alternativeway

パリ、カフェ、子育て、サードプレイス、
新たな時代を感じるものなどに関して
徒然なるままに自分の想いを綴っています。

自己の力量を超えること

2011年12月22日 | パリのカフェ的空間で


 「人が呼ぶところの天才と同じように
才能は授けられたものではないのです。
それは勝ちとられたものなのです。つまり、
もしあなたが困難に立ち向かうとき、そして
それに打ち勝つ努力をするとき、あなたは自己を
乗り越えたことになり、もしあなたが安易な
領域にとどまっているとすれば、あなたは安易な水準に
とどまっているということです。(中略)

 力量を示すということ、
それは常に自己の力量を少し超えることです。」

(ボーヴォワール 『女性と知的創造』p.43)


 この言葉 は 私の頭の中にずっと残っていたけれど
専業主婦をして悶々としていたころは 少し
自分の本を開くたび に 引用していたこの言葉が
グサグサささって痛かった。だから痛かったし
怖かったから 長いこと私は自分の書いたあの熱い本が
読めないでいた。だけど 今なら 私にはこの言葉の意味がよくわかる。

 「力量を示すということ
それは常に自己の力量を少し超えることなのです、、、」


 この夏 いや 秋になっても 私は不安の固まりだった。
壁は壁にしか見えなかったし 高すぎる壁に全て囲まれていると思ってた。
だけどツアーの最中に何かが私の中で変わったようで
壁に見えていたものたちは 力量を示せるかどうかを
試されているんだ そして「壁は乗り越えられる人の前にしか
現れない」というのがもし本当なら できるから現れた と
思えばいいんだ そう思うだけですごく物事が変化する、、、

 これは私にとってはかなりコペルニクス的転換だった。


 そっか できるんだ できるから神様が与えてくれたのか。

 今日はこれを乗り越えなさい できるから

 そんなくらいに考えられたら なんだか全てが変わってく。



 私は「できない」「無理」の固まりだった。

 だけど今 よくわかるけど 毎日自分の限界を乗り越えている
毎日大きくなってきている。フランス語 に関して言えば
家族と話す意外に使ってる言語(少なくとも半分くらい?)が
フランス語になりつつあるような気がする。


 そう 私 は Paris-Bistroの仕事をやらせてください!と言った時も
今関わっている仕事全ても そういえば「やります!私に
やらせてください!」そう言って それらにとりかかり
後になって うわーこりゃかなり限界値だな、、、というのに
気づかされながら でももうやるしかない!とツアーの時のように
がむしゃらに走っていたら 道ができてた そんな感じになっている。


 フランス語 を 上達させるには?仕事で使ってみることだ!
そうせざるを得ない状況 逃げることが許されない状況というのは
人をかなり強くさせ そして成長させるんだなあ。 


 最近はフランス人とのメールでのやり取りも活発になり
彼女がすごい勢いでメールをするので 私もすごい勢いに
対応出来るように 息子が何かをしている横で バババと打って
返してみたり。そうしてメールやワードのチェック機能に助けられ
赤線が引かれたおかしな単語を ん?こうかな?アクセント?
それともこうかしらと 引いたり足したりしているうちに
なんとなくさまになってきて それを繰り返しているうちに
もしや仏検一級も受かるんじゃないか、、、そんな気がしてきたり。
上達するには?そう 学校に行くんじゃなくって 実地で必死で
使うこと。。。


 1月からはとても興味深いプロジェクトに関わらせてもらうことになり
大変だけどきっとすごい経験になるのだろうなとどきどきしてる。
フランス人のジャーナリストと一緒に仕事をしてみる経験。
そして私が?通訳をするのだろうか そう そういうことなのだ
責任はとても重大だけど きっとなんとかやれるだろう
きっと素晴らしい経験になる そうあの時のツアーのように
なんだかそんな気がするんだな。



 一体どこで 何がどう転換したのかはよくわからないけれど

 私はツアーの最中に 最大の贈り物である 「自信と勇気」を
手に入れたようであり それは私が日本で不安の中でもがいていても
決して手には入らなかった。今はそれがあり なんだか守られているような
気がしてるから うわーどうしよう!!と思っても
なんだか乗り越えられる気がする。私の人生がどうなって
どんな波に乗って行くのかは 想像があまりつかないけれど
来年はきっともっと面白くなっていくのだろう
そして私は 少しだけれど 使命がなんだかあるように思えるようになってきた
そのために は 日本とフランス 両方の視点を知ること
そしてそれを説明できるようになること
母であることも 女性であることも それゆえの苦しみを
感じて来たことも きっと糧になるのだろう


 どんな世界がこれから待っているのだろう

 まだ私にはわからないけど 私にもやるべきことがあり
道が待っているのなら そこに向かって進んで行きたい
そして私も 他の人たちも もっと幸せに生きられる そんな道を探りたい。

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