故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

センターから荒廃

2022-05-26 07:13:18 | よもやま話

絵のタイトルは、「よう来んしゃった」です。
お世話になった人々を招いてお別れ会をしました。


ドーナツの センターに餡 蜂集い

今日のタイトルは、「センターから荒廃」です。
東北のある街に、7年間住みました。
かつて陣屋通りと言われた目抜き通りでした。
通りにある続きの11軒中8軒が空き家でした。
かつての陣屋通りが見たいと、5軒の草刈をしました。

ドーナツ化現象の始まりが、センターの荒廃につながりました。
多くの都市で、モーターライゼーションが進むとともに、駅前が荒廃しました。
2000年頃より、大型店の規制が取れ、
郊外に新たに建設された大きな道路に沿って、大型店が続々と建設されました。
かつて繁栄した駅前店は、シャッター街にならざるを得ませんでした。
人と車の流れが郊外に移り、店舗兼用住宅にひっそりと暮らすしかありませんでした。
後継者も土地を離れ、空き家になりつつあります。

近道をしようと、広域農道(広くて便利)からかつてのセンターに下りていきました。
道は狭く、木々が張りだし、空き家を覆うように竹林が伸びていました。
徒歩圏の便利であったところが、昼なお暗き荒廃地になっていました。
細い道をほんの50mも下ると、旧小学校や旧役場などのかつて栄えた地域に出ました。
思いもよらぬ発見でした。

アメリカでは、ドーナツ化現象からセンター化が再度進められています。
身の丈にあった都市計画が進められています。
日本の田舎でも、空き家を解体しながらセンター化が始まるでしょう。
都市より田舎の方が早く始まると感じます。
公共交通機関を利用する定期代より、車で送り迎えする方が経済的な時世です。
都市に近い田舎では、都市へ伸びる公共交通機関を大事に守っています。
大都会の郊外より短時間(1時間以内)で通勤できる可能性があるからです。
交流のサプライチェーンを守ることが、今後の地方経済を発展させると思います。
すぐには解体や道を広くすることは簡単ではありません。

住宅地へ続く道は狭くても仕方がない、近くに大きな道路や駅、港が確保される。
基幹となる交通手段(自家用車より経済的)を何とか維持する。
田舎は、いま懸命に模索しているように感じます。
島の道は、道路が通る幅を確保するため、小川も溝もコンクリート板で延々と覆われています。
その細い道をさらに狭くする草を、地域の人たちが刈り続けています。

2022年5月26日
コメント
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