―借家の庭のハナミズキの実―
■今年初秋水戸に行った時のこと。夕方バスに乗った。バスは郊外のJR駅に向かっていた。市街地ではないので道が狭いし、さらにはバスはよく曲がった。
帰宅の女子高生が4-5人のグループで乗っていた。席にはすわらず、立っていた。ゆれたり、急ブレーキ、急発進したりするバスの中でイスや棒につかまりながら、4-5人のグループはわいわいやっていた。
そんな時、これまでにない揺れがおきた。必死に足をふんばったり、つかまったりして何とか姿勢を保とうする女子高生たち。その中でひときわずっこけた子が苦笑して言った;
「これじゃ、昭和のバスガールにはなれないわ」
▼なんだよ!? 昭和のバスガールって。どこでそんなの覚えた?そしてその脳内昭和のバスガールは強靭にして柔軟な脚スタビライザーを有しバスの揺れに耐えて任務を遂行するのだ。
40過ぎたおいらだって子供の頃はもうほとんどワンマンバスだったよ。たまに車掌さんがいても男の人だった。
その女子高生は何を見て昭和のバスガールを知ったのだろう。今日に至るまでの謎である。それにしても恐るべし!平成生まれの女子高生を巫女としてよみがえる昭和のバスガール。成仏して欲しい。
コロンビア・ローズ/東京のバスガール