語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【震災】原発>小沢一郎と東京電力「蜜月21年」+原発事故に関する小沢語録

2011年06月04日 | 震災・原発事故
 1955年、自民党が誕生し、その直後に原子力基本法が制定された。以来、50年以上にわたって自民党と電力業界の蜜月は続いてきた。
 他方、電力総連も野党に議員を送りこみ続け、その系譜は現在の民主党に引き継がれている。
 東京電力を始め、電力業界の触手は政界に網の目のように張りめぐらされてきたのだ。 

 現役議員の中で、東電と最も長く深い関係にあるのは、小沢一郎・民主党元代表だ。東電と小沢との関係は、20年以上の長きに及ぶ。
 小沢の財界における最大の後ろ盾は、長らく平岩外四・東電元会長だった。経世会旗揚げ前の竹下登が、平岩に「小沢のための会を作ってやってくれ」と頼み、財界人で小沢を囲む「一政会」ができた。1980年代半ば、小沢が自民党幹事長になる前のことだ。
 90年11月、豪腕幹事長として絶頂にあった小沢は、日米の草の根交流を図るべく「ジョン万次郎の会」を設立した。平岩は、その発起人にも名を連ねた。
 93年6月、小沢が自民党を飛び出し、8月に細川連立政権を作った。その直後の9月、当時経団連会長だった平岩は、それまで長年おこなわれてきた自民党への政治献金の斡旋を中止した。自民党殲滅をめざした小沢は喜んだ。
 平岩を源流とした小沢と東電との深い関係は、随所で力を発揮した。たとえば、阿部力也・世田谷区会議員は、小沢が自民党幹事長だった頃の秘書で、その後東電のグループ企業、東電不動産に入社し、区議選に立候補。今も同社から給料を貰いながら、区議の仕事をしている。
 また、前述の「ジョン万次郎の会」は、今も小沢が会長で、東電の勝俣恒久会長が理事を務めている。
 その勝俣は、小沢の囲碁仲間だ。六本木のANAホテル37階に高級会員制囲碁サロンがあり、ここで小沢と勝俣は「手談」する。09年の政権交代後、幹事長として小沢が鳩山政権を牛耳っていた頃、勝俣は小沢に食事会を持ちかけ、上島重二・三井物産元会長、今井敬・新日鐵名誉会長と4人で数回会食した。

 小沢、勝俣のそれぞれが囲碁で縁のあるのが与謝野馨・経済財政担当大臣だ。葛西敬之・JR東海貴重が発起人を務める「四季の会」は、与謝野と安倍晋三・元総理を財界人が囲む会で、そのメンバーの一人が勝俣だ。
 与謝野は、中曽根康弘・元総理の薦めで東大法学部から日本原子力発電に就職した。
 与謝野は、今回の大震災後、東電擁護の発言を繰り返している。

 以上、記事「小沢一郎と東京電力『蜜月21年』」(「週刊文春」2011年6月9日号)に拠る。

    *

 小沢は、5月末、外国紙からのインタビューにおいて、こんな発言をしている。
 「日本の領土はあの分減ってしまった。あれは黙っていたら、どんどん広がる。東京もアウトになる」
 「再臨界に達するかもしれない。あそこが爆発したら大変だ。爆発させないために放射能を出しっぱなしにしている。爆発するよりたちが悪い。本当のことを言うとだ。ずっと長年にわたって放射能が出るから」
 復興財源は、「金なんぞ印刷すればいい」。

 以上、記事「民主・自民『敗者復活戦』完全実況中継」(「週刊文春」2011年6月9日号)に拠る。
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