ひらりん気まま日記

== 毎晩パコパコ せっかちでドジなひらりんの言うたもん勝ち ==

母の年を越えて

2008-04-21 22:56:20 | 日常&生活
サクラソウ
kissデジN・EF70-300mmIS 京都植物園

ちょっと前に誕生日を迎え、また、ひとつ年を取ってしまった。
胃がんで亡くなった母と同じ年になったのだ。
今の私の年で亡くなったのかと思うと、この長寿時代、ずいぶん若くで死んでしまったと、今さらながら母の無念を痛感する。

どんな年であれ、母というものは子どもの目で見れば、頼りがいがあって分別あるりっぱな大人に見えるのかもしれないが、それでも、今の私のようにはちゃらちゃらウロウロはしていなかった。

朝は5分でも長く寝床にしがみついたりしなかっただろうし、夫の夕食が要らないと万歳したりも、別にいいやんと数万円の財布をパパッと買ったりもしなかっただろうし、思いついたら一目散に家事ほったらかしで家を飛び出たり、あてもなくフラフラと出歩いたりもしなかっただろう。
人には言えぬ想像にうつつをぬかしたり、趣味(カメラ)三昧の没頭で周りが見えなくなることもなかっただろう。

家事と田畑仕事をこなし、明るく社交的で民生委員や地区の役員もしていた母。
しかし、本当に楽しいことってなんだったんだろう?
心の奥底では何を思っていたのだろう。
結局は1人の人間としては見ていなくて、私にとっては母でしかなかったのだ。

家族構成や時代がちがうのかもしれないが、やっぱり、私は自分の楽しみ優先の自己中心な性格なんだと思う。
どんなことがあっても空の巣症候群にはならないし、あまり寂しさを感じることはないけど、対人的には醒めているかもしれない。

頼まれたら、できるだけのことはしようとは思うけど、基本的には「自分のことは自分でしたらええやん主義」の私。
そうやってほっとくのは、自立精神を養うためではなくて、ただ私が面倒だからなんよね。

この年になって思うには、見てくれ大人な人も世間的に要領よく立ち回れるようになり、口が回るようになっただけで、大の大人になっても中身はちっともりっぱになってないってこと。
どないしよ…という戸惑いや迷いは一生付いて回る、アホなこともする。

たいていの人は良い母、妻、人を演じているんではないかと思う。
努力しなくても自然にそれができる人と、頑張らないとできない私みたいな不精モンは居るにしろ。

けど、分別あるよりは無いほうがはるかにワクワクした目をみることは確かである。
石橋をたたいて渡るより、腐れ橋でも突っ走ろう。
無謀は躍動になり、希望に通じる。
ま、怪我をせん程度にはやっていこ。と、それなりにずる賢くなっているのが大人の分別かも。

5 コメント

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時々ですが (tsukino_yama)
2008-04-22 01:26:21
お写真見せて頂いてます。
私は、なぜひらりんさんみたいに美しく撮れないのかなって思ってましたが・・・
やっぱり「腐れ橋を突っ走る」という考えかたも大事なんですね。
私はどうしても無難な方へ心が動いてしまうのでやっぱり無理かなぁ?
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おおー・・・今日は・・ (まる)
2008-04-22 07:45:11
昨日は暑かったよ、日中は25度!昼間、仕事で暑く感じたのがそのまま夜になっても身体が冷えなかったよ、で半袖で居た。

こんなに自分の事を分析でき文章にできるひとは対人関係で醒めてるってとこがあるかもね。
回りの大人だって良い人、いい妻、いい母を演じてるって、人間関係を良くしたい、自分に火の粉が降りかからんようにってある意味、自己防衛的なとこがあり、そうだ!もしかして気が小さいって人もあるし。
自分は自分って個性を押し出していける勇気がある人は現代人に多くなってるし。
それはそれでいい、責任がとれれば、ね。
子育て終わって腐れ橋だろうが腐れ道だろうがいいんと違う?
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無謀は躍動なり? (sagano)
2008-04-22 09:56:39
どうせ 長くなりそうなテーマだから 先に聞きます。
写真の花の上に 流れ?のような線?が出来てるのは
何? 電車じゃあるまいし「流し撮り」じゃないし・・

母のことねえ。戦争や教師としての共働き、父の本格的な
多趣味による経済的な苦労・・・
一度たりとも私を叱ったことなく、私のために年金
受給資格取得寸前で退職した。
3人の孫の中で 私の息子を溺愛し お金も愛情もつぎ込み、18歳で亡くしたあとは 放心、絶望から
同じ年に舌癌発症。抗がん剤による無力感。
私より、7歳上の姉と、夜中まで電話で話している中で
私の知りえない苦労も一杯知った・・・亡くなってから。
師範学校の同窓会が唯一の外出なのに、写真を
みると
殆んど同じ着物をきているのが哀しい。
その分、亡き息子の好きな鉄道旅行に小遣いを
くれたり・・全部の愛情を賭けた息子の命を救えなかった私。
最大の親不孝者です。

私はと言えば、母としては愚かな程、努力なしに
子供のことは出来る。妻としては演技かもね・・・

ひらりんさんとおなじ○十代は 一番趣味でもなんでも熱中できる頃なんやから、腐れ橋から転落せんように
だけ 気ぃつけて自由にしてりゃ 家族も納得するん
ちゃう? その前の○十代は ママさんソフトしてたし
考えたら、双方の親4人の介護、入院(同居じゃない)
に付き合いながら25年、まあ自分を誉められる?

腰も治ってきたし、孫に熱中して 抜け殻にならん
ように、カメラの楽しみにまた戻りまっさー
今は 演技も限界で 完全な悪妻協会名誉会長だぜー
考えるチャンス ありがとねー
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こんにちは♪ (yun)
2008-04-22 16:35:39
ひらりんさん、お誕生日迎えて、
亡くなられたお母様と同じ歳に・・・そうですか?
お母様、お若くして・・・でしたね。

私はこの歳にして、
母が亡くなった歳までは未だ三十数年あります。

この時代に母が生きてたら、
母の時代に私が生まれていたなら、
と、よく考えることあります。

きっと、私は母のように、母は私と大して変わらない
生活を送るのでは・・・と思います。

が、殺伐としたこの時代より
大家族制度の時代の方がストレス溜めずに済み良かったかも・・・
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皆さんにコメントです (ひらりん)
2008-04-22 17:18:39
■tsukino_yamaさんへ■
花を撮るときも、汚れもかまわず、ねっ転がる方向へ突っ走って下さい。(笑)
写真の撮り方は人それぞれだと思います。
静かに対峙してこそ撮れる花もあるでしょうから。

■まるちゃんへ■
自分は自分!ってなかなか言えないもんね。私も適当に世間に合わせてやってます。
主張するのも疲れるし、せいぜい1人でウロウロが関の山ですね。

■saganoさんへ■
saganoさんはお母さまのいいところもいっぱい受け継いではるんですね。
無償の愛は誇れる財産ですよ。
ふつうはそうなんでしょうね。自分のことより子どものこと。
無事に育ってホッとしている私はダメ親です。
せめて、お金を残してあげよう??(笑)
ご両親の介護を充分に尽くされたということも大いに誉められることでしょう。
私なぞ、介護もすぐに音を上げそうでおぼつかない。
そのときはそのときです。

■yunさんへ■
yunさんは心が広くて何でも受け入れられるんでしょうね。どんな時代でも順応して生きられますね。
案外、みんな、そんな風にやっていけるのかもしれません。
案ずるより生むが易し ですね。
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