故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

売主と買主

2024-01-05 03:24:41 | よもやま話

絵のタイトルは、「無心と邪心」です。


今日のタイトルは、「売主と買主」です。
不動産の売買は、中間業者(不動産、デベロッパー、建築会社、銀行・商社等)が
仕切ります。
我が家の売主は、東京に住んでいました。
空き家、耕作放棄地と墓地を不動産として親から継承されていました。
買主は、空き家だけが欲しかったのですが、売主の条件が4度変更されました。
中間業者の不動産は、売主のわがまま(条件変更)を買主に押し付けてきました。
さすがに、次から次の条件変更に業を煮やし降りてしまいました。
墓地まで買うことはできず、分筆していただきました。
買主は、売主のわがまま(畑、山、保安林の条件追加)を全部飲みました。

売主は、条件を全部飲んでくれた買主に疑問と感謝の思いを持ちました。
全部の取引が終了したのち、売主から買主に電話がありました。
親戚が一軒増えたと想い、来広の際には我が家を訪ねてくださいと
買主は売主に伝えました。
昨日、売主家族が買主の家を訪ねてくれました。

売主にとって懐かしいかつての我が家を、買主は包み隠さず見学してもらいました。
買主の使い勝手の工夫(リノベーション)が満載の家を見て、感心されました。
売主は、懐かしい思い出を再確認することができました。
中間業者を飛び越した珍しい光景です。

我が子の年恰好の協力隊員(娘)が移住して農業がしたいと申し出ました。
世話をした年寄りたちは、全員「やめておけ」と忠告しました。
意志の変わらぬ娘は、残っている畑の一等地(水利のよい南向き)の畑と
空き家になって間もない上等な家に住むことができました。
「やめておけ」の逆バージョンです。
50年ぶりにUターン買主には、売主の苦悩が理解できました。
買主は、自慢のコーヒー、アップルパイとミカンを出しました。
幼子の無心につられて、買主家族全員が美味しいものを食べてしまいました。
中間業者を飛び越した、売主と買主の縁でした。

2024年1月5日
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