OGUMA    日々軌 小熊廣美の日々新

規格外の書家を自認している遊墨民は、書は「諸」であるという覚悟で日々生きている。

気楽に綴らせていただきます。

2012年11月29日 | 日記
銀座・おかりやでの箱瀬淳一さんの蒔絵展、続いて、書とデザインの間でいい仕事をする荻野丹雪さんの京都展に続いての「清月堂画廊」「ギャラリーあずま」2会場の東京展、それから、書を本籍に立体から墨象まで感性のおもむくままに造形する倉田孝次展を観に日本橋浜町の好文画廊へ。最後は表参道に回って、紀波さんたちの工芸展「小雪/小さき良きものたち展」オープニングに駆けつける。

その前に、行田のみなさん、行ってきました。「のぼうの城」。
うちは傍流ですが、小熊の本家は、忍城の武士だったとかで、家を壊す時、刀やなぎなたが多くでてきたと聞いています。
頂いた5月から使えた東宝の前売りチケットを昨日、「そろそろ使えなくなるから」と家人が差しだしてくれたのですが、明日30日で終わりでした。ぎりでした。エレファント・カシマシの主題歌、好きでした。佐藤浩市、ちと嫉妬しました。猿楽を踊る場面の音楽でしょうか、クレジットに木津茂理の名前を発見、うれし。

その前に、大塚で、仕事を収め、リトルヘブンで昼食。

いい一日だった。
箱瀬さんの笑顔。気取らない丹雪さんのところでは、水のように生きる会社の前田さんも、盛岡からの伊藤さんも、相変わらず控えめ美人の菜波さんも柔らか。倉田さんは作家歴は長いが作家ぶらない自然さ。紀波さんのところは、大城さん、辛島さん、飯島さん、はじめての片桐さん、お客さんの皆様も、やわらかな心持ち、ここには田村さんの美味しいオードブルがありました。
気持ちいい人と会っていると、人間捨てたもんじゃない、と思う。

選挙、捨てたい気分。
(消去法!)

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みたび

2012年11月27日 | 書道・筆文字
みたび、「遊びま書!」
といっても、パネル数枚での報告展示のようだ。

図書館と県民の集いが12月2日、桶川市民ホールであり、そこで各図書館の自慢の行事紹介コーナーがあり、地元図書館の「遊びま書! 親子で書道!?」が選ばれたとか。
2年前、今年、と過去2回、図書館担当者の熱の入れようが伝わったのだろう。

大筆を持った講師の写真も、ということで撮影もしたが、大筆(第2回遊びま書で使用)を使って好きな字を書くことだけでは、書の面白さの一端は伝えるが、そこで終わらないのが「遊びま書」の特長だということで、そこが伝わることを期待。

書は、すべての文化を吸収する力のあるアイテム。それぞれの場での活用法があるはずだ。
政治ではないが、書壇、マスコミ、ではない第三極?での活躍できる方を期待したい。
ただ、これが趣味レベルになったときは、もうない方がいい世界。きびしいが精進しながら行きましょう。
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天藍地紫

2012年11月25日 | 書道・筆文字
書家には、料紙、といった世界の方が通りがいい。
昭和女子大で行われた和紙文化講演会は、加飾紙の世界。書道愛好者もいて、いつもよりだいぶ人が多かった。
料紙に詳しい村上先生もお元気に講演された。余談だが、との「厠」の話し、面白し。

小室 久の技をはじめて見た。誠実な人柄が、丁寧な仕事をさせている。書、摺り師などの修行を経て、今、長い経験からの自信も持ち合わせ、輝いている3代目である。

岩野平三郎さんの打雲の漉き方というか打ち方は興味深かった。小刻みに、トントントン、と。
その使っている藍紙は、滋賀の紺九さん先代ということでまた嬉し。

丁度嬉しいことに、うちにも届いた紺九さん次代の藍紙。まずは叩いてみようか。

打雲は、天の空は藍(あお)、地の山は紫、ということで、上下が決まっている。


さて、シティバンクの来年のカレンダーは、料紙に書かれたかな書であるらしい。
副会長直々の書である。
届くのを楽しみにしている。



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弥生

2012年11月24日 | 書道・筆文字
朝から雨。
今日は木簡を10時から夜8時まで、磨っては書く、磨っては書く。
多少の講義をしたり、フィードバックをしたりはするが。
おまけに書くサイズは半紙である。

そんななかで、原寸大の竹簡にも実際書いてもらったが、全紙2分の1サイズ2枚だけ渡して一文字を臨書してもらう。
そこに表れた書がさまになっている。10人、みんな。

さまになっているといったが、ここが書家っぽく技術をみせるわけではなく、思わせぶりに飛沫がとぶわけではない。また、大衆に媚びようともしていない書なのである。
一般の方が真剣に筆と向き合ったとき、書はまだまだ輝く。
こんな書が書きたい、こんなものがいい、と思えるのである。

そこには木簡の魅力もあるのかもしれない。
気負うことなく自然な流れのなかに入れば、いい形になってくれるのだ。
日本では弥生時代の頃の中国出土の肉筆のお話しでした。









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暖かな日差しのように

2012年11月22日 | 書道・筆文字
今日は国立のノ―ションへ。
お店のお客さんで、母親が書家だったという方がいて、紙など捨てるに捨てられず、というので、お宅訪問。
晩年は書壇とも縁を切ったらしいが、そこには、豊かな暮らしがあった。
贅沢というのではない。

