よしなごと徒然草: まつしたヒロのブログ 

自転車XアウトドアX健康法Xなど綴る雑談メモ by 松下博宣

大学・大学院起業家教育推進ネットワークの授業見学会

2009年11月30日 | ビジネス&社会起業
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大学・大学院における起業家教育を活性化するための組織「大学・大学院起業家教育推進ネットワーク」では、先進的・特徴的な授業を行っている大学・大学院の授業見学会を今年度中に12 回程度開催いたします。

第12 回授業見学会の参加者募集については以下のとおりです。大学・大学院においてベンチャー教育に携わっている、もしくは携わる予定の教職員・外部講師の方で、ご関心のある方は奮ってご応募下さい。

<以上貼り付け>

詳細はこちら

米造幣局:イーグル金貨の販売を停止-販売88%急増で金在庫急減

2009年11月26日 | 恐慌実況中継


ドル安、株安、米国債券安の3安で、マネーは実物に回帰する。デフレだろうがなんであろうが、コモディティーの対局にある金に信用が集まらざるを得ない状況が下のニュースでまた浮き彫りになった。

ドル安、株安、米国債券安の3安必然的帰結が金の高騰。当然、日本の金市場も連動するので、このところ、2008年の夏の時点で予測したように金相場は上がりっぱなしだ。

今後、金の高騰には歯止めがかからなくなるだろう。
4000円までは軽く上がるだろう。

<以下貼り付け>

11月25日(ブルームバーグ):米造幣局は、金や銀などの貴金属から製造される大半のアメリカンイーグル金貨や銀貨の販売を停止していることを明らかにした。1-10月の販売量が88%急増し、貴金属の在庫が急減したためとしている。

米造幣局がウェブサイトに掲載した文書によると、「金の在庫が市場の需要に十分に対応できるほど確保できれば」販売を再開する予定。イーグル金貨などが販売停止の影響を受けている。流通していない2009年版の金貨についても販売を再開しない方針という。

米造幣局のウェブサイトによると、イーグル金貨の1-10月の販売量は107万オンスと、前年同期の56万8000オンスから急増。同局は、今月に入ってさらに12万4000オンスを販売したことを示唆している。

ドル相場の下落が進み中央銀行が準備資産として金の購入を拡大していることから、ニューヨークの金先物相場は25日の取引終了後に過去最高値を更新した。

<以上貼り付け>

金融庁が金取引を規制するのはいつごろか?注視が必要だ。

約束の旅

2009年11月22日 | 自転車/アウトドア
30年前に、インドとネパールを自転車で駆け抜けた大学時代の3人の仲間が久しぶりに集まって呑んだ。大いに盛り上がる。持つべきものは自転車の友。

カトマンズで確信した、次はアメリカに行くと。そしてそうなった。3人それぞれビジョンを共有しニューデリーからカトマンズまで走りぬけ、旅の終わりにはそれぞれのつぎなるビジョンを持つに至ったのだ。

卒業後、3人はまったく別の方向へ走りだした。今、H君は自転車を製造販売する大手メーカーのエグゼキュティブとして活躍中。E君は日本学術振興会で学術振興のプロとなり、米国科学技術政策のアナリストでもあり、現在は東工大でマネジメント担当教授という要職にある。

