よしなごと徒然草: まつしたヒロのブログ 

自転車XアウトドアX健康法Xなど綴る雑談メモ by 松下博宣

日本助産師会@大阪桜の宮で講演

2009年12月13日 | 講演放浪記
金曜日の夜、田町での授業+講演のあとの飲み会も泣く泣く30分くらいで切り上げて大阪へ移動。翌日、日本助産師協会での招待講演があるからだ。

少子高齢化現象、格差社会化が急速に進む中、合計特殊出生率は2005年に1.26の底をついてから上がり始め2008年には1.37まで持ち直した。だが、長期的には日本の人口は減少へと向かう。人口が減少する地域や国が経済的に発展するためしは世界史をひもとけばまずないことを思うと、あまり晴れ晴れした気持にはならない。

産科医師不足、出産難民、妊婦の緊急搬送困難などの現象は、社会システム、医療システムの問題が複合したものだ。そんな中で、正常経過をたどる妊産婦に対しては助産師が責任を持って支援する助産師外来や院内助産所の開設が強く要請されてるようになってきている。

社会起業+サービスマネジメント+システム思考・・・などのテーマを凝縮して、あっという間の2時間の講演。

異常経過がないお産は医療サービスではないが、安心・安全のコア部分の周辺のハイタッチな付加価値サービスが求められる。新しい生命を取り上げるというのは人間が生まれる瞬間に受容する初めてのヒューマン・サービスなのだ。

Oxford English Dictionaryによると、13番目の意味として、サービスとは服従、敬虔さ、善行によって崇高な存在に仕えること、とある。崇高な存在は神でもいいし、神を赤ちゃんと置き換えてもいいのだろう。昔のお産婆さんには神懸った人が多数いたのは、なるほど、うなずける。

起業という側面では、基礎研究、応用研究などのフェーズはなく、サービスデザイン、オペレーション、マーケティングが勝負となる。初期投資額はさほどでもないので、単価 X お産件数の推移予測とそれを実現するスタッフ人的資源の計画化が事業計画づくりの焦点となる。

日本助産師会専務の岡本喜代子先生、東北大学家族支援看護講座の佐藤喜根子先生、神奈川県立保健福祉大学の村上明美先生、市川香織事務局長らと昼食をはさんで楽しく歓談。

な~るほどとうなずくことしきり。

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