大変な年越しでした。
シンガポールから正月休みで帰国中の息子が、近所に住む母(87歳)と昼食の約束をしていたのが、12月30日。
母の家のインターホンを鳴らすも、玄関の鍵は閉まったままで返事もなし。
パート仕事中の私に連絡が入りました。
合い鍵の場所を伝えて入ってもらうと・・・。
脳梗塞を起こして、意識はあるものの、身動きの出来ない母を発見しました。
幸いだったのは、寝ている時に発症したので、布団の中にいたことです。 凍えずに済みました。
パート先から駆け付けた私が付添い、救急車で運ばれました。
病院で医師から告げられたのは
手術をして血栓を取っても後遺症として左半身のマヒは残るであろうこと。
手術をしなければ、早くて三日の命であろうこと。
母から、 「寝たきりなってまで生きていたくないからね」 と常々言われていたので、とても混乱してしまいました。
私 「私には決められません。 母に自分で決めてもらいます」
ERのベッドの上で処置を待つ母の答えは
母 「受ける」
すぐに緊急手術が始まりました。
母は手術を拒否するのではないかと案じていたので、ひとまずホッとしました。
手術を選択したからには
生きていて良かったと思えるようにしてあげたいと思っています。
今日は、母の88歳の誕生日です。 米寿のお祝いは懐石料理でと決めていました。
「最悪の誕生日になってしまった」
と言いながら、リハビリメニューのお粥とミキサーでドロドロにされたおかずを
動く右手で少しづつ食べていました。
年初の英会話教室のレッスンで、若い英国人講師が掛けてくれた言葉は
「silver lininng」(シルバーライニング)
直訳は銀の裏地です。 希望の光という意味で使うそうです。
「Every cloud has a silver lining.」
直訳は、
全ての雲には銀の裏地がある。
この雲の端から見える部分を銀の裏地に例えているのです。
どんなに暗い雲であっても、反対側から見れば、裏側は輝いているという意味だそうです。
ちょうど 「人間塞翁が馬」 と同様の意味になるのでしょう。
今回のことも、 「Every cloud has a silver lining.」
裏側に良いことも隠れているはずです。