語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【本】いつも同じ、ブレないのだ ~『ブラタモリ』(1~8)~

2017年07月09日 | ノンフィクション
 
★NHK「ブラタモリ」制作班 (監修)
  1~6(KADOKAWA、2016)/7~(KADOKAWA、2017)
★『ブラタモリ8』横浜、横須賀、会津、会津磐梯山、高尾山
★『ブラタモリ7』京都(嵐山・伏見)、志摩、伊勢(伊勢神宮・お伊勢参り)
★『ブラタモリ6』松山、道後温泉、沖縄、熊本
★『ブラタモリ5』札幌、小樽、日光、熱海、小田原
★『ブラタモリ4』松江、出雲、軽井沢、博多・福岡
★『ブラタモリ3』函館、川越、奈良、仙台
★『ブラタモリ2』富士山、東京駅、真田丸スペシャル(上田・沼田)
★『ブラタモリ1』長崎、金沢、鎌倉

 <キーワードは高齢社会と健康寿命の二つか。JR東日本(のCM)の吉永小百合が旅するおば(あ)さんの理想像なら、NHKブラタモリのタモリはなんだろう。こちらは、好奇心と健脚のおもむくまま、かたときもじっとしていることのない、昨今の多動型おじ(い)さんの本家・家元・名人なのである。
 吉永の旅には基本、連れ合いの影がないが、これはタモリも同様。かわりにいつも横にいるのが若い娘で、しかもこれが(うちの老妻と違って)目を輝かせてこちらの話を聞いてくれる。男の生の最後に一つ残った「教えたがり」欲求に身を灼(や)く同世代には、見果てぬ夢だろう。>

 ということで、シリーズ1~8累計71万部を売り上げる。
 どこをブラついても、いつもと同じ。
 <だが、このいつも同じというのがブレないタモリ流なのである。><驚きと称賛の対象は個別のモノやコト。「逆サイフォンの原理を応用した給水システム」(横浜)や「残存する鉄道橋脚のナゾ」(高尾山)であって、ニッポンではない。>

□山口文憲(エッセイスト)「いつも同じ、ブレないのだ」(朝日新聞デジタル 2017年7月9日)から一部引用
いつも同じ、ブレないのだ
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