OGUMA    日々軌 小熊廣美の日々新

規格外の書家を自認している遊墨民は、書は「諸」であるという覚悟で日々生きている。

気楽に綴らせていただきます。

自分で

2012年07月30日 | 書道・筆文字
都内にも面白い建築物はあるもんだ、と行くたびにいつも思うものに代々木のオリンピックセンターがある。 

さて、そこでの一日ワークショップはほんとに一日で、9時半前に入り夜11時近くにでた。

今回は、金文がテーマ。午前中10時過ぎから講義を少々。あとは墨を磨り、書くのみ。朱の添作もなし。
昼食をはさんで、夜8時半終了だったか。書きまくっている受講者は疲れない。みている私が疲れる。

すごいもんである。
さて、その前の日は、カルチャーながら、その子どもバージョン。まずは見えたまま書いてみる。
細かくいえば、違うところもあるが、まずは、自分で考える。



代々木での食事のとき、左脳の世界、右脳の世界というなかで、主宰者のひとこと
「世界は自分で選べるんだよ」と。

生きたいように生きる。
活き活きいきる。
生命がきらきらするように生きる。

それっぽい世界に惑わされないようにしよう。


(写真は子どもの)
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文化創生都市

2012年07月28日 | 文化・芸術


震災10年を機に、文化を活かした街作りに取り組む神戸。「文化創世都市宣言」の神戸は19年前の震災後、もっとかかると思ったら、3年でほぼ復興したとは、お世話になったタクシー運転手さんの話し。

灘駅の海側に、安藤忠雄設計による兵庫県立美術館がある。
周りを見渡すと立派な高層マンション。

さきほどの運転手さんによると、あの辺は、もともと製鉄会社のあった土地で、移転したあと、そこに、復興住宅としてたてたんですわ、だから市営が多い。とのこと。

東北もそうなってほしい。

19年前、阪神淡路の大震災の時の折れ曲がった象徴的な高速道路の下を通って神戸酒心館へ。

この灘の酒蔵もみな被害を受けたが、その時以上に今の酒蔵になって、ここも文化施設を持つ総合的な場になっていた。
そこで韓国の時に感動した辛ダンスカンパニーと、その時、そこにいた日本人ダンサーの角さん演出による日韓のコンテンポラリーと韓国伝統舞踊の「恋するアジアンボディ」の公演の日。

観ていると戻れないので、リハーサルを見学。
「音にも形があるんだ、それを感じない人には即興はできない」というようなことをいう角さん。
やさしいいい方だが、韓国人も日本人もダンサーたちは、手探りである。手本などないのである。

即興というのは想定ではない。
その場の気をとらえられるか、か。

前の日は、大阪で、95歳にして尚矍鑠としてますます元気な水嶋先生と子、孫、ひ孫による4世代展を観た。
書く、描く、縫う、その喜び。気持ちいい場であった。それは業界誌にまた。




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無窮花

2012年07月26日 | 文化・芸術

むくげは、韓国の国花。

そんな花を俤にして、「琴玉香」韓国帰国バージョンの香席を過ごす。

琴と松風のかそけき香りは禅世界か。
日本の繊細で洗練された芸道の世界は、よくできているものだ。

試香をそれぞれし、本香は任意の五包の香りを聴く。

娯楽天国高畑とまったく同じ答えの五包の香りは正解一つ。

全問正解は音羽さんなど3名。
だが、「あてっこ」ではない香の世界。いかに豊かな世界を過ごすかだ。
とは分かっているが…。

香を聴いて高田の一本松を思い浮かばれた方がいた。
被災地陸前高田のあの一本松だ。

6月の釜山のお香は松がテーマで、韓国側のいち早い救援のお礼と被災地への思いが香席をしきる黒須さんの思いだったのだが、そこにふと今回の香席に、それを知らない方から「一本松」がでて、黒須さんの胸を打つ瞬間があった。

