2013年第82回全日本フィギュアスケート選手権、男子フリー。後半はテレビで生放送、という話だったが第3グループは追っかけ?! 経過と結果はこちらで。
第2グループまで終わった時点で、村上大介205.86、日野龍樹191.20、本田太一170.47と続いている。
#13 田中刑事 SP:71.78 FS:139.74 合計:211.52
「ドクトル・ジバゴ」♪ 体を大きく使って滑れるようになっている。冒頭の4回転は回転不足で下りてしまい、2回転になったジャンプもあったが、トリプルアクセルなどはしっかり決めて、ジュニア第一人者の力は示した。
#14 中村健人 SP:69.16 FS:136.33 合計:205.49
放送なし。
#15 坪井遥司 SP:67.22 FS:141.36 合計:208.58
放送なし。
#16 佐々木彰生 SP:65.73 FS:122.65 合計:188.38
「80s」♪ アップテンポにのって踊りまくる。ユニバーシアードから帰って1週間もなくて大変だったんじゃないかな、、、トリプルアクセル、後半のジャンプと2回転倒があって惜しかったが、片手上げルッツやコレオシークエンスでは見せてくれた。
#17 山本草太 SP:65.90 FS:104.72 合計:170.72
放送なし。
ここからLive放送となる。
#18 無良崇人 SP:71.25 FS:145.47 合計:216.72
「Shogun」♪ 昨年の曲、昨年の縞模様の衣装に戻しての挑戦。4回転はオーバーターン、3回転+3回転は決まる。もっとも得意なはずのトリプルアクセルが1回転に 後半のジャンプはだいたい決まっていたが、、、厳しい。
ここから最終グループ。6分間練習のBGMに「Virtigo」がかかっている。
#19 羽生結弦 SP:103.10 FS:194.70 合計:297.80
ニーノ・ロータ「ロミオとジュリエット」♪ ポジションに入る前、わずかに笑みを浮かべたように見えた。4回転サルコウはあとちょっとのところでステンと転倒したが、4回転トウループは根性で下りる。中盤は少しいつもよりスピードがない気がしたが、その分スローパートの表現をしっかり入れながらトリプルアクセルを決めた感じ。最後まで力を尽くして滑り切った。
#20 宇野昌磨 SP:72.15 FS:144.34 合計:216.49
「Steps」♪ 羽生の高得点の後に出ていったが、落ち着いていた。トリプルアクセルは転倒したが、ほかのジャンプはノーミス。肩、胸、指先、体を大きく使って表現する。滑走姿勢がきれいなので、何もしていないような部分でも見栄えがする。堂々たる点数に、山田コーチが喜び過ぎ(笑)
#21 織田信成 SP:77.72 FS:178.75 合計:256.47
ロッシーニ「ウィリアム・テル」♪ 冒頭の4回転+3回転が決まった!2本目は3回転になってしまったが、ミスらしいミスはこれだけ。トリプルアクセルの着氷の柔らかさ、この人にしかない。コレオシークエンスに入る前には笑顔だった
#22 高橋大輔 SP:82.57 FS:170.24 合計:252.81
ビートルズ・メドレー♪ 濃い紫の衣装。4回転は転倒、2本目は途中で開いた。トリプルアクセルが決まってほっとしたが、、、手から血が・・・。表現の一つ一つの豊かさは、ジャンプのミスを補って余りある。というより、ジャンプなんかなくたってかまわない、ダイスケの滑り。最後の「Long and Winding Road」でコレオシークエンスのあたりでは、少し目が潤んでいる気がした。終わった瞬間、涙をこらえているような気がした。
#23 町田樹 SP:93.22 FS:183.82 合計:277.04
ストラヴィンスキー「火の鳥」♪ 飛翔した。4回転2本、トリプルアクセル2本、全部のジャンプを多少ふらついても根性で立つ。コレオシークエンスの途中で何かに引っ掛かったのか、ちょっと中断みたいになってしまったが、ミスはそれだけ。終わってやりきった顔。
#24 小塚崇彦 SP:90.70 FS:174.11 合計:264.81
