ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~情報の公開~

2014-01-08 | 散華の如く~天下出世の蝶~
日ノ本で初めて西洋甲冑を取り入れたのは、殿だった。
鉄砲は陣営を一変させ、西洋は戦闘様式を一新させた。
時代の流れで、至極当然である。
しかし、周りは、
“あやつ、何を考えいるのか?”
うつけ呼ばわりする者がいれば、
その斬新さと、殿の戦闘感覚を、
手にしようとする者さえ現れた。
使者、偵察が増え、勅使が来た。
帝も殿のそれを欲しがっている、
それが分かって、
帝の恐ろしさを知らない殿には、
それが、伝わらなかったのか…。
帰蝶「私は、殿のそれが怖いのでございます。先日も勅使が、あれは…、」
帝に呑み込まれ、天に動かされ、
殿が、殿でなくなるのが、怖い。
信長「あづちよ。都から、ここは遠いのう」
帰蝶「え?」
信長「ここはあまりに天から遠い。そうは思わんか?」
帰蝶「何が仰りたいのでございますか?」
信長「ここでは、持て成しが出来ぬ」
帰蝶「は?」
信長「刺客を持て成す、間が欲しい」
帰蝶「敵を、わざわざ、持て成すのでございますか?」
信長「敵を、味方にする間が欲しいと言っているのだ」
帰蝶「御茶室ではなく、間に、ございますか?」
また、殿の我がままが始まった。
信長「茶は密なり、間は公にて、刺客の口も封じよう」
帰蝶「城を、公にするというのですか?」
信長「こそこそするは好かん」