OGUMA    日々軌 小熊廣美の日々新

規格外の書家を自認している遊墨民は、書は「諸」であるという覚悟で日々生きている。

気楽に綴らせていただきます。

きもの展 ついに開幕!

2020年06月29日 | 気になる展覧会

空前絶後、といったら言い過ぎだろうか。

なかなかない、大きもの展である。

中止が続く展覧会のなか、延期して開催にこぎつけた。

これは、信長、家康、秀吉の陣羽織など。

きものが、小袖からはじまった16世紀の安土桃山時代のものから、現代は、XジャパンのYOSHIKIさんの作品まで。彼は呉服屋さんのおぼっちゃまだそうで。岡本太郎や一竹の作品も。

 

風俗図屏風の数々も名品揃い、見返り美人もそれぞれ。帯留めやかんざしなど工芸品も充実。

個人的には、江戸期の火消し半纏の木綿に刺し子を施したのを、今、着たい。

図録もいただいたが、着物は、生で観ないと良さがつたわらない。重要文化財の歴史的な着物の数々もいいが、一点一点、時代の違いなどもじっくり味わいたい。大正昭和の銘仙もよし。

展示替えあり。

混雑緩和のため、日時指定券が必要、事前予約制のため、となっています。国立博物館 展覧会公式サイトをどうぞ。

会期 6月30日から8月23日まで。(8月11日休館)

場所 上野 東京国立博物館 平成館

 

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この子の靴下、ヘイヘイヘイ! 髪の毛ほしけりゃ、リリシー!

2020年06月26日 | 書道・筆文字

そんなことやる予定ではなかった、が。

まじめに三国時代の鍾繇の字を確認しようと思っていたのだが。

「へのへのもへじ」みたいな文字絵の方へ。

 

「このこのくつした、へいへいへい」

 

「このこの」は目。「こ」のなかに「の」をいれる。

「くつ」が鼻、口。

「し」が顔の左輪郭。

「た」が帽子のつばと右の髪の毛と耳。

「へ」が帽子の本体のふくらみ。

「い」が帽子の中のへこみ。

ここから首から下へ。

「へいへ」と肩、首、肩とヨコに流れる。

「い」は胸のふくらみを。

 

髪の毛ほしけりゃ…

(顔の左右にもどって)

「り」

「りし」

 

あっという間に、「夏マダム」。

どうかな? けっこう書いた。こういう努力は惜しまない。笑

まず目の書き方というか描き方がポイントかな。

それにしても、江戸時代の「へのへのもへじ」はたいしたもんだ。

肉筆に対しての信頼や親しみがたっぷりある時代、一人ひとりの顔が浮かぶようだ。

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深みや軽み

2020年06月24日 | 文化・芸術

6月から展覧会活動もほぼ予定通りになったか。

今日24日は、池袋西武恒例の土屋さんの陶芸展初日。

買えるものは限られる私であるが、ほしいものは、写真の大きな「鉄砂耳付扁壺」だった。

どっしりとしたたたずまいであった。重厚。堂々。

 

その二週間前、11日はまだ人は少なかった。

池袋、こちらは芸術劇場。芸術劇場も中止がほとんどのなか、ギャラリーが一つ開いていた。

そこには気になるインスタレーションが。

白い台座に、庭に落ちていた枯葉や家にあったという楽器の弦の一部などが、コツコツ時を刻むように動いている。

ナガクボケンジさんという現代美術家の作品は、今ふりかえると新コロナの影響で自粛しているわれわれの姿のようにも思えた。軽くはない。軽みある作品群。

 

今日は、土屋さんの陶芸展のあとは、動物を描く大橋さんの個展へ四谷へ。今回はエアブラシの作品が気になっていた。結局、ステンレスボトルを買い求めるつもりが、おじさんには可愛すぎて、私のオリジナルをつくってもらうことに。

そのあとは、臨時で開店している昼のナベサンへ。シオちゃんの落語家のようなトークで一人笑った。

 

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ざざざ

2020年06月23日 | 今日の筆文字

坐。

坐る。

 

坐。

ただ坐る。

坐。

邪念妄想悟りなどみんなおんなじただ坐れ

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布製マスクをはじめて買う

2020年06月18日 | 日記

写真は、中面。内側には、未ざらしの綿ちぢみ。

生成りなので女の方はファンデーションなどがついてもめだたない。

ちぢみなので、接触面も少なく、サージカルマスクより息が楽だ。

 

わたしは表面の無地のものを買ったが、女性陣は、今やマスクは、ファッションの一部なので、色も模様も選び放題。

わたしも扇子を置かせていただいているが、日本橋三越本店本館5階「手わざの夏」の後半戦は、布もの多く、わたしでさえほしいものたくさん。

そんななか、今日は、金子さんの石鹸を置くガラスの台と、新啓さんのバカ売れ秩父ちぢみマスクを買う。

 

 

 

 

 

 

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山紫水明?