このメンバーの一人であることを密やかに誇りに思う。


          ***

同じ釜の飯を食い、同じ道を走った

風の日

灼熱の日

嵐の日

自転車で参入した圧倒的異文化

時々刻々、リアリティの境界がとけるような

自転車から眺める風景には豊穣な意味に満ちて

その、たゆたゆしい意味のなかを

3人で走って

苦しみ

もがき

泣き

笑い

語り合った

自転車の旅は、変成意識のフロー

そう、それが自転車で走る意味

走る意味のすぐそばに

「生きる意味」があるのさ

3人で辿り着いたカトマンズ

その後、3人が駆け抜けた道は分かれた

それをキャリアパスというのなら

それ以後の3人それぞれの道程には

いろんな峠が立ちはだかり

でも、それぞれが

幾多の峠を乗り越えて

世をシノぎ

今日まで生きてきたのだ

だから俺たちは祝福するのだ

俺たちが共有した時間を

駆け抜けた道を

身体を晒した風を

登りきった幾多の峠を

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サービス・イノベーションの和洋比較

2009年11月20日 | 技術経営MOT


ちょっと前に、面白い議論で熱くなった。忘れないようにサービスのイノベーションの視点からメモ。

以下、麻生川静男さんの見解。

<以下貼り付け>

1.日本本来の道具、工芸はAnalogである。ヨーロッパはそれに対してDigitalである。

2.その路線(Analog Japanと Digital Europe)はお互いに交じり合うことなく、どちらもそれぞれのAnalog、Digitalの器具を使っている。(私が気づいた、ヨーロッパにおけるひとつの例外は、楽器のバイオリンです。これはAnalogです。)

3.Analogの場合、P.22に図示していますように、上達のレベルは個人差が大きいのです。それに反して、Digitalの場合、最低限の機能レベルは道具そのものにビルトインされているので、その道具を使う限り誰でも(ここがポイントです)ある程度のことができるのです。(ジョウロでの水撒きと、ひしゃくでの水撒きを比較してみてください。)

4.つまりAnalogの場合、レベルはDigitalの場合より最終的には高まる可能性はありますが、そのためには長年の修行を要します。この修行の仕方(Procedure)が、日本の芸事でよく言われている 『守・破・離』だと考えられます。

5.つまり、道具自体にビルトインされていない、あるいはマニュアルとして形式知となっていない暗黙知の習得は、先人の到達したLevel of Dexterityまで、とりあえず到達するのが近道で、その後、各人が『離』の修行をすることで、さらなるレベルアップが見込めるのです。

6.しかし、こういった修行をすることのない一般人にとっては、ゼロスタートとなるわけですから、到達できるレベルは、知識が道具自体にビルトインされている西洋より、劣ることが多々発生します。

7.この観点を西洋人に説明するときは、ピアノとバイオリンで音の出し方の差を説明すると納得してもらえるでしょう。つまり、ピアノで音をだすのは(楽曲全体ではなく、単音の話です)バイオリンより遥かに用意で、だれでも鍵盤を叩けば音はでます。しかしバイオリンでは、音を出すことですら、何日もかかり、ましてや、美しい音をだすには何年もかかることでしょう。

8.日本の道具はP.21であげていますように、例外なく、このようなAnalog方式になっているのですが、これが日本人が、『各人が努力や工夫をして今まで人が到達できなかったレベルを目指す』ことに情熱を燃やす気質があったからだと思います。

<以上貼り付け>

さて、以下は私見。

○プロダクトをモノ、サービスをコトをとらえる。

○西洋人が得意なことは、モノに知識を埋め込ませてイノベーションを広範に広めること。ユーザのdexterity(巧み度、器用さ)に依存する度会いを低めて、digital思想で作られたモノが普及させてゆくこと。つまり、「最低限の機能レベルは道具そのものにビルトインされているので、その道具を使う限り誰でも(ここがポイント)ある程度のことができる」となる。普遍志向が強い。

○日本人が得意なことは、ユーザのdexterity(巧み度、器用さ)に依存する度合を当初から期待してモノを作ること。ユーザ側のlevel of dexterity上昇度は、個人差が大きくなる。芸事、~道では、高いレベルが達成されるが、普及度は特定のcommunityの内部に限られる。局所的なローカル志向が強い。

○Analog Japanは普及を目的とはせずに、縮約されたモノコトに没頭することを好む。コトに没頭するとき、~連、~講、~結、~家、~道といったコトの場(community of service practice)を生む。コトの場から再帰的にモノの在り方にフィードバックが加えられincrementalな改善がモノに加えられる。Inter-dependentなフィードバックループはincrementalな改善向き。また、時としてフェティシズムを発生させる。

