よしなごと徒然草: まつしたヒロのブログ 

自転車XアウトドアX健康法Xなど綴る雑談メモ by 松下博宣

東京MOT6大学連合シンポジウム~動き出した技術経営・MOT大学院~

2005年09月28日 | ニューパラダイム人間学
東京国際フォーラムにて東京MOT6大学連合シンポジウム~動き出した技術経営・MOT~を開催。ケアブレインズが綜合企画・運営事務局となり、200人以上の熱心な参加者を得た。産学官の関係者の方々、受講者の方々、スタッフのみんな、どうもありがとうございました。

MOT界を代表するそうそうたる顔ぶれが揃い踏みだ。シンポの詳細は後日motjapan.orgにて公開予定。演者の先生方のスライド、写真、講演テキストなどただいまアップに向けて準備中。とりあえず当日のプログラム内容は以下。


(1)開会挨拶 東京農工大 古川研究科長(東京MOT6大学連合組織委員長)
(2)挨拶 経済産業省 中園技術戦略官
(3)挨拶 文部科学省 浅田専門教育課長
(4)基調講演第一部 山野井昭雄氏 経団連産業技術委員会産官学連携推進部会長(味の素顧問)「産業界が期待するMOT」
(5)基調講演第二部 藤末健三氏 参議院議員、前東京大学助教授 「がんばれMOT!]
(6)パネルディスカッション 「動きだした技術経営・MOT大学院」2ラウンド+α
 モデレータ 東京大学平澤冷名誉教授
 芝浦工大(児玉教授)
 東工大(圓川教授)
 東京農工大(古川教授)
 東京理科大(板生教授)
 日本工業大学(村川教授)
 早稲田大学(寺本教授)
(7)閉会挨拶 坂本正典教授 MOTシンポジウム実行委員長

シンポが終わってからの打ち上げパーティは大変ざっくばらんなものだった。詳細はマル秘だが、今後のmotjapan.orgの構想、MOT学会(仮称)のことなど盛りだくさんの議論だった。MOTは方法論的には帰納と演繹がクロスオーバーし、産学官がフュージョンするオープンなプラットフォームがぜひとも必要だ。

東京農工大古川研究科長(東京MOT6大学連合組織委員長)と中村昌允教授とともにオープンにフュージョン、夜のMOT?




民主党のふじすえ健三さん

2005年09月17日 | ニューパラダイム人間学
政界をMOTする政治家、ふじすえ健三氏と会った。再来週の東京MOT六大学連合でキーノートスピーチをお願いしているからだ。

今回の民主党の敗北の原因として、マーケットメッセージの失敗が大きい。郵政民営化反対のスタンスに固執する民主党にたいして自民小泉は、あくまで郵政民営化イエス=改革派=イイモン、ノー=反改革派=ワルモンの図式を劇場装置につくりこみ、民主党は後者の演出装置のなかにはめられてしまったのだ。

その結果、旗印の変革がいつのまにか自民小泉陣営で輝くのを見た有権者は民主党ではなく自民の郵政民営化賛成派に票を投じたのである。年金問題はたしかに構造的な問題であり、国民生活への影響度合いも大きい。よって民主党のポリティカル・アサテーションとして年金問題を取り上げてゆくのは正解だ。しかし、マーケットメッセージとして年金問題をおいたのは、おおかたの選挙民から見ればていのいいテーマの差し替えにしかすぎなかった。

ともあれ、藤末議員のスピーチは「わが国の産業競争力へのMOTの貢献―イノベーション教育の重要性―」というビックなテーマ。藤末さんは、東工大卒業後、通商産業省を経てからマサチューセッツ工科大学経営学大学院、ハーバード大学のケネディスクールに留学。東工大で学術博士号をとってから今は、早稲田大学客員教授、清華大学客員教授も兼任している。ボクシングなどの格闘技の実践者でもある。

2大政党による議会制民主主義、2大政党による活力あるポリティクスの実現、政策展開にむけて才気あふれ足腰の強い熱血政治家の活躍がまたれるところだ。MOTによる日本の再立国、そしてぜひ、日本の政界を大胆にMOTして欲しい。




IT企業の日米格差

2005年09月13日 | オープンソース物語
数年前まで日本の代表的IT企業から米国一流IT企業に派遣・出向していた友人がこんなことを言っていた。

「プログラマとしての力量は日米のソフトウエア開発企業の間で差は無いが、アーキテクト、リーダ、マネージャ、マーケティングといった、プロダクトの責任を持つ人材にかなりの力量の差があるように思える。これは、プログラミング自体は家内製手工業であり、ある程度以上のスキルが必要でないのに対し、それ以上のポジションの専門性が急激に増すためと思われる」

今年の1月にシアトルのマイクロソフト本社に招待されたときも、とある米国人副社長も同じようなことを言っていた。「マイクロソフトでは、プロダクトごとの責任をはっきりさせている。新商品のコンセプト、開発、商品化、マーケティング、更新、派生商品の開発までを一気通貫した組織体制でおこなうような組織改定はねんがらねんじゅうですよ。プロダクトに全責任を負うプロフェッショナルがMSを強くするんです」

日本では家内製手工業の職人スキルの養成には会社も個人も熱心だが、組織的に行う仕事をマネジメントする人材育成には後手後手に回ってきた。”"what to make" は、プロダクトづくりに責任を持つ人の課題だ。"how to make"系の仕事文化ではイノベーションの創出には限界がある。この文化の温度差が如実に顕れているのがソフトウエア・プロダクツのものづくりだ。

MOT(技術経営)という視点から、ソフトウエア・プロダクツのものづくりはもっと研究されるべきだ。いや、企業社会から遠い大学の研究室でできなければ、大学と現場の中間にポジションするプロフェッショナルが「ソフトウエア・プロダクツのものづくり」のMOTをやればいいのだ。




小牧市民病院にて最終講義

2005年09月10日 | 講演放浪記
2年間に渡った小牧市民病院での講義、コンサルティングも終わりだ。目標管理、業務改善、ヒューマン・サービス・マネジメント、医療経済、医療経営、クリニカルラダーの導入などさまざまなテーマを集中的にレクチャーした。みなさん、よくついてきてくれたと思う。

それにしても、この二年間というもの、休憩時間の看護部長、副部長さんとの語らいは面白かった。昔の旅の話や海外放浪の話などに花が咲く。こ難しい講義よりも、そっちの手の話の方が僕としては楽しいのだが。レクチャーはどうしても一方通行的になるが、雑談はなんというかあったかいし、おたがいのハートに触れられるから。