語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【原発】必要な汚染地図がない日本 ~ベラルーシの放射能安全研究所長が視察~

2012年10月30日 | 震災・原発事故
 (1)アレクセイ・ネステレンコ・ベラルーシ国ベラルド放射能安全研究所長【注】が初来日し、10月18日、福島県を視察した。
 視察先は、福島市(駅~渡利地区、花見山)、伊達市(小国地区)、飯舘村だ。
 小国小学校(伊達市小国地区)のプール横のフェンスの下は27μSv/時だった。この学校には、特定避難勧奨地点に指定された家から通学してくる児童もいる。通学バスの降り場は10μSv/時を超えていた。
 想像以上に汚染度が高い。想像していたのは、最大でも1μSv/時だった。【ネステレンコ所長】
 1μSv/時は、東京都や千葉県でも検出される。

 (2)もっと細かい汚染地図を作って判断していくべきだ。日本は人口密度が高いし、建物も密接している。必要な汚染地図が日本にはない。【ネステレンコ所長、10月20日、自由報道協会における記者会見】
 保護者がもっと知識を持って、子どもたちを守っていかねばならない。誰かが言う「安全」を信じず、自分の責任で判断するように。【同】
 食品検査は、国の検査だけに頼らず、民間の測定所を増やすこと、複数のデータを比較すること。福島県産だけでなく、他地域の食品も検査すること。給食も、まとめて計測するのではなく、一食材ごとに計測し、汚染されているものを排除すべき。平均値で判断すると、薄まってしまい、意味がない。【同】

 【注】チェルノブイリ原発事故後、ベラルーシ科学アカデミー核エネルギー研究所が圧力により閉鎖された。その後、国から独立した民間の放射能研究期間としてベラルド放射能安全研究所が立ち上げられた。

 以上、おしどりマコ「必要な汚染地図がない日本」(「週刊金曜日」2012年10月26日号)に拠る。

 【参考】
【原発】文科省、意図的に低い放射線量を公表か ~福島~
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