数ヶ月ぶりに、恩師のK先生のいる老人ホームを訪ねた。
部屋が代わっていた。
そのことを職員に言うと、入退院を繰り返していたとのこと。
なので、部屋が職員のそばになっていた。
このホームの玄関に入るとき、車椅子の人や元気そうな人たちとエレベーターで、一緒になった。
お出かけしたのですか?
競馬場です。
桜には早い、なにかイベントがあっていたのか?
どちらにしても、競馬場は芝生が整っていてそぞろ歩きにはベストな場所である。
高校生の時遠足で行ったのを思い出した。
この場所で解散になり、4~5人で歩いて帰ろうということになった。
何月だったか思い出さないが、遠足だから5月くらいか!
結構日差しがあった。北方辺りで鼻血に見舞われた。友人達が近くまで来ていた、当時の北方車庫に行き
涼をとらして欲しいと申し出て、この車庫で休憩させてもらったことも思い出した。
K先生は私のことは覚えてくれていた。
認知が入っているが、昔のことは覚えているので会話は成立する。
誰々さん覚えていますか? 覚えているよと、お父さんの仕事を言っていた。
覚えているといった同級生にその場で連絡を入れる。
そして携帯で写真を撮り、見せるとありがとうと言った。
今電話で話した人に送っていいかと聞くといいよと言う。
「先生きれいね、とても90歳には見えないよ」というと
そんなこと言ってくれるのアンタだけよ。
イヤ先生昔から美人だったじゃないね。
少しやり取りした。
私が行く時はなにか持っていくので、「なにか食べたいと言う。
ホームの職員は、今はもう流動食なのですよという。
尿管が先生の体に付いていた。今年一杯は大丈夫かと思った。
小饅頭を持って行っていた。こし餡なので、半分にして口に運んでやると、美味しいねと5ケ食べた。
アンタもお食べ・・・・と言う。 苦笑して1ヶ食べた。
30分位居たが、おいとました。
後見人が付いているとのこと。面倒見た弟や妹は県外にいるので殆ど訪ねて来ないようだ。
寂しい人生だね。
以前来たとき、私に「結婚しているか」と聞いたので「していない」と答えると、私の真似はしなくていいのよと
と言っていた。
先生の教え子だからねというと、そばにいたホームの職員は笑っていた。
先生に「今日はどこかに行った?」と聞くと「北方に行ったよ」と言っていた。
良かった一緒に外出したのだね。
写真を3人の同級生に送信すると、3人とも感想が違って面白かった。