むくげ咲く つながることの 美しき


展示も帰国バージョンあり。5点くらい私のも展示している。

釜山イベントのビデオ上映あり。

そして写真の烏天狗登場シーンを中心とした「天人羽衣」のワンシーン再現。

飛び入りは、仕事の合間をぬって駆けつけてくれた木津茂理。おまけに澤田師匠まで。
そういういつもの二人がうれしい。
木津さんはきれいになったが、着替える暇もないなかの洋装もイケてた。

しあわせな時間だった。
しめくくりはリトルヘブンへ。
高畑のチ―ママぶりがいい。

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具体

2012年07月24日 | 文化・芸術
毎日展を観た。
熊谷恒子特別コーナーはやはり品格がある。

現代作家では、小山さん、慶徳さん、ベテランながら新鮮。

隣りでやっていた「具体」展は、私が生まれる前から18年間の活動をして世界に名をとどろかせた前衛美術グループ「具体美術協会」の足跡をたどる。

戦後の前衛書にも影響を与えた。
日本でなかなか評価されないなか、フランスの批評家ミッシェル・タピエに評価され、世界の抽象運動の一角を担うことになる具体のメンバーだが、リーダーの吉原治良は芦屋のおぼっちゃまだったことを再認識。
メンバーの写真をみるとみんな紳士淑女のよう。

白髪一雄のダイナミックな絵のアクションは足を使ってなったのは有名だが、
キックボクシングとボクシングの違いをいつも感じてしまう。

具体がだんだん絵画中心になって、だんだん明るくなって、元永定正さんの作品なんか今でも惹かれる。

1956年の映像だったか、当時の具体を紹介したニュース映像が休憩室にながれていたが、笑えて、いい。

きょうの昼食は、新大久保で、モンゴル薬膳火鍋。
韓国料理ばかりでなく、これ、お薦め。

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右脳

2012年07月22日 | 日記
食事をしたあと、店を替えようと、バーに。
バーには2,3人の先客があったが、二人は奥の角の席についた。
白百合の花が目にとまった。
白百合は夜になると妖艶な花に変貌するものだと小熊は感じた。
昼の清楚な姿があるから、なお夜の妖艶さが香るのだ。

というながれでいくと、
ここには流麗な淑女が登場しなければならない。
が、現実は、たまにしか合わないながら、気の置けない男友達との一献であった。

彼はいま、3万人を抱える企業の幹部である。
20年以上も前の北京であった。
私は留学を終え旅行でもして帰国する算段の時、彼は世界一周の旅の初めに中国へ。
そこで大学寮の同じ部屋に押し込められたのがご縁。

かれはいわゆるエリート街道を歩んできたのであるが、数年前、企業計画などをする企画から営業に仕事を替えた時があったという。
そこで生身の人間を相手に仕事をしていくなかで、脳の使い方がまったく違っていくのがわかったらしい。

いわゆる左脳エリートだった彼が、右脳を使うようになって、極端な言い方をすれば、感覚が鋭くなり、人生って、こんなに楽しく新鮮なのかと思った、というようなニュアンスのことを語ってくれた。

芸術家はもとより右脳人間が多いのだろうが、どう磨きをかけるかだ。

リラックスして臨む集中力。繰り返し。書なんてのは上手く学べば右脳そのものなんだろう。




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WAUKE

2012年07月19日 | 和紙作り
ハワイの織物で、タパ布という民芸品があるらしい。
その繊維は、このWAUKEの皮らしい。

日本でいえば梶の木だ。
交じってしまって、楮といってもいいだろう。
これでハワイ紙ができる。

ハワイの紙漉き。いいかも。
写真はワイキキの動物園で発見したWAUKE。

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ホノルル美術館

2012年07月17日 | 文化・芸術
ワイキキビーチで泳ぎ、買い物をするばかりがハワイではない。

ハワイにいってまで美術館はないだろ! と思うなかれ。
ハワイにいったらホノルル美術館! もありかもしれぬ。

世界の美術が、コンパクトにまとまっていて、たとえ印象派の作品の前でも、誰にも邪魔されることはない。
浮世絵は一角、別に設けられているが、日本美術コーナーには、尾形乾山や河井寛次郎や濱田庄司などの陶芸が少しづつあったが、今回のスペシャルは小田まゆみさんの個展である。

