ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~嫁婿人質交渉~

2014-01-22 | 散華の如く~天下出世の蝶~
信長33歳の時、岐阜城が完成した。
そして、ここから殿の躍進が始まる。
越後上杉家とは友好関係を築き、
甲斐武田家とは和睦同盟を結び、
周辺各国諸大名への守りを強化。
しかし、
信長「勝頼夫人が亡くなったと…」
帰蝶「え…」
私の、養女の一人、遠山夫人である。
武田信玄の嫡男勝頼に嫁がせた娘で、
実際は殿の妹君の娘、姪っ子である。
あの…お寧々、可愛ゆうございますね
あの時、私が女子を欲しいと願ったから、
殿が娘として貰い受けて下さった姪子で、
いずれは敵国へ嫁と、分かってはいたが、
可愛い可愛いで、目を掛けた子であった。
「嫁いで三年、まだ十五…これからが花ではありませぬか」
難産の末、母子ともに死去。
この時代の出産は命を削る。
信長「ふむ…、帰命丸を元服させるか」
帰蝶「え?丸はまだ、十にございます」
信長「来月11。松を貰い受けようと思うてな」
武田信玄の五女松姫の事で、
帰蝶「まだ六つの子供ではありませぬか!?」
信長「霜月に婚約の儀を執り行う」
帰蝶「11月?そんな急な…」
信長「七五三で広帯締めて婚約の儀、どうじゃ、一挙両得であろう?」
帰蝶「子供は、そんな急に大人になりませぬッ」
信長「形だけじゃ、支度せよ」
この年の11月信忠と松姫の婚約は成立したが、婚儀には至っていない。