故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

やらかしたもの

2023-01-22 10:54:12 | よもやま話

ごめんねと やらかしたもの またごめん

汚れたところが気になり、掃除をする。
ついでに、棚もタイルもとなる。
いい加減にしないと、家中をやることになるのでやめた。
今日のタイトルは、「やらかしたもの」です。

浮気をした時の後ろめたさとスリル感を覚えている。
された時の悔しさと、この人は「またやるだろうな」というあきらめ感がある。
掃除をした者にしかわからない汚れです。

後でと、言い訳をしてきました。
溜まったごみとできなくなったことばかりです。

近所の人から、イチジク畑の実をつけなくなった木の剪定を頼まれた。
燃やしてしまえと焦がし残した、切り株も根っこからはがした。
三姉妹が、種を付ける草を丸めて、転がし軽トラの上まで積んだ。
軽トラ三台分を田んぼ迄運んだ。
萱を編み菰にして蜜柑の幼木にかけた。
風に飛ばされて剥がれたのを、丈夫な杭を打ち付け縛り治した。
また出直すのが嫌だから、頑張った。

疲れからくる腰の痛みは、寝たら治った。
掃除と洗濯くらいが、リハビリにはちょうど良い。
誰かが頑張り始めると、周りの者も手伝い始める。
しようがないが、段々面白くなる。
始めた誰かは、もう休んでいる。
このくらいで良いかと、手伝ったものも続く。

心の後ろめたさがあるから、頑張れる。
ただただ申し訳なかった。
挽回は出来ぬと、多くの裏切った人に謝り、自分を責める。
それでも、「幸せだよ」と小さな嘘をつく。
あの時、負けを取り返すことをやめておけば、ゼロからスタートできた。
ゼロがちょうどよい。
そんなことが分かるのは、ずーっと後になってからです。

毎日、失敗をやらかします。
今朝の味付けやら片づけやらです。
気が付けば、汚れを取ろうとする自分がいます。
そんな風に、「やらかしたもの」は、気が付くだけましと少しだけ頑張れます。
そんな毎日に休息はありません。

2023年1月22日
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耕作放棄地の草刈

2023-01-21 07:04:06 | よもやま話

楽園は 苦労した者 おぼろげに

今日のタイトルは、「耕作放棄地の草刈」です。
3時に目が覚め、二度寝したら置き引きされた夢をみた。
入学の手続きのために上京した。
東京発の始発に乗って、帰宅ラッシュにぶつかった。
サラリーマンが、つり革にぶら下がりながら単行本を読んでいた。
受験の時も泊めてもらった、荻窪にいる友人の下宿に世話になった。

翌日、国分寺までの切符を買い足(西荻窪迄乗車券で足りた)そうと窓口に行った。
足元に置いた大きなバッグが2つともない。
私のバッグを持ったおじさんが、上りホームの方に曲がるところが見えた。
「それは、僕の荷物です」と私は言い、「ああ、そうか」とおじさんは返してくれた。
国分寺駅前で、今晩泊まる宿を交番で聞いた。
教えてもらった道順に進んだが、迷った。
後ろから来たOL風の女性にホテルの場所を尋ねた。
「お一人でですか」と妙なことを言われた。
100mばかり一緒に歩き、ホテルに着いた。
ラブホテルだった。

波乱な学生のスタートが、これでした。
半世紀経ち、私は実家の耕作放棄地に居た。
草刈り機では、立ち枯れした1-2m高の草を刈れないと気づいた。
草の大半が、衣服に付く種を持つ草だった。
剪定ばさみで切ることにした。
上から順に鋏を入れ、切り倒していった。
何万回、鋏を動かしただろう。
種が頭から降ってきた。
軍手は、生地が見えないくらい種でハリセンボン状態になっていた。
取るのをあきらめ、七輪の火に軍手を脱いで投げ入れた。

今朝は、身体の節々が痛い。
久しぶりに腰も痛い。
東北でも広島でも耕作放棄地の草や木を刈ってきた。
始めの時は、いつも途方に暮れる。
何か月かやり続け、苦労と刈る前の風景を忘れる。
「昔からこうだった」と悦に入る。

