ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~裏切りでしか、生きれぬ男よ~

2014-01-27 | 散華の如く~天下出世の蝶~
帰蝶「光秀殿の立場もお考え下さいませ」
信長「立場?」
浅井家との縁談も、
上洛を果たせたのも、
明智様のお蔭であった。
それなのに、
再三の上洛参集令を無視。
将軍義昭の怒りを買った。
帰蝶「今はその怒り鎮めること先決。ここは足利様に従い、上洛し…」
信長「慕い従う者を選ぶ時代である」
帰蝶「然様浅はかで、国が治められましょうか?民が慕い、従いましょうか?」
信長「そなたが慕う従兄殿は、従う男か?」
帰蝶「は…?」
明智様の功労が、
殿の信頼に値するかといえば、
その逆、殿の疑心を助長した。
信長「裏切りで生きた男は裏切りでしか、生きれぬ」
ふらりふらり、
浪人が信頼を得るのは難しかった。
忠義、報恩を最重要とする殿には、
些か、理解し難い男に写るようで、
何かにつけて、彼の、
忠義、信頼を試した。
いや、その裏切りを証明してみせた。
それが1570年の、姉川の合戦である。
お市が浅井家に嫁いで3年目。
織田徳川連合軍と朝倉浅井軍が、美濃と近江の国境で衝突。
殿の仰る通り、
明智様は、またしても、
裏切り者となってしまった。