私の家には21歳の猫がいる。
名前はハナ!レディ猫だ。
なぜなら、彼女は出産の経験はないし、第一、一度も雄猫とまみえたことがないから・・・
彼女の両親はペルシャでカッパアイという種類の、血統書つきだったらしい。
その猫が子猫のとき、最初の飼い主には幼いお子さんがいて、喘息が出たから
と引き取りてを探していた。
猫大好きな(故)兄が、知人宅であったその家に、猫見たさに時々訪ねていたらしい。
次なる飼い主を探しているの情報に、兄はすぐに挙手したとのこと。
その子猫を連れて自分が飼うのでなく、我が家に連れて来た。
それが、ハナとの付き合い。
5月の連休過ぎくらいにやってきたので、連休過ぎると1歳加算している。
我が家にきて、数ヶ月くらいして姉の布団で寝ていた猫のお尻が、何かビチャっと
するのに気付いた姉は、友人の獣医さんに処置を依頼すると、即入院!
このとき“ミミ”と呼ばれていた猫の病は、子宮の病気で膿腫だったとのこと。
手術を受けたミミは、子宮全摘された。
病気らしい病気はこのときで、以来20年間で予防接種のときだけ獣医さんを訪れる位の元気な猫である。
ミミの飼い主だった姉も他界した。
終末期のとき、主治医から気になることを聞かれた姉は、「ミミのことです」
と答えた由。
昨年の姉の7回忌には、ハナは家族の間を少し徘徊したが、すぐにまた寝入って
いた。
今年のお盆前から、ハナは下痢をしていて血便が出た。
私が飲んだことがあり、ひどい下痢が治まったので、人間の量の3/1の
ビオフェルミン止寫薬を飲ませることにした。嘔吐もするが、これは毛玉を吐くなどいつものことなので心配してなかった。
お盆に入ったが、ハナの下痢は治らず少し容態が悪くなった。
トイレに間に合わず、私の布団の上で失敗した。
トイレの設置場所まで、ヨロヨロの体ではしんどいだろうと、トイレをいつも寝る場所の横においてやる。
元来賢い猫なので、すぐにそのトイレで用を足すことが出来た。
しかし、一向に回復の気配なく弱っていくのが感じられる。
日頃より、人間も動物も命は自然体でいくと考えている。
だが、一度も通院せずにただ弱るのを見ているだけでは、あとで私自身の悔恨と
なるであろう。
それに21年間も家族である。
お盆だが、診てくれるような獣医さんはいないかと、電話帳を探した。
家から、タクシーで、ツーメーター位で行く場所に、その獣医さんは居た。
「21歳のハナちゃんは、人間だと100歳です」
「血液検査をしませんか?嘔吐と云い、多分腎臓機能が弱っていると考えられます」と言い、心雑音もあるという。
血液検査には、簡単なのが3,000円、精密検査が1万円とあるそうで、思い切って
1万円を選んでやろうかと思い、3回目の通院のときに決心した。(結局3,000円
でしてくれた)
血液を採られたときのハナの、殺されるような悲鳴に、ただもう何もしないからね
と、心の中でハナにエールを送った。
30分くらい、いやもっとかな?検査結果が出たと診察室に呼ばれた。
「思ったより、結果はいいです、ただ、腎臓機能が少し低下しています」
と検査値とグラフ化したのを見せてくれた。
その他の数値は全部平均値内で、腎臓を調べるクレアチニンは、上限の2,4を上回り、2,6だった。初期の腎不全か慢性の腎不全の可能性が高いとのことだった。
そうか、それでこの猫は長生きなんだと合点した。
飼い主の私は、わざわざ買ってきて時々ロースハムを与えていた。
本人(本猫)も好んで食べるから・・・
これがわざわいしていたかも知れない。
動物に塩分のものを与えてはいけない、の知識は持っていたにも係わらず。
お盆前ハナにハムをいつもなら、一枚しか食べさせないのに、この頃3枚ほど与えた。よく食べたので・・・。
塩分なので猫だって喉は渇くし、おまけにこの夏の暑さ、しこたま水分を摂った
ハナは(暑いだろうと、馬鹿な飼い主は水に氷を入れてやっていた)ついに
お腹を壊すことになった。
原因はこれしか考えられない!
以後、腎臓サポートなる猫缶や、キャットフードを購入する羽目になり、
3回の通院で、2,8000のお金が吹っ飛んだ。
ハナちゃんしっかり生きて~