「ロンド・カプリチーソ」♪ 珍しく背中にダーツがない、ワインカラーにクリスタルを散りばめた衣装は、品のいいきらびやかさ。4回転はオーバーターンしたが着氷。絹糸のような滑りに裏打ちされたシャープなジャンプが戻ってきた。終盤ルッツで転倒したのが惜しかったが、、、世界選手権銅メダルの演技を思い出させる、強い“たかちゃん”がいた。
結果、優勝は羽生、2位町田、3位小塚、4位織田、5位高橋、6位無良。7位に宇野昌磨、8位に田中刑事とジュニア勢も健闘した。
優勝した羽生結弦はソチ五輪代表に決定。あと2人は明日の発表待ちだが、町田樹はおそらく決まりだろう。3人目はいったいどうなるのか、、、
表彰台は、今季限りで引退“しない”3人だった。
こんなに疲れた全日本選手権は初めてかも。そしてなぜか録画に失敗した
2013年第82回全日本フィギュアスケート選手権、女子ショートプログラムのテレビ放送が始まった。(結果はこちら)
#5 本郷理華 59.25
「ドンキホーテ」♪ 赤に黒をあしらった衣装がよく似合う。二重のスカートがスピンできれいに広がって素敵。バン!と音が鳴るところにピッ!とポーズする振付で、バレエらしい雰囲気がいい。スピードにのって3回転トウループ+3回転トウループが決まり、フリップとダブルアクセルもぴたり。スピンのダイナミックなウィンドミルで拍手。
#19 宮原知子 66.52
「戦場のメリークリスマス」♪ 袖の先が広がっている紫の衣装は、ほどよく大人っぽく体を大きく見せる。静かな曲調でステップから入り、3回転ルッツ+3回転トウループと女子としては高難度のコンビネーション。フリップ、ダブルアクセルもきれい。レイバックスピンのヘアカッターからビールマンへのチェンジ、キャメルスピンを終わるときの動きなど、細かいところも美しい。得点を見て本人よりコーチたちが大喜び
シャイで声が小さいことで知られるが、インタビューではかなりはきはき喋れるようになった
#21 大庭雅 55.07
「テンペスト」♪ 初めて全日本に出てきたころは“ぴょんぴょん跳ぶ子”というイメージだったが、大きくなった体格と筋力のバランスがよくなって、ジャンプもステップもスケーティングも、とても安定して見える。3回転ループ+3回転ループのコンビネーションを予定していたが、ループは単独に、サルコウにトウループで3-3を跳んだ。「ループもトウループも得意なので、状況によって判断できる」と解説の荒川静香さん談。
#23 中塩美悠 54.65
「フォッシー」より♪ 黒のスカートの裏からのぞくショッキングピンクが鮮やか。モダンな曲で元気よく、よく動いて踊っていた。スピンは少しトラベリングがあったかな^^;
#24 今井遥 60.63
メンデルスゾーン「無言歌」♪ 淡いピンクがよく似合う。3回転サルコウ+3回転トウループが決まり、ループ、アクセルと決まってにっこり 柔らかな曲にひらひら動く指先が、いつもながら愛らしい。盲腸にかかったという話で心配されたが、今日は大丈夫。
#15 木原万莉子 56.35
「コットンクラブ」より♪ 織田信成が使っているのと同じ曲。裾や腕にフリンジをあしらった衣装が、風になびいて印象的。3回転+3回転はじめジャンプはクリーン。踊りにはまだ少し照れがあるような感じだけど、これからが楽しみ。
#25 安藤美姫 64.87
「マイウェイ」♪ ブルーの透け感のある新しい衣装が素敵。3回転サルコウ+3回転トウループなどジャンプが全部決まって微笑みながらステップを踏んでいく。最後は微笑みがうれし涙になった。
よくここまで鍛え直してきたと思う。フリーでどこまでできるかわからないし、ソチ五輪代表になれるかどうかはわからないが、挑戦したことにどれだけ大きな意義があることか。
#26 浅田真央 73.01
ショパン「ノクターン」♪ 藤色と葡萄色のグラデーションの衣装。トリプルアクセルを下りたが、スローで見ると回転不足か^^; しかしそれ以外は何の心配もなく、ただ美しい滑りに浸ればいい。本人はそれなりに満足そう。
#29 村上佳菜子 67.42