例、フェティシズム系:縄文勾玉、古神道の銅鏡、仏像など。

○Analog Japanは、人のうちにコト(サービス)志向を内在化させてきた。モノ⇔コトの相互還流の改善は盛んだが、相互還流はローカル場に埋没しやすい。普遍性に拡張されることはあまり多くはない。local志向。

○日本語で運用されるlocal志向(思考)は普遍性に拡張されない。これが、近年日本発の汎用ソフトウェア、ITサービスにヒット作がない大きな理由のひとつ。

○かたやDigital Europeは、モノの内にコト(サービス)志向を内在化させてきた。digital思想で作られたモノのソースコード(楽譜、仕様書、設計図、アルファベット、ゲノムコード、ソフトウェアのまさにソースコードなど)に重点を置く。それゆえに、モノ系統のイノベーションによって、一気にモノ主導でコトをラディカルに普及させる志向性を持ち、普遍的に拡張されやすい(普遍性)。

○Digital Europeの性質はアメリカに転移して、その普遍性志向はグローバリズムと接続されることによって、IT革命には親和性を発揮してきた。

○例:IBM,MS,Sun,Oracle,GoogleなどのIT企業やバイオテクノロジー企業など。またモノのソースコードを尊重するという行き方は、ナノテクノロジー、バイオテクノロジー、情報技術、認知科学(NBIC)が特定のニーズに対応させるために収斂させるときには強みを発揮する。

○以上が、「外」=モジュール、標準化、オープン、「内」=インテグラル、秘匿、クローズという基幹部品(MPU,マザーボードなど)のアーキテクチャ戦略に接続されて、欧米~BRICsイノベーション共闘戦略(妹尾堅一郎)となった。

・・・・などなど。サービス・イノベーション研究はとかくアメリカ輸入型となっているが、比較文化論の補助線を引くと面白い発展性があるか!?

医療・介護・福祉産業から創発する社会イノベーション

2009年11月16日 | 健康医療サービスイノベーション
内需拡大、対米輸出依存産業脱却、少子高齢化対応、医療再建、雇用創出という文脈で、このところ、医療・介護・福祉産業の勃興に対する期待がひろまっている。

福田政権時に、医師数増大の方向で転換したにせよ、小泉政権以来、医療費抑制政策、医療サービスの蛇口を締め付ける政策が医療の現場に疲弊をもたらしてきた。政権交代後の民主党政権では、必然的にこの疲弊からのリカバリーショットが期待される。

さて、以前長銀総研にいた町田さんは社会起業家、公民起業家、公共革命、社会起業、社会企業の時評を活発にしている。

医師、看護師、助産師による医院、訪問看護ステーション、助産施設の開業は、公共分野の公益重視事業のスタートアップなので、すべて本質的に社会起業。これらは、従来、「社会起業」という用語でくくられてはこなかったが、今後は「社会起業」という文脈で位置づけるべきだろう。

そしてこれらの公共性、公益性がつよいセクターで発生する、創発させるイノベーションを社会イノベーションとして位置づけるも必要だ。

大事なポイントは、医療・介護・福祉は複合的なサービスであるということ。実は、医療・介護・福祉は縦割りのディシプリンとして扱われているため、サービス・マネジメントやイノベーション研究の観点からは十分にアプローチされていない。

来春から『看護管理』に連載する「サービス・イノベーションの経営学」では、このあたりもたっぷり書くことにしている。

たかが英語、されど英語・・・

2009年11月10日 | No Book, No Life


この本のオビに書いてあるように、今まさに「英語を開放する」秋(とき)の到来。

このあたりのことを、連載している「英語で世界をシノぐ方法(覇権言語ソフトパワーとのつきあい方)」で考えてみた。

上の写真は、1970年代の本だが、その後何回か復刻されている。ダグラス・ラミス「イデオロギーとしての英会話」。その中の一節。

<以下貼り付け>

 このような条件の結果として、アメリカ人は、アメリカと日本との関係を、先生と生徒といった関係に見がちである。この信念は意識的な意見の型をとるのではなくて、無意識的な前提条件の型をとる。

