ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

産後ケア

2014-09-07 | ~ 出 産 ~
生まれてすぐに芽生える、生きようとする力、その生命力に感動した。
「お母さんだよ」
肌と肌を突き合わせて、初めてのコミュニケーション。
こうして母子の絆を深めるのだという。これを、カンガルーケアというらしい。
ケア中、
「う゛」
子宮内空っぽで残ったのは脂肪だけのはず。しかし、このデロンとした脂肪の中に、もう一人赤ちゃんがいるのでは?双子だったのか?と思うくらい、陣痛の痛みがぶり返してきた。
「す、すみません…、じ、陣痛が戻ってきたんですけど…」
ちらり、陣痛促進剤の点滴を見て、看護師さんがこう言った。
「これが無くならないと…」
陣痛促進剤は子宮収縮活動を促すもので、産後も外せないという。
つまり、この点滴が空になるまで、効果抜群の腰痛促進剤は続く。
「え?いつ終わるん?」
ちらり、経過予定時間を見たら、4:30~(最終)と書いてあった。
出産が終わったのに、陣痛の苦しみが継続するなんて…。
この第二の陣痛の最中、初孫の対面に満面の笑みを浮かべて実父がビデオカメラを持って入ってきた。音信不通だった母が孫の誕生の一報を入れ、父がすっ飛んで来た。
出産直後の私は徹夜でげっそり、髪は乱れ、半乳状態で娘を抱き、腰痛に耐える産褥婦を我が父は撮影している。孫だけ撮影すれば良いだろうが、ケア中のため、私の胸までしっかり映り込む。娘の胸なんてどうでも良いのだろうが、ズームイン、ご自慢の4Kカメラはどこまでも真実を映す。妊娠中に増えたシミまで鮮明に映してあった。
もう…どうにでもしてくれ。
初孫の誕生で状況判断が出来なくなっているのだ、今回だけは大目に見てやろう。
「いやぁ、これなら二、三人と、ぽぽんといけそうだ」
お産を体験することの出来ない男たちは、好き勝手なことを言う。
義父様、言っておきますけれども、陣痛の時間が短かったからって、お産か軽かった、訳じゃないんですよ。破水していたので、一刻も早く娘を出さないと危なかったの。
それに、陣痛促進剤は腰痛促進剤。二度も三度も耐え得る腰痛じゃないんです。
妻がこんなに痛がっているのに、それでも主人は二人目を所望した。


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