「バイオリン・ミューズ」♪ 以前使っていた曲に戻して、気迫のこもった演技。ジャンプが決まれば気持ちの入ったステップも冴える。終わった瞬間は佳菜子スマイルどころか大泣き。フェンスに走っていって山田コーチとハグ、キス&クライで得点を見て大泣き。子どもか
#30 鈴木明子 70.19
「愛の賛歌」♪ 最終滑走、緊張もありながら堂々と。いつも以上に感情のほとばしる表現の中で、ダブルアクセルが決まれば、あとは喜びに向かうステップ。インタビューで「緊張であくびが止まらなかった。この状況で緊張しない訳はないので受け入れた」。きっとフリーも大丈夫。
このあとは男子フリー後半の生中継、のはずじゃなかったっけ? もう第3グループ始まってるのに、、、じれったい
ヤバい、もう始まってる
2013年第82回全日本フィギュアスケート選手権、女子ショートプログラムの滑走順に今季の成績やベストスコアをまとめた。
・東/西/Jと数字は、東日本/西日本/全日本ジュニア選手権の順位
・ISUはISU公認のシーズンベスト。国際はその他の国際大会、国内はブロック大会と東日本/西日本/全日本ジュニア選手権の中で高かったスコア。
・ISUシーズンベストが一番高い場合はそれだけ。他の大会でより高いスコアがあったら表示。
SP | フリー | 合計 | ||||||||||
G1 | ISU | 国際 | 国内 | ISU | 国際 | 国内 | ISU | 国際 | 国内 | |||
1 | 西7 | 村元 哉中 | 関西大学 | 47.53 | 85.58 | 133.11 | ||||||
2 | J3 | 松田 悠良 | 邦和SC | 42.59 | 55.15 | 87.49 | 108.61 | 130.08 | 163.76 | |||
3 | 西12 | 國分 紫苑 | 関西大学 | 43.33 | 84.42 | 125.09 | ||||||
4 | J2 | 三原 舞依 | 神戸PFSC | 45.94 | 48.97 | 53.19 | 95.88 | 96.06 | 100.66 | 141.82 | 145.03 | 153.85 |
5 | J1 | 本郷 理華 | 愛知みずほ大瑞穂高校 | 50.10 | 52.84 | 98.93 | 110.28 | 147.02 | 163.12 | |||
6 | 西11 | 藤澤 亮子 | 飯塚フィギュアクラブ | 51.87 | 79.23 | 125.26 |
SP | フリー | 合計 | ||||||||||
G2 | ISU | 国際 | 国内 | ISU | 国際 | 国内 | ISU | 国際 | 国内 | |||
7 | 西9 | 山田 さくら | アクアピアスケーティングC | 45.24 | 86.22 | 128.72 | ||||||
8 | 西5 | 小槙 香穂 | 就実学園 | 47.23 | 90.41 | 135.87 | ||||||
9 | 西8 | 細田 采花 | 関西大学 | 47.80 | 89.34 | 135.87 | ||||||
10 | 西13 | 安原 綾菜 | 滋賀レイクスターズ | 48.01 | 84.28 | 132.29 | ||||||
11 | 東4 | 庄司 理紗 | 駒場学園高校 | 44.71 | 47.55 | 80.19 | 90.18 | 124.90 | 137.73 | |||
12 | 西10 | 鈴木 沙耶 | 京都醍醐FSC | 48.73 | 92.14 | 140.87 |
SP | フリー | 合計 | ||||||||||
G3 | ISU | 国際 | 国内 | ISU | 国際 | 国内 | ISU | 国際 | 国内 | |||
13 | J7 | 加藤 利緒菜 | 長尾谷高校 | 57.43 | 107.66 | 165.09 | ||||||
14 | 東5 | 谷川 詩織 | 青森GOLD F・S・C | 47.61 | 88.04 | 135.65 | ||||||
15 | J4 | 木原 万莉子 | 京都醍醐FSC | 53.74 | 97.00 | 150.74 | ||||||
