ニュース&スポーツへの出演はなかった南原さんですが、先週の予告通り『Get』本編にはVTRで出演してました。
『Get』本編の最初は、南原さんが取材したパンパシ水泳の特集。
まずは、チェックの半袖シャツにダメージジーンズ&眼鏡姿で肩からバックを提げた南原さんの、「さぁロサンゼルスに着きました。えぇ日本と比べて湿気が少なくて過ごしやすそうですが、プールでは熱い戦いがあると思います。それでは行ってまいりたいと思います」という空港での簡単な前フリVTR(笑)や、客席から「頑張れ頑張れぇ!」と声援を送ってる南原さんの映像。
北島選手の表彰式を見ながら、「指定席に帰ってきたねぇ」と感慨深げな南原さん。
そして、ミックスゾーンで笑顔のハギトモ選手と握手をしている様子や、平井コーチと笑顔で何か話していたり、背泳ぎの古賀選手にぱちゃぽマイクを片手にインタビューをしている様子などが数秒流れたあと(ナレーションバックで声は聞こえませんでした。どんなやり取りがあったのか聞きたいのに、いつもながらもったいないVTRの使い方をするな~・笑)、オレンジ色の夕日を正面から浴び観客席のいちばん上からプールを見下ろすドラマチックな南原さんの映像(笑)とともに、"南原清隆が見たパンパシ水泳カリフォルニア・北島康介・入江陵介"がスタート。
まず、ホテルの一室で
北島 「失礼しま~す」(と言ってドアを開けて入ってくる)
南原 「お疲れっす。終わったばっかりでお疲れのところすいません」
北島 「お疲れ様です」
南原 「ありがとうございました」(と言いながら北島選手と両手で握手。北島選手も両手で握手)
南原 「ハッハハ、お疲れ・・(笑)」
北島 「わざわざ遠いところまで」
南原 「いえいえいえ、今回何か起こると思って来てよかったです」
というふうに、異国の地で久しぶりに再会した二人がいつものように礼儀正しくご挨拶(笑)。
4月のパンパシ水泳選考会以来、4ヶ月ぶりのごたいめ~んでありました(笑)。
そんな和やかな雰囲気の再会劇(笑)のあとは、今大会から新たなスタートを切った北島選手の泳ぎの変化や今の心境などを、南原さんのインタビューやVTRを交えて紹介。
北島選手はこれまで、キックで長い距離を進みストローク(手の掻き)を少なくする泳ぎで記録を更新してきましたが、パンパシ水泳ではストロークを多くする泳ぎに変更。
これは、1年前にアメリカを拠点に再スタートしたさい師事した、デイブ・サロコーチの指導によるものだそうで。
サロコーチいわく「(北島選手は)上半身をもう少し強くしたら彼の出したいタイムが出せると思います」。
2001年から9年にわたって北島選手の取材を続け歴史的瞬間に立ち会ってきた南原さんも(伝書鳩役になってる南原さんや、アテネ五輪でカウボウイハットをかぶりガッツポーズをしてる南原さん、あと、2008年のジャパンオープンで北島選手が世界新記録を出したときに、記者席で立ち上がり拍手をしながら「おぉ~!おぉ~!すご~い」と言ってる南原さんの姿など9年間の軌跡がダイジェストで流れてました・笑)、パンパシ水泳の100m平泳ぎ予選で今季世界最高タイムを出した北島選手の泳ぎを記者席で見ながら、「ストローク多かったでしょう?今までと違うね」「新しい泳ぎをしてるなぁ」と、北島選手の変化に気付いた様子。
で、ミックスゾーンでぱちゃぽマイクを片手に北島選手にそのことを聞く南原さんでしたが、
南原 「ストローク数が増えた中、また新しい泳ぎで記録を出したんですけども」
北島 「もう、そういうのはあんまり意識してないです。あの、もっともっと新しい変化だったり、新しいものを見つけていくことが出来るレースだったと思うんで」
とのこと。
ホテルのインタビューでは、
南原 「新しい道っていうのはやっぱり、楽しいもんですか?新鮮なんですかね」
北島 「そうですね、まぁでも、そうじゃなかったら続けてなかったと思うし、うん、だからすごい新鮮だし、あの、やってて楽しいし、うん」
南原 「自分で「あ、これ大丈夫かな?間違ってないかな?」と思うことはなかったですか?」
北島 「う~ん・・」
南原 「怖さもあると思うんですよ」
北島 「ま、それでも自分が考えて」
南原 「うん」
北島 「やって」
南原 「うん」
北島 「もうそうやってすべて自分で受け入れて、あの、結果もすべて自分で受け入れて、ね、そういうふうに選んできたんで、特に怖さはなかったです、はい」
と話していた北島選手。
北島選手は、"この道を行けばどうなるものか危ぶむなかれ・・"を実践し、さらに、結果がよくても悪くても「すべて受け入れる」ということもさらりと言明。
北島選手のその覚悟と潔さに、話を聞きながら感心また感心でありました(笑)。