二度と戻りたくない学生時代も、明日はないかもと冷や冷やだった会社員時代も、
家宅の人状態の家庭も、今は昔話。
笑い話に変わるまでは、今少しかかるだろう。

2023年1月21日
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実家の片づけ

2023-01-20 05:25:15 | よもやま話

年寄りの 時間が薬 移住にも

恥ずかしい話ですが、「実家の片づけ」(今日のタイトル)が出来ませんでした。
故郷と言っても、半世紀も住まない者にとっては知らない土地に移住したようなものです。
先ずは、近所と知り合い仲良くなることから始まります。
新しく住むことに決めた家の近所には、妻の仕事上の知り合いがいました。
この方の仲介で、耕作放棄地の開墾、自分の畑の開墾ができました。
それを見ていた近所の方から、土地の管理を依頼されました。
見ず知らずの者に、大事な土地を任せるのは難しいことです。

実家の近所の方々も、名前こそ知っていますが、お互いどんな暮らしをしてきたか知りません。
実家の庭の剪定をしました。
東北でも広島でも、何度もやった剪定です。
腕前と安全管理を見込まれて、近所の方から枇杷の剪定を依頼されました。
地域の大先輩の役に立つことができた。
ハードルが下がりました。
昨日から、畑に放置されていた紅八朔の剪定を始めました。
紅八朔は、都会や東北の友人に送ることになるでしょう。
一本の紅八朔から切り取った枝は、軽トラ1台分になりました。
きっと、10台分の枝を切り落とすことになるでしょう。

実家に行くごとに、家の中に風を通そうかと、妻が言いました。
これまでは、鬱蒼とした庭を抜け、家に入るのが辛かった。
畑が荒れていては、猪の巣になります。
さらに、空き家となった実家に棲みつくかもしれない。

田舎に住むと言うことは、近所の人と知り合いになり友達となる。
お互いを知るためには、外に出ることが必須です。
私達にできることをさせていただく。
外回りから始めた「実家の片づけ」です。
心が決まるのに一年かかりました。

2023年1月20日
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リアルタイム

2023-01-18 07:35:26 | よもやま話

少しだけ 手伝うことで 回り出す

今日のタイトルは、「リアルタイム」です。
即時。同時。実時間。
(広辞苑より)
この頃の私のブログは、観念的なことを書くことが多い。
気持ちの整理をしたり、自分を鼓舞、納得させる記事が目につく。
どんな日々を送っているか、リアルタイムで書いてみたい。

先週、妻が近所の方(80半ば)に顔面エステをしてもらった。
帰ってくると、表情が明るい。
目が大きく見える。
口元がすっきりしている。
肌が、つるつると光っている。
私は、美しく見えると印象を伝えた。
妻の表情は、くだけた。
似顔絵のモデルと思い、写真を撮った。
妻が表情をクルクル変えるので、私の印象を満足させるカットは撮れなかった。
エステをしてくださった方に、「主人が喜んだ」と妻は伝えた。
昨日、寝る前につける化粧水を買い足した。

年末に約束していた枇杷の大木の剪定に出かけた。
鋸の刃を新品に取り換えた。
乾燥させた枝(50cm~1m)を4本、枇杷の枝に結び、足場にした。
地下足袋を履き、落下しても1mと安全帯を枝にかけた。
三脚(3m)の梯子を幹にかけ、ひもで固定した。
七輪と炭で暖を取るため、妻が火を熾した。。
近くの集会所に、百歳体操のために、10人ばかりの年配者が集まってきた。
80代後半のおじさんとおばさん(親戚)が、トマトの定植も体操もやめて待っていた。
切った枝を下で妻が受け取り、おじさんとおばさんが畑の隅まで運んでいく。
昼までの2時間と昼食後の2時間で、すべての剪定作業が終了した。
おじさんの兄弟(7人)は早死にらしく、生き残っているのは一人だけだと話してくれた。
剪定の代金を出そうとされるおじさんに、役に立てて嬉しいと辞退した。
作業小屋の壁をこすり、日当たりを悪くしていた枇杷は、高さ12mから4mになった。
お礼に、抱えきれぬほどのジャガイモ、八朔と蜜柑をいただいた。

