足柄山から流れてくる川の欄干に、金太郎さんがいました。
仕事を終えての帰り道でした。
「帰って一杯やっか」というタイトルです。
まだ元気なうちのことでした。
今日のテーマは、「男と女(Part3)」です。
半年ごとに、病気のようにやってくる想いです。
ぬくぬくと豊満な胸にうずまりたいと、男なら一度は思うもの。
いやその、必ずしも豊満でなくても良い。
このテーマに浸りたいけど、妻が話しかけてきます。
頑張って最後まで書きましょう。
身体の底から突き上げてくるようなあれです。
妻の話は止まりません。ううん。
ちょっと酸味があるほうが良い。
ほろ苦さも付きまといます。
コーヒーの味でもありません。
どうしてうまく行かなかった恋物語ばかりを思い出すのでしょう。
「去年よりずっときれいになった」と若い女性を見るごとに思います。
「あとで」を何度真に受けたことやら。
そうではありません。
今日は、金太郎さんの想いに習って、「帰って一杯やっか」です。
この場合は、愛する奥さんの手料理で一杯のことです。
男が仕事を終えて帰るのは、決まって奥様のところです。
「今日もよく頑張ったね」と、子供達はさておいて一品料理が続きます。
この酒が、五臓六腑にしみわたる。たまらぬ瞬間です。
このかかあと一緒になって良かったと、
胃袋を掴まれているのも知らずに酔いしれるのです。
春の宵闇、夏の夕涼み、冬の夜のしじま。
秋は浮かれて。
男は、「酒が飲めるぞ」とはしゃぎます。
そんなだんなを見て、女は微笑みます。
二人だけがわかるサインがどこかで出てきます。
やれやれ。
単身赴任の貴方には、ちょっと酷な話でした。
それはそれ。奥様がいるものとして、酔っぱらってください。
障子を開けると、三月も終わりというのに名残雪です。
奥様と足を絡め合って暖をとりましょう。
さあ、今日も頑張るぞ。
名残雪 せつない想い いまはかか
2017年3月24日
2015年6月19日投稿記事「男と女」を参照ください。
2016年10月29日投稿記事「男と女(Part2)」も参照ください。
永遠に謎のテーマです。