OGUMA    日々軌 小熊廣美の日々新

規格外の書家を自認している遊墨民は、書は「諸」であるという覚悟で日々生きている。

気楽に綴らせていただきます。

森高

2024年06月30日 | 書道・筆文字

晴れて好し雨もまた奇なり、と蘇東坡はうたった。

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よく考えたなー。

2024年04月04日 | 書道・筆文字

新選組書展を観に行った。半月前。

入選率は10パーセントにも全然届かない。そして、上手い順番に選んでいるわけでなし。審査は大真面目だが、何回も見直し見直ししても、その時のノリがあるのはしかたない。

この展覧会のすごいのは、落選した作品も掲示。「なんでこれが落ちるんだ!」と観るのも自由である。そんななか、入選していなくても、チャーミングな作品を発見。というか、審査に関わった私は、私だけで選ぶわけではないし、点数も限られるのでなんとも言えないが、私は一度この作品をみているが、見逃した感が正直ある。

ここの展覧会は、ユニークなものも選ばれる。

「しんせん」と言べん。

「くみ」がつくり。

その「誠」のなかの「み」の入れ方がいいなー。

「ん」を口にみせたのもいいな。

と感心。

会場から駅までの帰り道、坂の途中で、カタクリの群生地あり。せめて、日陰に凛と咲いたこの花をこの作品に贈ろう。写真は上手くないけど。

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頭のなか

2024年02月12日 | 書道・筆文字

日曜、一日ワークショップは久々。

10時から19時?20時?くらいまでやっていたかな。

 

書のはじまりの「甲骨金文」をテーマにした。

まともな話はできないですぐ横道にそれる私。

頭の中はいつも?ぐちゃぐちゃ。

白版を客観的に写真に撮ったら、やっぱりぐちゃぐちゃ。

私の部屋もぐちゃぐちゃ。

でも、である。そこの参加者は、すごい。夕方あたりから集中してきて、それなりに書をつかもうとしていく。

ほぼ教えないワークショップ。まずは、ゆっくり観察し、みえてくるものを大切に扱う。そんなのも、いい。

 

終わってから、主催者を交えて残れた方々と夕食をとりながら雑談となったが、ここで私はまた、刺激を受けるのであるが、その話は濃すぎるので、また。

 

ひとつ面白いことといえば、最後に、全紙半分の約70㎝×70㎝に一文字を書くための大筆の穂が一本とれてしまった。

そしたら、軸のない穂だけで、手が墨で汚れてもいい! と書いた人がいた。「井上有一的に、棟方志功的に!」とはっぱをかけた。

その穂だけの筆で書いた時点で、OKだろう。ま、軸のありがたみもわかったが。

 

 

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ぶた

2024年01月17日 | 書道・筆文字

小熊さんは、一匹狼なんですね。

そういってもらえると嬉しいですが、書壇からみれば、一匹狼じゃなく一匹の豚といったところでしょう、とこたえたりすることがある。

今日、永井画廊さんで“日本前衛書作家協会”に注目‘’展に伺った。

前衛書のレジェンドたちの私が生まれた前後の時の作品が多く並んだ。

ご縁をいただいた岡部桑風や中島邑水の作品も今はなかなかみることもない。

そんななか、海上さんにみいだされたといってもいいだろう井上有一の作品「ぶた」があった。

一匹の「ぶた」もわるくない。

1月20日まで。銀座の永井画廊で。

 

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桃太郎

2023年11月02日 | 書道・筆文字

私が書道を始めてすぐに目についた“例の会”。45年も前の話だ。

そのリーダーが桃太郎さん。上田桑鳩最晩年の弟子たちの集まりのようだった。

桃太郎さんは苗字はまた莚平と変わっていたが、私は、桃太郎が号なのか本名なのかもはっきりしらないままだ。

木曽の山中での“例の会”の合宿に知り合ってから数年後に参加した。その時、途中から前衛書のパイオニアのお一人である岡部蒼風先生を藤原ジトさんが車で連れてきた。

合宿は刻字を中心にその時は行われたと記憶しているが、岡部蒼風先生はそのころ芭蕉に傾倒していたこともあって、みんなで連句を巻くことになった。

そのことは昔、『書道ジャーナル』に若手の寄稿コーナーがあって、依頼があったのでそれを書いた。またの機会に。

その合宿は、私の大事な20代の思い出であるが、その時、桃太郎さんが大東の幹事長で部長が有地さん。有地さんもその場にいた。麗しの高校教師であったが、本日、そのころ以来、対面す。品のある姿は昔よりも。いい歳の重ね方だと思った。

そう、今日は青梅は繭蔵というギャラリーで、桃太郎さんの遺作を含め、縁ある7名での展覧会があって、そこへ伺ったのだ。

それを主宰した例の会の富永さんは佐賀からだ。そこに当時は衣料関係を動かして社長業をしていた繁田さんは、生意気だった私がいうのも変だが、生意気な人でそりが合うとは思えなかった、今は染色家の繁田さんは気のいい親父になっていた。