お父さんは作曲家だったらしい。音大など出ずに、TV創成期のテーマ曲などを仕事にした、という。
部屋には昆虫などの細密画が飾ってあって、きけば、それはインテリアデザイナーだった亡きお兄さん作。

その方は、世田谷から週に三回、実家に通い、ピアノと英語を教えているという。この方も、音大を出ていない。
それは逆に豊かさに思える。
日差しもやさしい。

文房具や法帖をいただくが、話していると、お母さんの師匠は、舟口桂荘先生。
ふくよかでいつもにこにこしていたかなを専門とした先生である。私も教わったことのある先生である。

ということで、盛り上がり、たくさんの反故もいただいて帰る。
「母がいたら、嫌がるとおもうけど」と。
その通りだろうが、時間がそれを変える。

その方のうちこんだ書と桂荘先生の指導をそこに観たのである。
写真はいただいた硯。その下の汚れた保護布まで使わせていただく。

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つわぶき

2012年11月18日 | 日記
今日は世田谷の柳澤邸へ。

庭には、栗の実が落ち土に還ろうとし、柿も食べ頃、きんかんはまだ青く、万両、木瓜、山茶花、紫式部などが咲いていた。
そんななかに目立たずひっそりと咲くのが、つわぶきの花。

この花の名前を覚えたのは7,8年前?
和紙仲間だった植木屋さんは趣味の一つが俳句。

さすがに句は忘れたが、嫁ぐ娘をつわぶきの花にたとえ、いい句を詠んだ。
和紙センターの事務所の脇に毎年咲いている花である。

無器用は父親に似て石蕗(つわ)の花

だったかな。


石蕗にねむるミカエル弥吉ガラシャまり  秋桜子


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年の瀬行事

2012年11月16日 | 文化・芸術
ボージョレーヌーヴォーの解禁あたりで、毎年、劇団娯楽天国公演がある。
今回は、予定を決めずにいたら、高畑から「いつ来ます? 席取りにくくなってきましたから」と電話。
というわけで、行ってきましたTACCS1179での「POP IN HOME ~占領しましょ~」。
これを観ると、年の瀬を感じるようになってくる。
前半いい感じ、ドタバタではあるが、今回は小倉自身がでずっぱり。
小倉の素人っぽい演技がすきなのであるが、今回ははまっていたかな。
鷹巣はめずらしくオカマにならないと思ったら、最後にはなって安心した。
小倉の演出力か?
関口はパンチ似合っていたね。
高畑はそりゃ、いいよ。どこでも生きていけそうだ。
今回ははじめてみる役者さんも多かった。みんなはまってた。
ちょっとしたどんでん返しの連続は、去年より楽しめた。

ここの強みは、応援団の「勝手連」があることか。
ここは気持ち良さそうである。

釜山イベントで一緒だった舞踊の水木さんがお隣りでしたが、けっこう笑ってました。
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忘れない

2012年11月11日 | 日記
あいにくの雨。
毎月11日に、あの震災を忘れない、と支援活動を続けるチーム東松山。
今回は高坂のピオニ―ウォーク内で、コンサートなどもあって、多くの方が足を止めてくれた。

「鶴」も展示の予定があったが、場所の関係で見送り。
それより屋外駐輪場での、「3.11 絆  忘れない」のキャンドルが思い詰まって美しい。
雨により、すぐ消えてしまうろうそく。また、点けて、また消えて、また点ける。
その行為自体が、忘れないための作業であるかのようである。

そこの警備員さんは、作業するみんなに傘を持ってきてくれたり、点灯する人のために傘を持ってくれたりいたれりつくせり。
感謝の言葉を口にすると、「当たり前です!」と。
余計な仕事だったはずなのに。
これも忘れない。
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O

2012年11月09日 | 日記
打合せのため、ホテルOにいった。
世界的指揮者のOさんをみかけた。
紙の毛はトレードマークかもしれないがぼさぼさだし、カッターシャツのそでを出し、ラフな恰好である。
それでも絵になる人である。
その格調みたいなもの、いいね。

私Oがやったらただの貧乏人である。
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出会った時よりも

2012年11月07日 | 文化・芸術
国立劇場での福原会に出向く。
先代家元の寶山左衞門(たがらさんざえもん)三回忌追善演奏会。

今回もめくりを書かせていただいた。
福原流は長唄から、先代の作曲したものや童謡まで幅広い。
そうすると、書くにあたって前回の常磐津のめくりとちょっとノリが違う。
あからさまに違うわけではないが、意識はだいぶ違う。


さて、新橋のさよりさんや赤坂のさとみさんらの芸者さんも花があったが、今回、久々に拝見したのが杵屋の三七郎。

私のはじめての個展は谷中。その時知り合って、谷中で何度か会って、最後は彼のお父さんの葬儀以来かもしれない。

ひょろっとして、ちゃらちゃらして字まで瀟洒で明るい印象だったが、長唄の世界でしっかり活躍している三七郎さんでした。貫禄さえ感じました。
知りあってから20年近く経っていれば当たり前か。

輝いているのが嬉しい。
彼のように前会った時よりも輝いていたいもんだ。



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