ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

ペルシャ、シルクの賜物

2012-01-03 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
兼雅「ふぅ…」厠に向かう二人を見て「あれじゃ、宮中の鳥籠には収まらんな」
池田「朝廷の手の内に収まるような兄妹ではありませ、ん?」ふ~んわぁと、
冷泉院「香ばしいわね」こんがり焼き上がった、
池田「ビスケット…?」
基治さん「そ♪」ビスケットと瓶を持って「奥州は黄金の国、異国宝物品がいっぱいでね」
池田「渡来人から…?」
基治さん「そ♪シルクロードから」瓶のコルク栓を、ポン、と抜いて、
池田「ワイン…ですか?」
基治さん「そ♪」ふぅ…ん、香りを堪能して「どうぞ…」婿殿にグラスを渡して、
兼雅「その異国人と…」訝しく、義父上様を見て「何をしておられたのですか?」
基治さん「外交貿易、機密軍事協定…等など」
兼雅「って、それ、私(朝廷)の耳に入れては…」、池田「まずいでしょ?」基治さんを見て、
基治さん「ま、そ、言わず…」ぐいッと、いっぱぁい、ワインを注いで、
兼雅「接待…?」、基治さん「の、つもりの贈呈品(賄賂)を娘と一緒に、どうぞ」
冷泉院「え!?贈収賄…って!?」後ろに、池田「与一…」が、立っていて、
与一「御挨拶を、と思いまして」兼雅様の前に座して「お目通り叶い、恐悦至極に存じます」
兼雅「恐悦?私が来なければ、能子殿と無事駆け落ち出来たはず…」
与一「参ったな…」ポリッと頭を掻き「易々と夫婦になって頂けるような方じゃないですよ」
兼雅「はぁ?」ククッと声を殺して笑う池田を「どういう意味だ?」怪訝な顔で睨んだ。
池田「さぁ。どういう意味でしょう…」与一を隣に座らせて、ワイングラスを手渡して、
与一「ん?」くんと一つ鼻を鳴らし、香りを味わって「何です、これ?」
池田「年代モノの、賄賂(ワイン)だ」
与一「ふぅ…ん。…深いもんですね」
兼雅「…。彼女、宮中に戻るつもりだったのか?」
与一「義経さんはそのつもりで、能子さんもその覚悟がお有りでした」
兼雅「…ところで、君の弟、父親とは会っていないのか?」
池田「いえ、よく…遊んでもらっていました。名乗り出ても良いと言ったのですが、今の幸せを壊したくないと、そのまま…今日、明かしました」由利さんと酒を飲む匠を見て、
兼雅「いいのか?未成年…で、」
池田「いえ、二十歳になりました」抜歯後の酒で歯茎が腫れて「明日、顔をパンパンですよ」


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