そこになぜか漆の武井さんがいて、これは私は別のところで知り合って、4年前は私の作品も買ってくれた方だ。

ブキっちゃんは、昔は彼と中心になって紙喰蟲展なるものもした仲間だった。

もう一方は私の知らない方だったが、チームラボとかに関係している方だそうで、作品も書もそれぞれ。

そうもう一方、藤原ジトさん。存在そのものが面白すぎるお方である。

今日は富永さんと繁田さんがいてくれた。明日3日に行けば、みんなと会えた。そんな個性的すぎる連中と飲めない酒を酌み交わす日となったはずだが、今日でよかったかな。あくが強すぎる連中である。今の世の中とはすこしずれているかな。芸術に対して純粋すぎるのかもしれないと思える輩である。

岡部蒼風はその木曽で桃太郎にいった。「巨匠の雰囲気がある」と。

今ならどう返す桃太郎。

「襤褸」「健康で…」桃太郎作。代表作とは思っていない。もっと私たちの前を歩いていってほしい方だった。

 

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後輩に褒められた

2023年10月23日 | 書道・筆文字

龍は、まったく龍に感じられない龍を草書も草書のくずしの極致までいったような作品を20代か30代前半で書いた。小品だったがすぐ売れた。なぜかというと、昭和の代表的作家の一人である水上勉先生が漉いた竹紙だったから、というオチがつく。

その少し前の年だったのか、水上先生と縁のあった私の俗の師匠が中心になって、水上作品を舞台で演じる寸前の野村須磨子さんらも交え大勢で越前に伺ったとき求めた紙だったか。

そして今回、たくましい龍も、画の龍も、様々に書いた描いた。

そんななか、上手くも書こうとしない、ふっと書いた作品は、ふっと書けた作品だ。

いろいろバリエーションがあっていいから、と裏打ちしたが、どんなもんか、と思っていたら、書家の後輩が「これはいい」と。個展作品補充のため、最後の二日間だけ日の目をみたが、最終日に来てくれたのでそれがあった。

ほめてくれる。そういうときだけかわいい後輩にみえる。真摯に書と取り組んでいる男にいわれるとうれしいな、やっぱ。

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ハーブの書

2023年09月12日 | 書道・筆文字

10月14日から21日まで、銀座「+ノーション」での個展は、タイトル「龍+(プラス)」だ。

龍をほとんど書いている今回、つい書きたいものも書いてしまうことがある。

このハーブの名前をカタカナでかいた作品も、拝宮和紙の中村さんの紙を使わせてもらって、つい書いてしまった、というか、ハーブ好きとなってしまったハーブが似合わない私としても、書きたかった。私の家にあるハーブの代表選手の名。

ハーブ好きの方の素敵なおうちに飾ってほしい作とした。

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個展のおしらせ

2023年09月03日 | 書道・筆文字

小熊廣美展

「龍+」

コロナ前の個展から5年ぶり、再びノーションさんでの個展となります。

今回は素の小熊作品、八方破れ展の様相ながら、少々人気作家の力を借りて、粋な作品あり。

ノーションでみた漆芸家 岩田俊彦さんの額に魅了され、お忙しい中、無理をいって私の作品をそこにいれてもらった。

この額があって、「迦陵頻伽」が生まれた。

 

期 2023年10月14日土曜日から21日土曜日まで。

処 ノーション+ 中央区銀座六丁目4-13 2階 数寄屋通り沿い。

最寄り駅 有楽町駅 地下鉄銀座駅 5分程度。東急プラザを一筋こえ二筋にあたる手前。

 

 

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椰子の実

2023年07月24日 | 書道・筆文字

藤村の『椰子の実』は、親友だった民俗学者の柳田國男が伊良湖岬に流れ着いた椰子の実を見つけた話をきいて詞にしたという。

今時ウケないだろうが、明治の新体詩は好きだった。

さっと書きとめ、ほっぽらかしたあと、自分で紙に漉き込んだものがでてきた。

四半世紀前頃。過去を振り返れば、いつでも愛おしい日々ながら、また、あした……。

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65世

2023年04月16日 | 書道・筆文字

また上野、鶯谷の王義之と蘭亭展に。

今回は、シエルの会の3人と。

伊秉綬(いけいじゅ)の扁額のある中国風のしつらえの前で、記念撮影をすることになった。

まゆみ譲がソファに腰かけている女性にシャッターを頼む。

二三枚撮ってくれた。

マスクはしていたが、感じのいい女性だったので、ありがとう、といったあとに、

「中国人ですか?」と、「旅行か?」とか「どこから?」とかかなり乱暴にきいたりしていると、

「王義之の故郷の方」と。こちらは浙江省がでてこなくて「杭州の方か」と。「そうだ」と。

つれのおばさまがいて「こちらは北京から。王義之の65世にあたる方」だという。

この展覧会のために来日したようだが、「えー!」だ。彼女はさらに詳しく説明するが、こちらの語学力が足らない。

その女性とそのおばさま。かなり品のいい方だった。

博物館を後にし、もっと詳しく、じっくり、話をきいておけばよかった。

そのあと、鶯谷の宮川は予約で入れず、笹の雪はとっくに閉店してて、各種餃子食べ放題ランチでお腹一杯。

今日は、満腹すぎて、餃子ランチと、65世のおば様と娘のような彼女の印象が良すぎて、蘭亭が浮かんでこない。

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