Afternoon Avenue 25 (by hide_boo)

Perfumeと乃木坂46、IZ*ONEなどのアイドルやクルマやバイク、好きなものついて、だらだら綴ります。

続・最後から二番目の恋_review_2 / フジテレビ

2014-07-08 23:48:46 | Weblog

続・最後から二番目の恋、最終回のレビューということでもうひと押し。

 

もう今更、というか、今頃?というか、最終回を何回も観てやっと気づいたこと。なんと最終回はすべて長倉家のシーンだけ!笑い声をかぶせれば、まるでアメリカのシチュエーションコメディだ。初めからこういう形で最終回を作ろうとしたのか、初回にニースロケなんぞやるから、一気に予算と時間がなくなって、ロケなし全編セット撮り、それも長倉家のセットだけあればよい、という脚本に直したのかはわからないが、こうした連続ドラマでこんなことをやったのは初めてではないだろうか。

 

それに長回し一気撮りの場面がまあ多い。ロケをやらない分、リハーサルに時間を割いて、長回し一発に挑んだのかもしれない。そして長回しにするからこそ、余計なカット割りで芝居のリズムを崩すことなく、千明と長倉家の面々の会話がどんどん弾んで行く。それに最終回時点で和平と千明の周囲にいる登場人物をすべて長倉家に招いてしまっているのだ。キンタローの大橋母娘が憧れた大家族、長倉家流の家族も家族じゃない人も家族のようにリビングでわいわいやっている、それをドラマのストーリー全編を使って再現している。

 

結婚しようが、していまいが、吉野千明はもう長倉家の一員になってしまっている。たこやき事件で、和平と薫子親子の家庭的な雰囲気に自分にはもう手に入れられないものを感じてしまった千明だが、最終回でドラマに自分の家をロケ現場に提供したために長倉家に間借りした時点で、もうとっくに家族と和平をしっかりその手に掴んでんじゃん、って話だ。この最終回の特別な作り方そのものがラストの酔っ払いながらのおふざけプロポーズに限らず、全編で千明の幸福を表現しているのだと思った。

 

だからこそ、最後のテロップが「お達者で」になったのだ。作り手はこの特別な最終回で、長倉家ワンシーンだけで千明の幸福を見せたかったのだろう。そしてそれは成功していると思う。とにかく最終回を見ていると幸せな気分になれるし、千明の目線で和平のシッカリしたところ、人間味溢れるところもしっかり描写して、和平が千明に足る男性であることをちゃんとフォローしている。

 

小泉今日子は1作目、スペシャル、あまちゃんを挟んで本作と、良いドラマに恵まれ、魅力をしっかり引き出されている。すごいもんだ。