第22回冬季オリンピック・2014年ソチ大会、フィギュアスケート・団体ペアのショートプログラム(ISUリザルト/ジャッジスコア)。第一滑走が高橋成美/木原龍一組。頑張れ~
#1 <日本> 高橋成美/木原龍一
サン‐サーンス「サムソンとデリラ」♪ コーチと笑顔をかわして出て行った。緊張している感じだったが、ひとつひとつ丁寧にこなしていく。サイドバイサイドジャンプは回転不足があったけど下り、スローは両足になったが、とにかく転倒がなかったからよし 時折成美ちゃんがほほ笑んでいて、いい雰囲気。ステップシークエンスのとき、カメラが短いサイドからまっすぐ撮っていて、カメラに向かって進んでくる映像、二人のユニゾンがよくわかって素敵。46.56。
#2 <イギリス> ステイシー・ケンプ/デヴィッド・キング
チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」♪ ピンクの衣装がきれい サイドバイサイドジャンプのダブルアクセルで「少し回転が足りなかったかも」(解説:若松詩子さん)。スロージャンプで転倒。リフトなどはスムーズで美しい。44.70。
#3 <ウクライナ> ユリア・ラフレンティエワ/ユーリ・ルディク
「City of the Birth」♪ ネーベルホルン杯で出場枠を獲得したペアではなく、昨季までジュニアとかけもちだった若手ペアが出場。高さのあるダブルツイスト、工夫のあるリフトが良い。2回転フリップ(予定どおり)で回転不足。ステップでは手拍子も聞こえた。46.34、わずかに日本に届かず。
#4 <ドイツ> マイリン・ウェンデ/ダニエル・ウェンデ
「November Rain」♪ さすがに息がぴったりの夫婦ペア。ダブルツイスト、サイドバイサイドの3回転トウループ、スロー3回転フリップ、技がしっかり決まっていく。ステップのしっとり感は幸せムード。60.82。
#5 <中国> 彭程(Cheng PENG)/張昊(Hao ZHANG)
「グリーン・デスティニー」♪ 張昊が髪の後ろを辮髪のように、彭程も昔風のお団子にして、時代劇の雰囲気を出している。サイドバイサイドの3回転トウループ、トリプルツイストと余裕。ペアスピンの姿勢がユニーク。スローを下りた後にも笑顔を見せ、張昊と視線を交わせるようになった彭程、組み始めた頃からの成長ぶりがよく出ている。71.01、自己ベスト更新。
#6 <アメリカ> マリッサ・カステリ/サイモン・シュナピア
サンタナ「Black Magic Woman」「Smooth」♪ 生き生きと切れのいい演技。サイドバイサイドジャンプで少し着氷が乱れた以外はミスがなく、スロージャンプの迫力と着氷後の動きがカッコいい。64.25、こちらも自己ベスト更新。
この時点で高橋/木原組は8位(以上)・3ポイントを確定、大健闘
#7 <フランス> ヴァネッサ・ジェームズ/モルガン・シプレ
「Minnie the Moocher」♪ 勢いよく滑りだしたが、ツイストの着氷でやや乱れ、サイドバイサイドジャンプで女性が転倒。しかしスロー3回転フリップが決まって、曲が変わってからは軽快にステップ。57.45、ちょっと残念そう。
#8 <カナダ> メーガン・デュアメル/エリック・ラドフォード
「Tribute」♪ 男性のラドフォード自身が作った曲。女性のデュアメルが髪を短くして風になびく。このペアしかできない、サイドバイサイドの3回転ルッツがそろって決まる。スローも3回転ルッツ、ジャンプしてのダンスリフトに歓声。最後までノーミスで、終わった瞬間に少し嬉し涙。73.10。
#9 <イタリア> ステファニア・ベルトン/オンドレイ・ホタレク
「The Mask」♪ 女性のゴールドの衣装がきれい コミカルで粋な振付が2人にぴったり。サイドバイサイドの3回転トウループを完璧にシンクロして決めると波に乗る。要素が決まると間の決めポーズが生きる。70.31、初めての70点越えで大喜び。
#10 <ロシア> タチアナ・ボロソジャル/マクシム・トランコフ