小田さんとは面識がないが、そうとう前、私がタイトルを書き、小田さんが表紙絵を書いた雑誌があった。当時、アメリカ在住だと聞いたが、今はハワイ島に住んでいるらしい。
昨年、出口さんがハワイに観気ツアーに行った時、お会いしてた関係で、今回の情報が入って観に行った次第。

大和絵風の大らかな画風のなかに、人間の在り方、生き方が示されているようで、メッセージ性を読み取ることもできる。鳥獣戯画風の絵に、蛙は黒い雨を浴びている。放射能…。それでも柳に蛙の故事にちなんだような絵があって、絵巻き的展開のそのあとは〝I have power〟と作品中に描かれていた。

一月までの展示だそうである。

ワイキキビーチからタクシーで行っても12,3分、10数ドル。かえりは中心街まで歩いたが、素のハワイも垣間見て、これもいい。


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マハロ

2012年07月16日 | 日記
ハワイにいってきた。
「書家にハワイは似合わないよな」と仲間のご主人。
その通りである。

「光が違う」と言われれば、ちょっと実際行かないとな、と思ったが、なるほど、明るい。
「この木なんの木」くらいみようと思ったら、みんな、この木なんの木、みたいなもんだった。

街路樹はじめ、花に惹かれたハワイでした。

でも、ハワイって、みんなが幸せそうである。
マハロ(ありがとう)、も明るく太陽みたい。


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リトルヘブン昨日今日

2012年07月11日 | 日記
今年三度目の「龍虎○○」を書き、表装を依頼しに大塚へ。
龍虎生動、龍虎相生、そして今回、龍虎鳳凰。
今回は、扁額である。

ま、それはまた。

そしてその後、一人ランチへ。
坦々麺風ビーフンがメインのものを選ぶ。写真のプレートやサラダがつくのだが、
写真にうつる肉のようなものは大豆。
あまり美味しそうにみえない写真であるのが申し訳ない。

いわゆるここは精進料理と同じである。

なぜ肉のようにわざわざ似せるのか?
形というより、食感なんだろうな。

ま、ここのお店が気持ちいいのは、
おひる時間帯になって、テーブル席にいた私は、
「カウンターにうつろうか?」ときくと
「そんなに入る店ではないですから」と。

事実、困らなかったんだが…。
そのいい方が、とても自然であったのである。

そこの料理には誠意が伝わる。
そして美味しい。身体にやさしい。

たまにしか行けないけど、混むほどにならないで、
今のままでいてほしいと勝手な願いである。

今日は2月に会った学生さんから、突然のメールが来た。
こんなのもリトルヘブン的である。

明日から地球のリトルヘブンへ。
書家には似合わねえな、とは仲間のご主人の言。


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藍染め

2012年07月10日 | 文化・芸術



国立ノ―ションでの藍染めと木工の二人展は、センスを感じる木のバッグや小物入れ、アクセサリーなどで木工というと違和感を感じる富沢さん。
藍染めは滋賀の森さん。今回、私と風呂敷のコラボとなりました。失敗でいい、売れなくてもいい、というコンセプト? でいままでにない面白いものになりました。

土曜日に、お二人と土曜の大人の生徒さん、藍染め作家さんらと一献。おいしかった。国立の住宅街の○○キッチンとか。○○はわすれた。
そういえば、その時、韓国イベントの写真を持参。「これ、釜山のイベントの写真」とみんなにみてもらった。家に帰って何気なくみたら、「これは見ても面白くないだろう」と外した方の写真だった。じゃんじゃん、である。

今日は鬼灯市とか。
藍染めもいいけど、鬼灯の朱と緑がなんとも。


鬼灯の朱に染まりゆく歩みかな  



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