OGUMA    日々軌 小熊廣美の日々新

規格外の書家を自認している遊墨民は、書は「諸」であるという覚悟で日々生きている。

気楽に綴らせていただきます。

お父さんの休日

2018年09月25日 | ニュース・講座
祝 劇団娯楽天国30周年!


上智大学の学生演劇サークルからの30周年。
20周年の時には、一文を求められた。
30周年の時には、題字を求められた。
ともに光栄なことだと思っている。

20周年の一文では、主宰者で演出も役者もやる小倉を、“素人っぱい演技”とほめたつもりが、“(小倉さん、)めっちゃ気にしてましたよ”と、最近のしあがってきた若手の吉田が昨年教えてくれた。

30周年の題字は、小倉が「30周年なのでぜひ小熊さんに…」と。そして「ささっと」書いてというが、タテ、ヨコ、ヨコ2行と結局書かされた。
おまけに、同じ路線ながら、これ選んでほしいな、じゃない方が選ばれた。

かくして、とうてい書家の字にみられない「お父さんの休日」となった。

大村崑のオロナミンC、松原千恵子のボンカレー、そして今、小倉のGORAKUビール。

すっかり娯楽ファンになってしまったが、皆様もどうぞ、下北沢駅前劇場へ。
2018年11月21日から25日まで。
予約必至。

会えば、ほんとうにアホなことしかいわない主宰の小倉と私。あと看板女優の高畑と。

鷲巣、関口、沢井から魅力ある若手が楽しみな公演だが、また山王さん、こりずに客演。


「空谷の湧水」とは真逆か。「空谷の湧水」は感動したが、さて。


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空谷の湧水

2018年09月16日 | 文化・芸術
日本の演劇人を育てるプロジェクト「日本の劇」戯曲賞というのがあるのだそうだ。
そこに知人が応募して、大賞となって舞台公演にはならなかったが、次点の佳作として2点がリーディング公演としてなった。

その1、ほしのしんや作「空谷の湧水」が恵比寿はエコー劇場で、今日9月16日にあった。
明治大学では演劇に関係した学科に学び、40年以上も演劇を見続け、様々な文化活動に関わってきたほしのさんは、思考を深く巡らしながらも地方都市で人生をたんたんと生きてきた感じの方である。

その方がどんな作品を作ったのか気になった。
この時期、公演のお誘いは多い。自身の仕事も重なって不義理が多いのだが、この公演は必ず観るとしていた。

でも、ほしのさんはプロではない。それにリーディング公演だ、役者だってしらない。
と、どこか今回の公演の限界を自分のなかで決めていた。
おまけに料金500円なんだから。


役者さん八人が舞台に並んで座る。
ま、こんな感じだろうな、とはじまる。

そしたらみるみるうちに、しらない役者さんたちがどんどん魅力的になっていく。

これは、リーディング公演?

8人みんなよかった。主演の万里紗さんも熱演だった。出番でないときの座っている池之上真奈さんもかっこよかった。
みんなかっこいいなか、青年座の山崎さんには親近感。
まー、引き込まれた舞台だった。

ほしのさん曰く「暗いけど…」と謙遜していたが、原発廃棄物問題やパワハラやそこからのパニック症候群やらの身近な暗い話題のなかに、人間としてのそれぞれの向き合い方に答えはでないけれど、人間一人ひとりのあり方を肯定しているようなほしのさんの達観ぶりをみた感じがした。

戯曲は一回では読み切れない複雑さもあったが、役者さんの熱演で、十分面白いものになった。
帰りは、ほしのさんとの縁をつないでくれた野村須磨子さんと帰ったが、野村さんも感心していた。
野村さんは舞台だけでなく声優も多くこなしていて今は「マン・マミーヤ」にも、とか。

最後にトークショウがあった。ほしのさん、万里紗さん、審査員の演出家のお二人の4人。そのなかで演出家の一人の方が、「演劇で発せられる言葉って、詩になるじゃないですか」といった。

そこは、書も同じだ、と思った。
はじめから詩を書く必要もなし。蛇足。






 
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