ハチャトゥリアン「仮面舞踏会」♪ “ロシア、ロシア”の大歓声の中、今夜も舞踏会は甘美 サイドバイサイドジャンプでわずかにこらえた以外に文句のつけどころなし。83.79。すべての要素にレベル4、演技構成点は項目平均9.67。金メダルへまっしぐら
結果、1位ロシア、2位カナダ、3位中国、4位イタリア、5位アメリカ、6位ドイツ、7位フランス、8位日本、9位ウクライナ、10位イギリス。
ポイント合計順位は、1位ロシア19点、2位カナダ17点、3位中国15点、4位日本13点、5位ドイツ10点、6位フランス10点、7位アメリカ10点、8位イタリア8点、9位ウクライナ5点、10位イギリス3点。10点で並ぶ3チームの暫定順位のつけ方は、おそらくスコアの合計かと思われる。
チーム日本は、おそらく1日目で考えうる最高のポイントを稼いだ。これは女子とアイスダンスにはずみがつく。フリー進出にむかって頑張れ~
第22回冬季オリンピック・2014年ソチ大会。明日の開会式を前に、フリースタイルスキー・モーグルやスノーボードの予選が始まっている。
そしてフィギュアスケートの新種目、団体が始まった。男子ショートプログラムから。
公式サイトで、各選手の予定している要素と、ライブで結果が見られる。通常のISUのリザルト/ジャッジスコアもどうぞ。
#1 <イギリス> マシュー・パー
「Farruca y Rumba」♪ 予定では2つ目のジャンプのフリップ+3回転トウループだったが、最初に跳んだルッツに2回転トウループをつけた。単独にしたフリップ、ダブルアクセルまできちんと決め、納得の出来。57.40、自己ベスト。
#2 <イタリア> ポール・ボニファチオ・パーキンソン
「Wolfgang's 5th Symphony(運命)」♪ 元気よく滑りだす。4回転サルコウに挑んだが転倒、トリプルアクセルも転倒。ルッツでこらえてなんとか2回転トウループをつけた。2回コケても笑顔を絶やさず滑り切った。53.94。
#3 <ウクライナ> ヤコブ・ゴドロジャ
「トスカ」♪ つなぎの衣装のせいか、前より背が高く見える^^; トリプルアクセルをきれいに決め、次のルッツはバランスを崩しそうになったので単独に。ループに2回転トウループをつけた。転倒なく最後まで滑れてほっとした顔。60.51。
#4 <ロシア> エフゲニー・プルシェンコ
「ロクサーヌのタンゴ」♪ 冒頭から4回転+3回転をびしっと決めた。アクセルはややこらえたがOK、ルッツも問題なし。前半にさっさとジャンプをすませ、カッコよくタンゴのステップを踊る。91.39、自己ベスト更新に会場大歓声。
#5 <アメリカ> ジェレミー・アボット
「Lillies of the Valley」♪ 映画「ピナ・バウシュ」からの曲。4回転トウループで転倒、コンビネーションはセカンドが2回転に。アクセルがシングルに、、、これは痛い ステップはとても美しかったが。65.65。
#6 <ドイツ> ペーター・リーベルス
「Clocks」♪ 衣装が変わった。黒の上に水色からグレーのグラデーションの透ける生地が重なっている。4回転+2回転を下り、トリプルアクセルもきれいに決まった。ルッツもしっかり、ステップはいつになく流れがあって、今状態がすごくいい感じ。79.61、自己ベスト更新。
#7 <中国> 閻涵(ハン・イエン)
「Minor Waltz, Viper's Drag」♪ ヤンじゃないのに~ すごい高さと距離のトリプルアクセル、切れのいい4回転。中国選手権では肩を痛めていて絶不調だったが、完全に回復。コンビネーションの着氷だけが少しぎりぎり。コミカルなしぐさで手拍子をもらっていた。85.52。
#8 <フランス> フローラン・アモディオ
「ラ・クンパルシータ」など♪ 4回転サルコウの予定は3回転になったが、高さがあって着氷はきれいだったのでミスにはならず。トリプルアクセル、3回転ルッツ+3回転トウループが決まって一安心、シャープな動きのステップで見せてくれた。79.93、わずかにドイツより上。