 つまり、このような意見は、意見としては否定する人でも、実際にはそれと同じ行動をとりづつける。非常に根深いところで、アメリカ人は、自分達はすべてが正しい秩序にみちた社会からやって来ていると信じているから、日本という領域に入るやいなや、彼らは自動的に、普通の市民から先生へと変身してしまうのである。彼らは時にこれといった資質によってではなく、先生の文化に属するメンバーであるが故に先生なのである。

 したがって、自国ではゆめゆめ先生なぞになれないアメリカ人でも、ここでは容易になれるということは当然のこととなる。(中略)アメリカ人の間で、日本への旅がこれほど人気がある理由の一つは、彼らが突然の身分の上昇を楽しむことができ、生れて初めて階級的エリートとして取り扱われるからである。(p.28)

<以上貼り付け>

ネットの出現、浸透で昨今はますます英語優位な状況。そして、覇権国アメリカの没落基調は長期的には確定的。ゆえに結果として、自然言語としての英語が解放される過程に入ってゆくとの見立てもできるだろう。

案外、英語という最も身近な外国語との接し方が、自分をローカライズするのか、グローバライズするのかに決定的な影響を与える。グローバライゼーション賛成、反対といった抽象論や根拠が曖昧な価値判断ではなく、英語との接し方というプラクティカリティ、具体論で決まってくる。


社会起業家としての助産師をサポート

2009年11月06日 | ビジネス&社会起業
12 月12 日(大阪)、1 月9 日(東京)にて、病院経営の視点からみた助産マネジメントというテーマで(社)日本助産師会にて講演します。

助産師の方々で「社会起業家」という意識がある方は多くはないと思います。しかし、助産師スキルを活かして、医療機関の内外でコトを起こし地域社会にサービス・イノベーションをディフューズさせてゆくことは、社会起業家そのものです。

日本助産師会にとっても助産師を社会起業家として位置づける講演開催は初めてだそうです。

助産師が社会起業家として、助産師外来・院内助産所を開設し、運営を軌道に乗せるまでのポイントをわかりやすくお伝えします。

Ithacaの風景

2009年11月04日 | よもやま話、雑談


NY Ithacaのコーネル大学の秋の風景。




キャンパスの中に滝、湖、渓谷、森林がある。



というか自然美のuniversityのなかにキャンパスがある。



大学院時代の友人に会うと、キャンパスの話になる。

だいたい秋が好きという人が多い。

このあたりの秋は短い。

夏が終わって早い冬が来るまでの2週間。

短い季節だからこそ鮮明。

かくして、空間の美しさは記憶の奥底で共有されるのか。


コーネル大学の学生自転車狂起業家

2009年11月02日 | ビジネス&社会起業


いろいろな自転車狂が世の中にはいる。Josh Groleauくんもその一人。

彼は、高校のときに雪上自転車にハマった。

その後、コーネルでは機械工学専攻。ほどなく趣味が高じて、雪上自転車の連続可動トランスミッション(continuously variable transmission:CVT)を開発。

前回紹介したEntrepreneurship@Cornellというコーネル大学の全学横断的な起業支援組織のコンペティションで賞をもらい、起業した。

School of Engineeringで勉強しながら、会社を立ち上げている。彼の詳細な話はこちらから

雪の上を自由に走り回りたい、という自由への希求が新しいアイディアへのエンジンとなり、起業に繋がってゆく。自由への希求をベースに人生をエンジョイしながら切り開き、また社会もそれを十全に承認してゆく。自由への希求が起業を支える共通言語。

じつに自由への希求がイノベーション生態のドライバなのである。こんな文脈のなかで、麻生川静男さんの起業家の原動力、そして自由についての考察が切れ味爽やかだ。