絵のタイトルは、「ねえあんた、なあおまえ」です。
出会った時は、人もうらやむ美男美女でした。
禿げて、太っちゃった。
でも互いに見えるのは、昔の姿です。
感じるのは、今の空気(見えない姿)です。
夫婦とは 目ン無い千鳥 探り愛
(目ン無い千鳥とは鬼ごっこのこと)
今日のタイトルは、「ちぐはぐ」です。
広辞苑では、
対応すべきものが不調和だったり不揃いだったりするさま。
と説明されています。
世間では、風采の上がらぬ男がすこぶる美人と一緒に歩いているのを見かけます。
私達には、「ちぐはぐ」に見えます。
当人たちにとっては、必然です。
それでも納得のいかぬ方は、古の美人絵を見れば分かるはずです。
美人画に描かれている美人は、現代の基準からするとおかちめんこです。
こうなると判っていれば、世間で言う「想定外のできごと」です。
これが、人生のあやです。
一寸先は闇だから、面白い。
何故、僕ばかり私ばかり、と不幸に遭遇すると感じます。
何十年か経った時、ようやっと解ります。
わからずに、堂々巡りがほとんどです。
飲み物が気管に入りむせる。
ちょっと落ち着いて、喉をあければ、飲み物は流れていき、
それからむせれば吹き出さなくて済みます。
いいや、吹き出しちまえとも思います。
出世頭に、面白い男など皆無です。
ほとんどが裸の王様状態です。
私にはない上品さを感じたことが有ります。
生まれです。
貧乏人の小せがれには、逆立ちしたってできぬ真似です。
その人が選んで産まれてきたわけではない。
美しい故に苦労もし、得もする。表裏一体です。
時間の経過とともに、調和がとれるようになるものです。
破鍋(われなべ)に綴蓋(とじぶた)と言われます。
結婚は、スタートです。
誰が自分のことを「破鍋」や「綴蓋」と思いますか。
暮らしているうちに、相手のことを知って初めて分かることです。
妻は前へ前へ、夫は後ろ後ろへ。
綱引きをしながら、冷や冷やもののバランス状態が保たれる。
時に前に出過ぎ、後退しすぎて躓く。
毎日の修行で辿り着く夫婦です。
時には、むせ返る夫婦がいたって仕方がない。
「ちぐはぐ」で当然、調和なんてなきものと思った方が良い。
今日は、どんな礫(つぶて)が飛んでくるか、面白可笑しく生きています。
2022年6月14日