チヌ釣りに出かけた友人からの留守電を見、掛けなおした。
4時まで待てと言うので、ウォンツ(薬スーパー)で化粧品、栄養剤と馬油を買った。
漁船の係留場所まで行くと、友人が釣った10匹のチヌを見せてくれた。
漁船の水槽に、さらに10匹近く生かしていると言った。
3Kg弱のチヌは大味と説明があり、他の人にあげると笑った。
数日水槽で吐かせているので臭くないと、中型のチヌ(1Kg弱)を4匹くれた。
おぼろ昆布をフライパンに入れ、火を通しながら粉にする。
その粉をまぶして、1日ほどチルド室で保管するとうまいぞと教えてくれた。
刺身、寿司だね(太目のたねの真ん中に切れ目を入れ開く)の作り方も解説してくれた。
帰りに、食品スーパー(藤三)に寄り、おぼろ昆布、ビールと焼酎を買った。

妻が、チヌ4匹を三枚におろした。
私が、おぼろ昆布の粉(熱を通し、指で潰す)を作り、チヌの切り身(刺身)にまぶした。
そして、チルド室に入れた。
チヌは骨が固く、よく切れる包丁でも捌くのに骨がおっる。
待ってる間に、私は食卓の椅子で寝てしまった。
疲れと寝ぼけで、チヌの味を堪能できなかった。
今日、もう一度味わうことになる。

一昨日、同じ友人(猟師&漁師)から猪肉(脂5cm+肉2cm)をもらった。
フライパンの上で焼いた。
バラ肉の脂は、こんがり焼いても溶けださない。
友人は、猪肉を少し乾燥させてるからなのか、赤い肉汁も出ない。
濃厚なうまみを堪能した。
香ばしい肉を噛み、口の中に溢れるうまみを吸い、喉に下す。
一枚食べるごとに満足し、たくさんは食べられなかった。
昨日は、引き続き猪肉を食べる予定が、チヌの刺身と汁に変わった。

サービスの循環で活気づく田舎暮らしです。
都会じゃ、自分も他人も役立たずと思いがちな年齢ですが、田舎では若輩者です。
それぞれが抱える理由で、先輩はあることが出来なくなる。
特殊技能も機械も必要ない。
手伝うだけで、錆びようとしているところが、また回り始める。
少しだけ若輩者の私達が、潤滑油になるだけです。

2023年1月18日
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現在進行形

2023-01-17 06:50:00 | よもやま話

偉そうに それがだめよと 誰か言う

今日のタイトルは、「現在進行形」です。
地域おこし協力隊で困ったことは、現在進行形のアピールがなかったことでした。
過去やったことを羅列して発表する。
どれもこれも、今はやっておりませんでした。

退職し、何をやったまでは許せるが、どの会社にいたと言われるのは聞きにくいものでした。
現在、何をやっているか。
思うほどできないけど、頑張っている。
あれは出来なくなったが、代わりにこれを頑張っている。
私は、人と話すとき、似顔絵を描く時、目の前の人と接します。
過去が、どんなに素晴らしかろうが、表情に刻まれない時は落胆する。
毎日、食べていかなければならない。
休まなければならない。
明日になっても、今日と同じことが出来るか。

「やった」は通じない。
やっていることが、すべてです。
自殺をした数々の小説家たちは、生前苦しんだ。
素晴らしい小説が書けた。
だが、書けなくなった。
しかし、世間はあの小説家と崇め奉る。
現実は、大いに異なる。
小説に登場した主人公が、素晴らしい小説を書かせてくれたのだと思います。
小説を書いていると、書き手の考えではなく、主人公はどうするかと筆を導かれます。

優しいお母さんも、認知症になると人が変わってしまう。
盗んだ、悪口を言った、騙したと自分以外の責任を問い、詰(なじ)ります。
大好きだった母の変貌ぶりに驚き、怖れます。
医師から、年齢がそうさせると聞いて、目の前の靄(もや)が晴れた。
過去の母ではなくなった。
今の母と向き合うべきです。
すべてが許せる。
娘は成長する。
変貌した母のおかげです。

現在進行は、厳しい。
どんな姿になっていようと、今の自分の気持ちを正直に話せる。
そんな風でありたい。

2023年1月17日
(あとがき)
今日は、枇杷の大木の剪定に行きます。
どうやったらできるか、楽しみです。
(筆者)
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