その後は、200メートル平泳ぎ決勝で、こちらも今季世界最高記録でゴールした北島選手を見て、「うぉぁ~~!うぉ~8秒台!」と手を叩きながら興奮している南原さんの様子や(2分8秒台だとすごいってわかるのがすごいな~・笑)、北島選手の表彰式を観客席から真面目な顔で見ている南原さんの姿などがありつつ、ホテルでのインタビューでは、
南原 「また、こっち(勝負の世界に)帰ってきてみてどうだったんですかね?」
北島 「今こうして自分が戻ってきて、自分の新しい場所を、ま、この大会で取り戻せたと思うし、やはりこうやって結果を残してもう一回前を向けるとすごい楽しいし、うん、すごい水泳に、そこが水泳の魅力だと思うし、うん、ね、嬉しいことがあるからやっぱり辞められないしそれは、うん、変わらないですね」
という話も。
そういえば以前、パンパシ水泳の選考会のあとのインタビューで北島選手は、「(苦しいことが多く)喜びはちょっとなんですよ」と話していたことがあったっけ。
ただ、「(勝負の世界の)緊張感は嫌いじゃないんです」とも話していましたので、北島選手にとってこのパンパシ水泳は、勝負の世界で自分の新しい場所を取り戻して新たなスタートを切る、絶好の舞台になったということなのでしょう。
続いては、北島選手とは対照的に苦戦続きだった入江選手を南原さんが取材。
100m背泳ぎの決勝前には、夕日に照らされる観客席で、襟元と袖口がチェックのポロシャツを着た南原さんが「これで金メダル獲る獲らない大きいよ」。
決勝のレースが始まると、「あぁ~入江君がんばれ!」「あっあっよし!よし、よし、あぁ、あぁ~」と声援を送っていた南原さんでしたが、4位という結果に口をあんぐりと大きく開け呆然の様子。
翌々日行われた200m背泳ぎ決勝は、記者席からグレーのスーツ姿で観戦していた南原さん。
「さぁ何とか何とか、こっから追いついて」「いや~もう行け行け」と声援を送るも、結果は3位。
ゴールした直後、南原さんは「あぁ~~」と言いながら左手を頬にもって行き、頬杖をつきながら落胆の表情。
その姿は往年の欽ちゃんを髣髴とさせちょっと笑ってしまいましたが(笑)、そんな南原さんのおもしろリアクション話は兎も角として。
今度は入江選手にホテルでインタビュー。
入江選手いわく、今大会はどの種目もふがいない結果で悔しい思いで一杯。
隣を泳いでいたロクテ選手が最初の50メートルで思っていたより遅く、50メートル以降急にスピードを上げたのでついていけなくなってしまった。
まわりに振り回されたレースをしてしまったかな、とのことでした。
それから、
南原 「いちばん印象に残ってる(入江選手の)レースが実は最後のチャレンジレースでして」
入江 「フフフフ、僕もですよ(笑)」
というやり取りも。
大会最終日のいちばん最後に行われた、4×100mメドレーリレーの代表メンバーに入れなかった選手たちが出場する、タイムトライアルのチャレンジレース。
このレースに、日本のBチームとして出場した入江選手。
観客席で見守る南原さんは、「行け、入江君行け、1位で帰ってこい、1位で帰ってこい、1位で帰ってこい」「よし!1位で帰ってきた」と大きな声で声援。
レースの結果を見て南原さんは何度もうなずきながら拍手。
そして、レースを終え観客席に手を振る入江選手を見て、客席から立ち上がり手を振る南原さん。
チャレンジレースでは100メートル背泳ぎの銀メダルに相当する好タイムで泳いだ入江選手は、「もう一度最後に輝きたいという気持ちもあったので」「ここに懸けるしかないと思ってたので」とのことでした。
それから、入江選手と南原さんの間では、
南原 「久しぶりに国際舞台で見た北島選手はどうだったんですか?」
入江 「やっぱ強いですね、もう(笑)。強いなっていうかもう通り越してるっていうか」
南原 「はい」
入江 「キングの名にふさわしいなって」
南原 「(笑)」
入江 「ハハハ、皆言ってましたもん、「ほんとキングだわ」とかって(笑)。ほんと頼りがいになる」
南原 「うん」
入江 「頼っちゃダメなんですけど、ハハハハ」
という話も。
で、この話を南原さんが北島選手にすると、
南原 「まわりの若い選手が、「いや~、北島選手やっぱキングだわ、違うわ」っていうふうに」
北島 「(笑)」
南原 「(笑)言ってるんですけども」
北島 「ま、「自分と違うんだ」って思わないことのほうがいいと思うんですよね」
南原 「うん」
北島 「そういう若手の選手が、「北島さんはやっぱちげーな」って思ってる時点で」
南原 「うん」
北島 「もう自分とは違うってことをやっぱ認めてるし、僕は最初からそうじゃなかったし、僕も」
南原 「うん」
北島 「うん、そりゃ国内でも何度もミスするし、国際大会でもミスするし、で、そういう失敗を次にじゃあどう生かしていくかってことを考えたほうが、「俺とは違うんだ」って思うよりも、ま、その先をね、考えてあげたほうが選手として成長できるのかなぁと僕は思うし」
