまで、小田急線鶴川駅を出発としてきた。今回、七国山に行くことにした。今まで行ったことがないからだ。そうすると、鶴川駅よりは、玉川学園駅の方が便利だ。これまで、玉川学園駅周辺にあまり行ったことはない。理由は、「自然」が少ないから。でも、最近、多摩丘陵の歴史を考えると、住宅開発こそが多摩丘陵の歴史的「大事件」。その進展は日本の(戦後、本格的に深化した)近代化の結果だと、改めて、知る。地理学的にみても、丘陵地帯がこれだけ大規模に地形を変えられた事例は、人類史上珍しいのではないか。

多摩丘陵の住宅地こそ戦後創成された中産階級という「流民たち」の新たな住処だ(賃貸しだがおいらもその一匹だ)。特に、多摩丘陵には、一部、「アッパーミドル」を目指したらしい?意識高い系の住宅もある。もちろん、通常ミドル用の団地もある。したがって、これら住宅を見物することを散歩のひつの目的とした。事実、起伏の大きい多摩丘陵では特徴的な住宅分布が認められた。

そもそもの多摩丘陵散歩の目的は近代以前の谷戸の風景。この谷戸の風景は人為的に保護され、むしろ設備投資され、保存されている。燃料と食料を自給していた江戸時代が偲ばれる。

1;東急・こともの国駅、2;奈良北団地南端、3;東玉川学園4丁目、4;小田急線・玉川学園駅、5;玉川学園4丁目、6;日向山公園、7;本町田東小入口交叉点、8;今井谷戸交叉点、9;七国山、10;鶴見川・丸山橋、11;野津田公園、12;小野路交叉点、13;大蔵、14;小田急・鶴川駅


横浜・町田:多摩丘陵散歩 こどもの国⇒玉川学園⇒七国山⇒野津田公園⇒鶴川駅 (その1)

■ こどもの国 ⇒ 玉川学園

その今昔;

現在ではなく、1980年頃の航空写真。中心の「」が小田急線の玉川学園駅。右の城塞風の建物群が奈良北団地(横浜市)、右最上が緑山スタジオ(横浜市)、左上の団地が藤の台団地(町田市)。

」が小田急線の玉川学園駅の上下(南北)を小田急線が走っている。沿線北側(図の上宝)の東西両方に緑地が残っている(玉川大学)。それ以外の地域はほぼ建物で埋め尽くされている。1960年代の航空写真が下画像。

1960年代、玉川学園駅の東側、横浜市や町田市成瀬台などは谷戸のまま。白く樹枝状に延びているのが谷戸。谷に堆積物がたまった地域。水田と利用できる。黒い部分が高地、丘陵部。土地利用は山林。近代以前は燃料となる木の産地。

玉川学園駅周辺は開発が始まり、玉川学園1丁目付近は宅地造成されている(駅の左下、南西方面)。むしろ駅に近い2丁目が宅地造成されていない。これは土地が急峻なためであろう。恩田川に面して山地の険しさが緩かった1丁目が先に開発しやすかったと推定できる。

この劇的に開発された地域を散歩する。

▼ こどもの国駅から玉川学園四丁目まで


1960年代の航空写真

◆ 1.こどもの国駅 ⇒ 2.奈良北団地南端


1;こどもの国駅、2;奈良北団地南端、黒矢印;成瀬尾根、(黄色丸);都県境

西へ向かう道。向こうは尾根。

上の地図の「a」。緩やかな坂だが、「切通し」となっていて尾根を切っている。上の地図で刻まれた細い谷となっている。

「切通し」から階段で尾根に登る。

南北に走る尾根の上の道を北上。道の右の柵の右側が横浜市。道が東京都町田市。

尾根から横浜側を見る。尾根の東側が急な崖となっている。上の凹凸地図で崖がわかる。

尾根を行くと、陸橋。

尾根の終点から平坦部の成瀬台を行く。洋風家屋に外車の家をみる。

◆ 2.奈良北団地南端 ⇒ 3;東玉川学園4丁目

奈良北団地の南端。団地は横浜市。ここも都県境。

成瀬台の北端から南を望む。1960年代は完全に谷戸、丘陵だった地域が宅地開発されている。この地域にしては開発後の平坦部域が広く、道路も直線状に長く伸びている。成瀬台。上の地図参照。

成瀬台北端を西へ向かう。都県境。

右手の柵より右が横浜市。

このあたりが「峠」。この先が玉川学園。

玉川学園7丁目と東玉川学園1丁目の境

このあたり、「すりばち」の上辺部分。最標高部に瀟洒なレンガの家をみた。

航空写真ではただの街並みに見るが、高低が全然違う。↓凹凸図↓ 


「すりばち」地形

「すりばち」の底へ降りていく。

⇒ 3;東玉川学園4丁目

「すりばち」の底。東玉川学園4丁目。 この当たりはアパートが多い。

◆ ⇒ 4;小田急線・玉川学園駅

振り返って、「すりばち」の底を見る。

さらに「すりばち」斜面を登る

「すりばち」の上辺の縁。

「すりばち」の外の方(玉川学園駅方面)を見る。ここが「峠」あるいは尾根となっている。最高地点。ここらの家は見晴らしがよい。

反対方向の「すりばち」の方向の景色。

「すりばち」の「尾根」から反対側へ降りる。

・ 小田急線・玉川学園駅

線路を渡って、北上。

小田急線は谷筋を走っている。したがって、線路の両側が斜面となっている。ちなみに、玉川学園駅周辺は平坦地が少ない。

◆ ⇒ 5;玉川学園4丁目

駅の西側の山の最高部付近。


3丁目こども広場 (Google Map

町田第5小学校。 下の地図の右上の「文」のところ。

玉川学園駅が両方を「山」に挟まれていることがわかる。


1960年代の航空写真。玉川学園1丁目の開発が早い。「山」の2丁目の開発はあまり進んでいない。

その1 まとめ

通過町

神奈川県横浜市青葉区 奈良

東京都町田市 成瀬台 東玉川学園 玉川学園