#9 <カナダ> パトリック・チャン
ラフマニノフ「エレジー」♪ 音楽が鳴り、大きく瞬きから演技。4回転からのコンビネーションはセカンドが2回転に。トリプルアクセルでステップアウト。ルッツは下りたが「こらえてる感じですね」(解説・本田武史氏)。ステップの引きこむ力はさすが。89.71、ロシアに届かず。
#10 <日本> 羽生結弦
「パリの散歩道」♪ 緊張した顔でオーサーコーチと握手して出て行ったが、曲が鳴り始めたらもういつものユヅル。4回転をさらっと決めてしまうと、頭シャキッ、腕上げ下げなど、振付も抜くところなし。トリプルアクセルが決まればあとは乗っていくだけ。「ルッツで少しひやっとしたんですが」(解説・本田氏)、3回転トウループで逆に立て直してしまう。笑顔を浮かべながら躍動するステップ。最後のポーズからそのまま指を1本立て、自ら拍手。
指先をちょっと開いたり閉じたり、つなぎやステップの中で観客に向かってアピールする動き、毎回何かしら新しいことをやってみせてくれる。このオリンピックでも、臆するところはなかった。
引き上げる羽生選手に、会場がコール。「ハニュウ、ハニュウ」と言ってたのかな。各国応援団も一斉に立ち上がって拍手していた。97.98、日本中が願っていたとおりの1位・10ポイントを獲得
結果、1位日本、2位ロシア、3位カナダ、4位中国、5位フランス、6位ドイツ、7位アメリカ、8位ウクライナ、9位イギリス、10位イタリア。
アメリカはまさかの出遅れ。イタリアもフリー進出にはこのあとが大変かも。
このあとはペア・ショートプログラム
あと数分で始まるソチ五輪フィギュアスケート団体。男子ショートプログラムから。
公式サイトにISUシーズンベストが出ているが、カレンダーコンペティション(いわゆるB級国際大会)や国内選手権で出したスコアから、ベストのスコアを一覧にしてみた。
ISUは、GPシリーズやヨーロッパ・四大陸選手権などのスコア。その他はB級国際大会。国内は国内選手権。左がSP得点、右が技術点。ISUシーズンベストよりいいスコアがあった場合のみ表示。
ISU | その他 | 国内 | |||||||
イギリス | マシュー・パー | 49.32 | 24.92 | ヨーロッパ選手権 | 52.79 | 25.66 | ニース杯 | 60.64 | 31.49 |
イタリア | ポール・ボニファチオ・パーキンソン | 63.37 | 37.34 | ネーベルホルン杯 | 67.84 | 38.41 | ニース杯 | ||
ウクライナ | ヤコブ・ゴドロジャ | 63.68 | 35.82 | ネーベルホルン杯 | 70.86 | 38.11 | ウクライナ・オープン* | ||
ロシア | エフゲニー・プルシェンコ | 82.34 | 39.64 | ヴォルヴォ・オープン | 98.41 | 50.51 | |||
アメリカ | ジェレミー・アボット | 78.78 | 38.82 | NHK杯 | 99.86 | 53.90 | |||
ドイツ | ペーター・リーベルス | 77.42 | 42.17 | ヨーロッパ選手権 | 81.76 | 42.84 | |||
中国 | 閻涵(Han YAN、ハン・イエン) | 90.14 | 50.25 | 中国杯 | |||||
フランス | フローラン・アモディオ | 78.60 | 38.10 | ヨーロッパ選手権 | 78.89 | 37.75 | |||
カナダ | パトリック・チャン | 98.52 | 52.34 | エリックボンパール杯 | |||||
日本 | 羽生結弦 | 99.84 | 54.52 | グランプリファイナル | 103.10 | 56.20 |
*ウクライナ・オープンは国内選手権を兼ねている
・・・10個のキス&クライに、各国の選手たちが、各国の代表ジャージを着て座っている。かぶり物や鳴り物は禁止だそうだが、国旗を振るくらいはOKらしい。盛り上がりそう