ほぉれ、もそもそと帰命丸。
カタン、物音で目を覚まし、
ガッと襖を開けて仁王立ち。
寝ぼけ眼をこすり、こすり、
帰命丸「はは…?母…」
ぼやけた視界から私を探す。
そして、私を見つけるなり、
頬を膨らませ、ムッとする。
目覚めが悪く、ご機嫌最悪、
弟を抱く母に、ツカツカと、
あんよが上手になった兄丸。
私の袂をグイとひっぱつけ、
ムムと口を噤んで、拗ねる。
自分の知らぬ間に弟ばかり、
ずるい…と、弟にヤキモチ。
帰蝶「起こしてしまったな」
茶筅丸を乳母に渡して、
代わり帰命丸を寄せ…、
帰命丸「母…どっち?」
引き寄せる手を、拒む。
「どっちッ?」
幼き若様、我か弟どちらか決めよと、
二度目の問い掛けは、少し、威圧的。
やれやれ何と言う事を申し開く子か、
殿より授けられた二人の丸、特に私、
腹を痛め苦しんで産んだ訳ではない。
だが、子の出来なかった私にとって、
兄弟丸は掛け替えなき御霊の宝なり。
どちらの丸が可愛いか好きかなど…、
子は無垢無辜故に、時に残酷である。
カタン、物音で目を覚まし、
ガッと襖を開けて仁王立ち。
寝ぼけ眼をこすり、こすり、
帰命丸「はは…?母…」
ぼやけた視界から私を探す。
そして、私を見つけるなり、
頬を膨らませ、ムッとする。
目覚めが悪く、ご機嫌最悪、
弟を抱く母に、ツカツカと、
あんよが上手になった兄丸。
私の袂をグイとひっぱつけ、
ムムと口を噤んで、拗ねる。
自分の知らぬ間に弟ばかり、
ずるい…と、弟にヤキモチ。
帰蝶「起こしてしまったな」
茶筅丸を乳母に渡して、
代わり帰命丸を寄せ…、
帰命丸「母…どっち?」
引き寄せる手を、拒む。
「どっちッ?」
幼き若様、我か弟どちらか決めよと、
二度目の問い掛けは、少し、威圧的。
やれやれ何と言う事を申し開く子か、
殿より授けられた二人の丸、特に私、
腹を痛め苦しんで産んだ訳ではない。
だが、子の出来なかった私にとって、
兄弟丸は掛け替えなき御霊の宝なり。
どちらの丸が可愛いか好きかなど…、
子は無垢無辜故に、時に残酷である。
がんばって物語を完成させたいと思います。待っていて下さいね。