2020年06月16日 | 今日の筆文字

邪道!?

 

人間のよし悪しも一概にいえない……!?

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風の子守歌

2020年06月12日 | 日記

服部克久さんが亡くなった。

私はまったく縁がない方だが、ジャーさんが二胡のソリストとなって弾いた「風の子守歌」は服部先生の曲だ。30年以上前の曲だ。

その曲はTV自然ドキュメンタリーのオープニング曲かなにかだったのかな。

服部先生は、CD「音楽畑」シリーズを作っていてその11番だったか?

そのなかの一曲になっていた。

こちら北京遊学中、ジャーさんが一時帰国。その北京で聴いた。

「風の子守歌」は、オーケストラをバックに似合う二胡の曲だが、これはジャーさんにしか似合わないだろうな。

ジャーさんのコンサートに服部先生がゲストでいらして「風の子守歌」を演奏しているのが、ユーチューブに上がっていると思う。聴いてほしいな。

※「風の子守歌 ジャーパンファン」と名前を入れないと、違う曲に間違われるようなので、よろしく。

 

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扇子展はじまりました

2020年06月12日 | ニュース・講座

6月10日から23日まで。

日本橋三越本店 本館5階 ギャラリー ライフ マイニング

手わざの夏

売れっ子、実力者のおなじみの工芸作家に交じって、アトリエKINAMIの久保紀波さん、石塚智之さん、京都の日本画家小田賢さんや扇面加飾師のほりみゆきさんと扇子を置かせていただいています。

私の扇子の解説は、このブログの“ニュース・講座”に5回分けて載せています。そちらものぞいてみてください。

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扇子紹介5 たまゆら等

2020年06月06日 | ニュース・講座

瀧直下三千丈

7寸5分、男性用のつもりで作成。

墨線一条を右下に流し、夏らしい颯爽とした禅語「瀧直下三千丈」をいれた。

水は自在に順応、低きに流れ、力入れずとも時に岩をも砕くように流れ落ちる。

颯爽とした態を追ったつもりだ。

 

線の動きの変化を求めて、「飛」となった。

 

 

たまゆら  

一瞬。ほんのしばらくの間。

その響きを書きたかった。

多満遊良 と変体がな的になった。

 

2020年6月10~23日

日本橋三越本店 本館5階

ギャラリー ライフ マイニング

手わざの夏 扇子展示コーナーにて展示販売のご紹介5 

 

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扇子紹介4 和歌など

2020年06月04日 | ニュース・講座
琴の音に峰の松風かよふらし いづれのをより調べそめけむ 

琴の調べに峰の松風の音が重なる。これは、琴の緒か、峰の尾か、どちらから奏で始められたのでしょうか。
と「を」は、琴の緒と峰の尾にかけているらしい。
書のお手本としてよく習われる粘葉本和漢朗詠集では、“かよふらし”ではなく“かよふなり”と。
古筆ではよくあることだが、いずれにしろ、斎宮女御の歌。

大正期、佐竹家に伝わった三十六歌仙絵巻は売りに出されたが高価すぎて一人では手に負えず、古美術商らが共同で買い、その後、益田鈍翁を中心とした財閥数寄者らが竹くじで、一枚づつ分断したものを手にするというなかで、主催者の鈍翁はお目当ての“斎宮女御”。だが、くじではそうはいかず、鈍翁不機嫌きわまりなく、それを引いた古美術商がゆずり、場を収めたというこの件にはつきもののエピソードが残る。

さて、この歌は、文化交流で釜山に行ったあるフリーの一日、日本画家のアランと二人で松林の山々に囲まれた通度寺に参詣。この歌は静かな夜の作らしいが、その風景を思い出してしまうせいか、私のなかでは、明るい陽射しがまぶしく、すがすがしい風が通りすぎる松林の中にある。


和歌を書いていると、作者も気になる。古今集の撰者四名を書いたのは、今も短歌を詠む方々へのエールの気分もあった。
忠岑、貫之、友則、躬恒。
今なら峰になっていたかの忠岑の岑、凡河内躬恒は“おおしこうちのみつね”と読むだけでおもしろい。貫之は子孫の紀さんを知って他人とは思えない。友則は普通の名前だが、「ひさかたの光のどけき春の日に しづ心なく花のちるらむ」の一首があれば充分だろう。
薄い黄色は、柿渋を一回塗ったもの。


有名な歌人がいるなかで、「よみ人しらず」として歌が残っているのは無性にいいと思う。
古筆を書き真似ていると、この「よみ人しらず」がさまざまに書かれている。
気になって、今までにTシャツにまで「よみ人しらず」とプリントしたことがある。
この「よみ人しらず」の扇子は二つめか。売りに出しておいて売れたら売れたでさみしく、また作ってしまった。

2020年6月10日~23日
日本橋三越本店 本館5階
ギャラリー ライフ マイニング
「手わざの夏」イベント内で扇子展にて、展示販売のご紹介その4。

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