パニックになるとは、こういうことなんですね。
先週の土曜日の朝、8時45分。
コートを着てマフラーを巻いて、まさにパート先に向かおうとした時です。
プシュー
スプレーを噴射するような音に気付きました。
いったい、何の音だろう?
家の中を回り、耳を澄ましました。
どうやら、洗面台の下から聞こえます。
なんと、給水管から水が噴き出しているではありませんか!
あれよあれよという間に、水がたまり始めます。
この時、家には私一人でした。
マンションの部屋の外の水道元栓は、以前締めたことがあります。
ところが、慌ててしまってガスの元栓と見分けがつかなかったのです。
後から思えば、両方とも締めたって構わなかったのですが
情けないことに、
真っ白状態の頭は、その事すら思いつきませんでした。
ピンポンピンポンとお隣の家のインターフォンを鳴らし
奥さんに助けを求めました。
「メーターが回っているから、こっちが水道の元栓じゃない?」
適格なアドバイスのもと、ようやく水道の元栓を締めた次第です。
私が頭を真っ白にしている間に、洗面所は水浸し。
パート先に送れる旨を連絡しました。
この日は可燃ごみ収集日だったので、まずは玄関先に用意してあったゴミ袋を集積所に持っていったのですが
タッチの差で、収集車は行った後でした。
ゴミ袋をぶら下げて、水浸しの部屋へ戻り、業者の手配。
12時に修理に来てくれる約束を取り付け、とりあえずパート先に向かいました。
事情を話し、11時半に帰宅せてもらいました。
修理に来てくれた業者が言うには、給水管の劣化で亀裂が入っているとのこと。
給水管交換となりました。
工事の途中で
業者 「すみません、奥さん。お手洗いをお借りできますか?」
私 「でも、水道の元栓を止めているので、水が流せませんよ」
業者 「そうでした」
百歩譲って、小ならいいかな? と思ったのですが
さすがに、
若いお兄さんに、大か小かを聞くのは憚られます。
マンションの管理人さんに頼んで、集会室の鍵を開けてもらい、そこのトイレを使ってもらいました。
朝から何軒か回り、この後も修理の依頼を受けているとのこと。
業者の方も、ご苦労なことです。
給水管を交換し、水道の元栓を開けて、工事は終了しました。
洗面台の下に入れてあった小物やタオル類の片づけに取り掛かりました。
すべてビショビショ。
しかし、今回の件で
「頭が真っ白とは、こういうことなんだ」
と、つくづく思いました。
これじゃ、心臓発作を起こしている人を見かけても
AIDなんて、とうてい使えそうもありません。
「頭が真っ白になった」を英訳する時、頭の「ヘッド」の単語は使いません。
「マインド」を使います。
「My mind went blank」(マイマインドウェントブランク)・・・頭が真っ白になった。頭がからっぽになった。
「mind」(マインド)・・・知性・頭脳・心・精神
「went」は「go」の過去形
「go blank」(ゴー ブランク)・・・(突然)何も思い出せなくなる
「水道元栓」と書いたガムテープを、早速、水道管に貼り付けました。
これで、次はすぐに締めることができるはずです。