時々コレステロール検査のために、血液検査に行っている。
最近、職場でひょんなことから「あかんべー」をしたら貧血かどうか分かるからね。
と、私が言ったのである。
自分に経験があったので、貧血かどうかおおよそ下瞼の色合いで分かる。
まだ若いころ、某企業の面接に行った。筆記試験・面接・身体検査・・・このときDR,が私の下瞼を見て
貧血だねと言った。結果不採用だった。
なので、あかんべーは貧血検査の指針だと判断している。
10代の女子生徒で貧血でないかと心配しているので、私は自分も含めて3,4人あかんべーをした。
私が一番白かった。
血液検査の結果を聞きに行き、貧血検査も入っているか、DR,にお尋ねすると、一部あるとのこと。
ヘモグロビンの検査結果が入っていた。 数値が下がっていた。
瞼が白いのです、と DR,にいう。
貧血検査そのものを行うことになり、また血を採られた。ついで検便もすることになった。
「体重は減っていないね」「黒い便は出ていないね」
ある年齢になり、貧血ということは何か隠れた病があることを疑うことは、知っている。
今日結果を聞きに行った。
鉄分は普通は60以上だそうだが、私は半分の30 しかなかった。
DR,は「胃カメラ呑むかねぇ」
「私ポリープはありますよ」
ポリープとは関係ない・・・・・最近胃カメラ呑んで胃潰瘍だった人がいるからね。
まぁ一日置きに鉄剤を飲んでみようか!それで様子見るかね。
調剤薬局で、私が今服用している薬で胃を悪くするのがあるか尋ねると、「バッファリンです」と答えた。
姉が入院中に、私はNHKのテレビ番組と、たけしの「家庭の医学」で、「脳は何か発信している」ということを聞き、
ふと、何か自分もそうでないかと思い当たった。 明日病院に行こう!
かかりつけのDR,に自分の心配を言う。
「落としたものを、拾いあげていてまた落とすんですよ。紙とか鉛筆みたいな軽い物を」
DR,は取り落とすというのは、気になるね。MRIを取りに行こうか。
紹介状持って総合病院に行く。 結果、ラクナ梗塞だった。基底核という場所で両方にあるとのこと。
この基底核というのは、運動神経を司る細い血管・・・・だから私は物を取り落としていたのだ。
しかし、早く気づいて良かった、普通に仕事し普通に生活しているのだから。
大体私はこまめに、病院に行く。 身内から「病院に行くのが好きな女」「趣味」と言われてきた。
今までいろいろな症状で、何ともないと言われてきた・・・・安心する反面、何か見落としてないやろうね、と思ったものである。
ラクナ梗塞の薬・・・・EPA(イコサペント酸エチルカプセル)・・・・これは青魚のあぶらとやらで静脈を詰まらせないため。
バッファリン・・・・動脈を詰まらせないため。
と DR,は説明した。 もう2年半位服用している。
バッファリンが胃を荒らすと聞いて、ふと母を思い出した。
母は胃にポリープがあった。腰を悪くした母は整形外科の痛み止めを、2~3年続けていた。
いつもコルセットをしていた。 時々市販の胃腸薬を服用していた。
通院先を自分で評判の医院に変えていた、そしてある日胃の調子が悪いと訴えたので、そのDR,が
胃カメラ検査しましょうと言ったので、姉たちは私に着いていくように言った。
検査で母が、まだレントゲン室から出てこない間に、私は呼ばれた。
「お母さんは胃癌です。お母さんに胃潰瘍と言いましょう」 「本人はすぐ疑いますよ」
私の神経細胞が活発に動き出す。
母が出てくる前に、急ぎ待合室に戻り何気なく座って待つ。
母が出てきた。改めて呼ばれたので、私は初めて呼ばれたように一緒に診察に入った。
母に胃潰瘍でした。手術した方がいいかもしれませんので、がんセンターを紹介します。
私は即座に、胃潰瘍なのにがんセンターですか?と大芝居をした。
ええ、手術した方がいいので、がんセンターのほうがいいと思います。
なら、知り合いの外科の先生が、K病院にいますのでそちらにお願いします。
薬剤師は私の友人ですし。
DR, は目の前で、K病院に電話した。当時はドイツ語で癌と言ったようであった。
病院の前で母は渋い顔で、乗り込んだタクシーの運転手がどこか悪いと言われたのですか?
私が、胃潰瘍と言われたのに、がんセンターに行けっていうのですよ。とまたとぼけて言うと、
この運転手は救世主であった。
「そりゃ、心配ですね。私も胃潰瘍と過去に言われてがんセンターを紹介されたのですが、
いやもう絶対癌と思いましたね。結果本当に胃潰瘍でしたよ、丁寧にみてくれたので、却って
良かったです」
今思い出しても、あの言葉で母は安堵しただろうと思った。
で私は自分のことに結びつけた。胃にポリープのある人が胃を荒らす薬を、延々と服用していると
癌に変化するのでないか・・・・。
そうだ、やはりDR,にこの不安を述べよう!