OGUMA    日々軌 小熊廣美の日々新

規格外の書家を自認している遊墨民は、書は「諸」であるという覚悟で日々生きている。

気楽に綴らせていただきます。

打解

2019年06月28日 | 和紙作り
楮のちり取りをしたら、かず打ち棒で楮(かず)をたたく。

カルフォルニアからたまたま見学にきた一家の中学生くらいの男の子にたたかせる。
誰かしら「何回くらい?」「何十回?」と。
いや「何百回!」といったが、両手で太鼓をたたくように何千回するやり方も多いし、道具も各地さまざま。

わたしは今回、巌流島の武蔵の舟漕ぎの櫓のようなかず打ち棒を両手を使ってたたいていた。
固く絞った楮をたたく。

何十年と付き合いのある職人さん曰く、
早く終わりにしたくて水をいれてたたいて、紙にすると、親父に見抜かれた、と。
小川の紙は強靭がウリ。それには、かたいかず打ちが必要のようである。
薄くて柔らかい紙がウリの産地ならば、水差しが逆に必要のようだ。

職人さんと一見職人さんとの違いを感じた私。

今日は、早くもトロロアオイの確保に苦労し、ネリのきかないなかでの紙漉き。
漉くにも、干すにも、紙になってからも、イマイチ。

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アーティストたちの扇子展

2019年06月14日 | ニュース・講座
伯母の入院騒ぎでドタバタしていたら、もう始まってしまった。

日本橋三越本店 本館5階 ギャラリーライフマイニング
「夏を愉しむしつらえと装い」
という質の高い工芸作家たちの作品が並ぶ中に、
“アーティストの扇子展”が、企画され、9名の作家でなっている。

画像をみるかぎり、素晴らしいものが多い。私もほしい。
すでにほぼ売れてしまった作家もいるという。
一応、私も参加させていただいている。

本体の工芸作家の作品も、爆買いされてしまったものもあるというが、お近くに用あるときは、足を延ばしてみてください。

扇子展は、6月12日から25日まで。
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花入れ

2019年06月10日 | 日記

斬新ともいえ、伝統的とも思える。
品格というか格調があるというか。
そういうなかにもどこか控えめ。
吉田佳道さんそのものなのかもしれない、とおもった。
性格がよすぎるのが欠点のように思えるときがあるが、飽きない花入れ。

ふだん花をいれないでその造形だけで飾っているが、
たまには、と本来の花をいれてみた。


「日々是好日」と書いた板で、ひなが、楮の表皮削りをしていた。
好日の字は消えたが、好日になったのはいうまでもない。

梅雨曇り竹の花入れ花も直 芭蕉洟

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言葉と造形

2019年06月03日 | 和紙作り
先週、書をひさびさに挟み込んだ。

言葉を挟み込んだ。

もともとの書とその造形が、また違った造形を生む。

書の技法や上手さなどよりも、書かれたその行為そのものを冷静にみつめられるような和紙への挟み込み。






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