MOTの学生の中でもアントレプレナーシップ論をとっている学生は、起業家志向(願望)が強い。オンラインアンケートの結果を見ても、株式会社起業と同じように社会的起業への憧れが強く出ている。
今、著名な米国の大学にはアントレプレナーシップ講座が常設されている。そのなかでも、株式会社起業よりも社会起業に人気があることに多くの人達に知って欲しい。カネ儲けではなく公共の利益のために、ガンガンとイノベーションを社会に還元する社会的企業家が"trendy"で"in"なのだという価値観が急激に拡がりつつあるのだ。
たしかに資本主義社会では、人は自らの利益を最大化するために行動する。ここで注意を向けなければいけないことは、なにが「利益」かということだ。
高い給料
昇進
キャピタルゲイン
配当
もちろん、これらの動機と利益は資本主義社会では正当化される。
地位
名誉
やりがい
充実感
達成感
親和感
このあたりの「利益」を資本主義のキメ事だけで、得ようとする人がいたら、よほど楽観的な人か、極度に自覚的な人だろう。
新自由主義的な競争的市場原理、新古典派経済学に表象される弱肉強食、キャッシュがすべて、という考え方だけでは、医療、福祉、教育、農業といった社会の公衆インフラストラクチャーはガタガタになってしまう、ということが明々白々だ。
新自由主義という世界観におさまらない、パブリックな利益を自分の利益と見なす人々が、新自由主義への反省と反動のなか、自己表現欲求を社会起業で満たしてゆこうとしている、ととらえるのならば、アメリカ知識社会は、なるほどしたたかな活力がある、と見ていいと思う。
軍産学官共同体に跋扈するネオコンという自己実現もあれば、パブリックな世界での社会起業という自己表現もあるのだ、アメリカには。このあたりも、しかとウオッチ、諜知しておかないとアメリカを見誤る。
この行動としての自己表現の幅は、自己意識のスペクトラムの広さに由来する。肥大化する意識のベクトルがアメリカでは、試行錯誤を繰り返しながら自己実現レイヤーのなかで新しい経験価値のありかを求めているのだろう。
経験価値に敏感な知識層ほど、ソーシアル・アントレプレナーという、清く美しそうな役割をカードとして持っていたいというのは、肯ける。
いずれにせよ、こんな新しい人達が日本でも、もっと出てきて欲しい。応援します。
ということで、社会的起業を考える時のちょっといい本を上げてみる。
「チェンジメーカー、社会起業家が世の中を変える」渡邊奈々(日経BP社)
「社会起業家」町田洋次(PHP新書)
「社会を変えるを仕事にする」駒崎弘樹(英治出版)
「社会起業家」斉藤槇(岩波新書)
「マイクロソフトでは出会えなかった転職」ジョン・ウッド(ランダムハウス講談社)
あと、国際的な社会的起業家を目指す方々にとって、これは必見である。おお、と唸る内容だ。
今、著名な米国の大学にはアントレプレナーシップ講座が常設されている。そのなかでも、株式会社起業よりも社会起業に人気があることに多くの人達に知って欲しい。カネ儲けではなく公共の利益のために、ガンガンとイノベーションを社会に還元する社会的企業家が"trendy"で"in"なのだという価値観が急激に拡がりつつあるのだ。
たしかに資本主義社会では、人は自らの利益を最大化するために行動する。ここで注意を向けなければいけないことは、なにが「利益」かということだ。
高い給料
昇進
キャピタルゲイン
配当
もちろん、これらの動機と利益は資本主義社会では正当化される。
地位
名誉
やりがい
充実感
達成感
親和感
このあたりの「利益」を資本主義のキメ事だけで、得ようとする人がいたら、よほど楽観的な人か、極度に自覚的な人だろう。
新自由主義的な競争的市場原理、新古典派経済学に表象される弱肉強食、キャッシュがすべて、という考え方だけでは、医療、福祉、教育、農業といった社会の公衆インフラストラクチャーはガタガタになってしまう、ということが明々白々だ。
新自由主義という世界観におさまらない、パブリックな利益を自分の利益と見なす人々が、新自由主義への反省と反動のなか、自己表現欲求を社会起業で満たしてゆこうとしている、ととらえるのならば、アメリカ知識社会は、なるほどしたたかな活力がある、と見ていいと思う。
軍産学官共同体に跋扈するネオコンという自己実現もあれば、パブリックな世界での社会起業という自己表現もあるのだ、アメリカには。このあたりも、しかとウオッチ、諜知しておかないとアメリカを見誤る。
この行動としての自己表現の幅は、自己意識のスペクトラムの広さに由来する。肥大化する意識のベクトルがアメリカでは、試行錯誤を繰り返しながら自己実現レイヤーのなかで新しい経験価値のありかを求めているのだろう。
経験価値に敏感な知識層ほど、ソーシアル・アントレプレナーという、清く美しそうな役割をカードとして持っていたいというのは、肯ける。
いずれにせよ、こんな新しい人達が日本でも、もっと出てきて欲しい。応援します。
ということで、社会的起業を考える時のちょっといい本を上げてみる。
「チェンジメーカー、社会起業家が世の中を変える」渡邊奈々(日経BP社)
「社会起業家」町田洋次(PHP新書)
「社会を変えるを仕事にする」駒崎弘樹(英治出版)
「社会起業家」斉藤槇(岩波新書)
「マイクロソフトでは出会えなかった転職」ジョン・ウッド(ランダムハウス講談社)
あと、国際的な社会的起業家を目指す方々にとって、これは必見である。おお、と唸る内容だ。