(1)「子どもに魚を食べさせよう」という気運が広がっている。
消費者ニーズに敏感な企業は、対応も機敏に、一時下火感のあった「魚肉ソーセージ」を復活させつつある。
スーパーでは、「機能性食品」「トクホ」「カルシウム1本で1/2日分」などのポップで消費を喚起。小さなお子さんを持つ家庭なら「ほかより体によさそう」と買いそうだ。
(2)「魚肉ソーセージ」の原材料の多くは食品だ。
だが、食品=安全という構図は、加工助剤やキャリーオーバーといった免罪符のおかげで崩れつつある。
加工助剤やキャリーオーバーの定義は、添加物が微量に残留しても「ほとんど残らない」「微量で効果が出ない」場合はゼロとされる。
本当の「ゼロ」なら、「ゼロ+ゼロ=ゼロ」だ。
しかし、「微量含有のゼロ」は、「微量+微量=微量×2」となり、取り方によっては基準を超える量を摂取してしまう危険性をはらむ。
(3)「魚肉ソーセージ」なので、「魚肉」なくして商品は作れないが、原材料名に魚の種類が書かれていないのは不安になるはずだ。
結着材料は、そもそも「肉自体の結着力が劣る原材料を使用する」場合に使われる。
ソーセージの場合、JAS規格で粗ゼラチンと粗ゼラチン以外の結着材料(でん粉、小麦粉、コーンミール、植物性たん白、脱脂粉乳、卵白)の2つに使用区分されている。使用されているでん粉、植物性たん白、大豆たん白などはすべて食品だが、加工助剤やキャリーオーバーというグレーゾーンに位置し、さらにポストハーベスト農薬の危惧も払拭されない。
(4)マルチフーズ「フィッシュ ソーセージ」や日本水産「おさかなのソーセージ」に添加されている食品添加物とその用途は、
①炭酸カルシウム・・・・酸度の調整やカルシウム補給などの強化剤
②調味料(アミノ酸など)・・・・うま味を出す
③くん液・・・・いぶした時と同じ色や香りをつける
④香辛料抽出物・・・・食欲増進や美味しさ演出
⑤香料・・・・香りを出す
⑥着色料・・・・(食欲をそそるための)見た目
(5)(4)の用途を見てもわかるとおり、どれひとつとして必要不可欠なものはない。
逆に、添加することで、より多くの添加物摂取につながる危険性がある。
②と⑤は、一括表示が認められている添加物。
③は、フェノール類やアルデヒド類が含まれ、不純物には人に対する発癌性が疑われるとの報告がある添加物。
④は、食材の香辛料から、ある成分を超臨界炭酸ガス抽出などによって抽出したもの。
⑥の赤色106はタール系の合成着色料で、変異原性実験が陽性を示している添加物。
合成の⑤や⑥料は、注意欠如・多動性(ADHD)を起こすとの指摘もある。
国が安全性を認め、健康に害はないと表明しても、小さな子どもが食べるものに、何故かくも多くの添加物を使用した商品をつくるのか。
□沢木みずほ(薬食フードライフ研究家)「添加物満載で復活を遂げた「魚肉ソーセージ」 子どもに食べさせるのは・・・・ちょっと」(「週刊金曜日」2015年3月13日号)
↓クリック、プリーズ。↓
消費者ニーズに敏感な企業は、対応も機敏に、一時下火感のあった「魚肉ソーセージ」を復活させつつある。
スーパーでは、「機能性食品」「トクホ」「カルシウム1本で1/2日分」などのポップで消費を喚起。小さなお子さんを持つ家庭なら「ほかより体によさそう」と買いそうだ。
(2)「魚肉ソーセージ」の原材料の多くは食品だ。
だが、食品=安全という構図は、加工助剤やキャリーオーバーといった免罪符のおかげで崩れつつある。
加工助剤やキャリーオーバーの定義は、添加物が微量に残留しても「ほとんど残らない」「微量で効果が出ない」場合はゼロとされる。
本当の「ゼロ」なら、「ゼロ+ゼロ=ゼロ」だ。
しかし、「微量含有のゼロ」は、「微量+微量=微量×2」となり、取り方によっては基準を超える量を摂取してしまう危険性をはらむ。
(3)「魚肉ソーセージ」なので、「魚肉」なくして商品は作れないが、原材料名に魚の種類が書かれていないのは不安になるはずだ。
結着材料は、そもそも「肉自体の結着力が劣る原材料を使用する」場合に使われる。
ソーセージの場合、JAS規格で粗ゼラチンと粗ゼラチン以外の結着材料(でん粉、小麦粉、コーンミール、植物性たん白、脱脂粉乳、卵白)の2つに使用区分されている。使用されているでん粉、植物性たん白、大豆たん白などはすべて食品だが、加工助剤やキャリーオーバーというグレーゾーンに位置し、さらにポストハーベスト農薬の危惧も払拭されない。
(4)マルチフーズ「フィッシュ ソーセージ」や日本水産「おさかなのソーセージ」に添加されている食品添加物とその用途は、
①炭酸カルシウム・・・・酸度の調整やカルシウム補給などの強化剤
②調味料(アミノ酸など)・・・・うま味を出す
③くん液・・・・いぶした時と同じ色や香りをつける
④香辛料抽出物・・・・食欲増進や美味しさ演出
⑤香料・・・・香りを出す
⑥着色料・・・・(食欲をそそるための)見た目
(5)(4)の用途を見てもわかるとおり、どれひとつとして必要不可欠なものはない。
逆に、添加することで、より多くの添加物摂取につながる危険性がある。
②と⑤は、一括表示が認められている添加物。
③は、フェノール類やアルデヒド類が含まれ、不純物には人に対する発癌性が疑われるとの報告がある添加物。
④は、食材の香辛料から、ある成分を超臨界炭酸ガス抽出などによって抽出したもの。
⑥の赤色106はタール系の合成着色料で、変異原性実験が陽性を示している添加物。
合成の⑤や⑥料は、注意欠如・多動性(ADHD)を起こすとの指摘もある。
国が安全性を認め、健康に害はないと表明しても、小さな子どもが食べるものに、何故かくも多くの添加物を使用した商品をつくるのか。
□沢木みずほ(薬食フードライフ研究家)「添加物満載で復活を遂げた「魚肉ソーセージ」 子どもに食べさせるのは・・・・ちょっと」(「週刊金曜日」2015年3月13日号)
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