16 | J6 | 坂本 花織 | 神戸FSC | 52.80 | 53.20 | 55.81 | 93.69 | 102.28 | 108.34 | 146.49 | 155.48 | 164.15 |
17 | 西14 | 岡本 万柚子 | 岡山学芸館高校 | 46.19 | ||||||||
18 | 西6 | 上野 沙耶 | 関西大学 | 55.79 | 90.42 | 146.21 |
SP | フリー | 合計 | ||||||||||
G4 | ISU | 国際 | 国内 | ISU | 国際 | 国内 | ISU | 国際 | 国内 | |||
19 | 宮原 知子 | 関西大学中・高スケート部 | 58.39 | 111.82 | 115.42 | 118.63 | 170.21 | 174.49 | ||||
20 | 東3 | 山本 真由 | ROYCE'F・S・C(札) | 51.17 | 87.19 | 138.36 | ||||||
21 | 西2 | 大庭 雅 | 中京大中京高校 | 57.51 | 102.44 | 152.13 | ||||||
22 | 東1 | 西野 友毬 | 明治大学 | 39.60 | 59.81 | 72.31 | 104.54 | 111.91 | 164.35 | |||
23 | 西1 | 中塩 美悠 | 広島スケートクラブ | 55.65 | ||||||||
24 | 今井 遥 | ムサシノFSクラブ | 54.79 | 95.75 | 110.93 | 150.30 | 163.64 |
SP | フリー | 合計 | ||||||||||
G5 | ISU | 国際 | 国内 | ISU | 国際 | 国内 | ISU | 国際 | 国内 | |||
25 | 東2 | 安藤 美姫 | 新横浜プリンスFSC | 62.81 | 114.01 | 176.82 | ||||||
26 | 浅田 真央 | 中京大学 | 73.18 | 136.33 | 207.59 | |||||||
27 | 西4 | 森 衣吹 | 中京大中京高校 | 44.83 | 94.88 | 139.71 | ||||||
28 | 西3 | 友滝 佳子 | 岡山理大附高校 | 51.39 | 91.78 | 143.17 | ||||||
29 | 村上 佳菜子 | 中京大中京高校 | 57.33 | 113.22 | 165.95 | |||||||
30 | 鈴木 明子 | 邦和スポーツランド | 66.03 | 127.99 | 193.75 |
途中経過はこちらで。
103.10
2013年第82回全日本フィギュアスケート選手権。男子ショートプログラムで、全日本史上初の100点越えが出た。
ISUの大会ではまだ、100点越えはない。国内選手権の“参考記録”としては、エフゲニー・プルシェンコ(ロシア)とパトリック・チャン(カナダ)が出したことがある。その記録をさらに塗り替えた、羽生結弦。
初めから落ち着いた顔で、一つ一つ振付のポーズを決めながら滑りだす。音より早く動いてるような気がして、気がはやってるのかと思ったが、、、4回転を余裕で決める。音を体が自然に拾っていく。いつもの難しいターンからトリプルアクセルを跳んで“決めたぜ”ポーズが出ると、ぐいぐいスピードにのっていく。
3回転ルッツで一瞬傾いたが、難なく3回転トウループを下りてしまえば、もう微笑みさえ浮かべながら、気持ちよくステップを踏むだけ。まるで競技会ではなくてエキシビションかアイスショーのように楽しんでいる。これは出る、と思った。
最後のスピン、途中のジャンプだけは少しひやっとするが、バランスは崩さない。フィニッシュのガッツポーズはそのまま人差し指を立てるポーズになった。
本人も自信があったんだろう。キス&クライで得点を見た瞬間、オーサーコーチとハイタッチ。
「フリーでもやるべきことをやるだけ」もう崩れることは考えられないほど逞しくなっている。昨年の“死闘”からたった1年で。
君、すごすぎる、、、