hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

辻村深月『かがみの孤城』を読む

2019年07月17日 | 読書2

 

辻村深月著『かがみの孤城』(2017年5月15日ポプラ社発行)を読んだ。

 

ポプラ社の宣伝文句は以下。

あなたを、助けたい。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた―― なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。 生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作。

 

2018年本屋大賞第一位。

 

中学一年生の“安西こころ”は、真田美織により転校生の東条萌との仲を邪魔され、いじめにあい雪科(ゆきしな)第五中学校へ行けなくなった。一人で自分の部屋にいると、鏡が突然輝き始め、倒れこんで鏡の中へ引きずり込まれた。そこは城の中で、狼の面をつけた小学低学年くらいの女の子“オオカミさま”がいた。

集められたのは、

“こころ”:中一。安西こころ。

“リオン”:理音。ジャージ姿のイケメン。趣味と特技はサッカー。

“アキ”:晶子。ポニーテイルのしっかりしてそうな女の子

“フウカ”:中二。風歌。眼鏡をかけた声優声の女の子

“マサムネ”:中二。政宗青澄。ゲーム機をいじる生意気そうな男の子

“スバル”:中三。昴。「ハリーポッター」のロン似のそばかすの物静かな男の子

“ウレシノ”:嬉野。中一。小太りで気弱そうな男の子

 

ルール:

城に滞在が許されるのは9時から17時まで。課題は、鍵を探して“願いの部屋“に入った人だけ、ひとつだけ願いが叶う。期限は3月30日まで。願いが聞き届けられたと同時に、7人は城のことも、過ごしたことも、互いのことも忘れる。叶わなかったとき、城は閉じるが、記憶は継続する。

 

喜多嶋先生:フリースクールの理解ある先生

伊田先生:“こころ”の担任教師

 

徐々に7人は心を通わせはじめ、協力していくが……。

城の外に世界で7人はパラレルワールドにいるのだろうか?

 

辻村深月(つじむら・みづき)の略歴と既読本リスト

 

 

私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め)(最大は五つ星)

 

中ほどまで延々と不登校の子ども達のファンタジー風の話が続くのでうんざりし、中断しようかと思うほどで、少々長すぎる。徐々に子ども達の城の外での生活がこわごわといった様子で少しずつ明らかにされ、何か変な感じがする。終りに近づくとそれぞれの過去が次々と明らかにされ、怒濤の驚きが続く。

 

以上のように、話の流れはなかなかのもので、著者のストーリーテラーぶりが発揮されているのだが、問題なく一緒に過ごせるのが解せない。

 

以下、ネタバレなので、白字。

 

 

 

 

はるかかなたに住み、世界が違う者たちが溶けあって暮らせるものなのか、疑問が残る。

「手紙~拝啓十五の君へ~」を思い出した。

 

 

コメント
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