とのこと。
う~む、入江選手が真のエースと呼ばれるようになるためには、結果云々ではなく、メンタル的に大人の階段をあと一段、いや、二段くらい昇らなければいけないのかもしれません。
そして最後は、北島選手と南原さんの、
南原 「北京のときと変わらないようなタイムが出てきて、ま、頂点・・となるのはひとつロンドンオリンピックがあると思うんですけども」
北島 (頷く)
南原 「それは見えてきたんですかね、頂上が」
北島 「う~ん、みんながみんな「ロンドンロンドン」言うけど別にあんまり今ロンドンにそんなに魅力を感じてないんですよね」
南原 「ほぉ~、ほぉ、何に魅力を感じてるんですか?」
北島 「今です」
南原 「今に?」
北島 「水泳を楽しむこと」
南原 「うん」
北島 「と、まぁ、ほんとに前向きに水泳に取り組めてること」
南原 「うん」
北島 「うん、今はそれだけでいいかなぁと思うし」
南原 (頷く)
北島 「そりゃあもちろん延長線上にロンドンオリンピックはあるし、オリンピックというのはやはり魅力的な大会だし、そこで結果を残すということはほんとに素晴らしいことだと思うので」
南原 「うん」
北島 「それに向かってやるのは自然なことだけど、でも、今はそんなに「ロンドンロンドン」僕には今必要ないかなと」
南原 「今が楽しいように」
北島 「はい」
南原 「努力するだけですか」
北島 「はい」
南原 「じゃあ今を楽しんでもらって」
北島 「はい」
南原 「そして見てる人、今度は世界の人にね」
北島 「はい」
南原 「楽しくするような泳ぎを期待してます」
北島 「ありがとうございます、がんばります、はい」
南原 「今は疲れを取ってください」
北島 「ハハハハハ」
南原 「ハハハ、どうもありがとうございました(笑)」
北島 「ありがとうございました」
(お互いにお辞儀をする)
(インタビューが終わり、北島選手が椅子から立ち上がりながら)
北島 「ま、世界記録はなかったですけどもね(笑)」
南原 「アッハハハハ、いやいやいやいや、それは、楽しみはとっといて」
北島 「(笑)」
というやり取りで、約18分の南原さんのパンパシ水泳特集は終了。
最後はオフショット的なやり取りで思わずニンマリしてしまいましたが、そういえば2008年に北島選手が世界記録を出した直後に南原さんがインタビューをしたときに、「南原さん来られてる時に記録が出せて良かったです」ってなことを北島選手がいたずらっ子っぽく話してたことがあったっけ(笑)。
北島選手の「世界記録はなかったですけどもね」という言葉は、南原さんが歴史的瞬間に立ち会う男だというのを、北島選手も少なからず意識していたのかな?という感じではありましたが、お楽しみはロンドンまで(その前に来年は上海で世界水泳もありますし)お預けということで、歴史的瞬間に立ち会う男の物語の続きを楽しみにしたいと思います(笑)。
あ、もちろん、歴史的瞬間を作る北島選手の今後の活躍も楽しみです(笑)。
あとは、2人だけの高校の野球部の特集。
2010年全英シニアオープンゴルフの特集。
サッカー日本代表・香川真司選手の特集。
でした。
『Get』本編の最初は、南原さんが取材したパンパシ水泳の特集。
まずは、チェックの半袖シャツにダメージジーンズ&眼鏡姿で肩からバックを提げた南原さんの、「さぁロサンゼルスに着きました。えぇ日本と比べて湿気が少なくて過ごしやすそうですが、プールでは熱い戦いがあると思います。それでは行ってまいりたいと思います」という空港での簡単な前フリVTR(笑)や、客席から「頑張れ頑張れぇ!」と声援を送ってる南原さんの映像。
北島選手の表彰式を見ながら、「指定席に帰ってきたねぇ」と感慨深げな南原さん。
そして、ミックスゾーンで笑顔のハギトモ選手と握手をしている様子や、平井コーチと笑顔で何か話していたり、背泳ぎの古賀選手にぱちゃぽマイクを片手にインタビューをしている様子などが数秒流れたあと(ナレーションバックで声は聞こえませんでした。どんなやり取りがあったのか聞きたいのに、いつもながらもったいないVTRの使い方をするな~・笑)、オレンジ色の夕日を正面から浴び観客席のいちばん上からプールを見下ろすドラマチックな南原さんの映像(笑)とともに、"南原清隆が見たパンパシ水泳カリフォルニア・北島康介・入江陵介"がスタート。
まず、ホテルの一室で
北島 「失礼しま~す」(と言ってドアを開けて入ってくる)
南原 「お疲れっす。終わったばっかりでお疲れのところすいません」
北島 「お疲れ様です」
南原 「ありがとうございました」(と言いながら北島選手と両手で握手。北島選手も両手で握手)
南原 「ハッハハ、お疲れ・・(笑)」
北島 「わざわざ遠いところまで」
南原 「いえいえいえ、今回何か起こると思って来てよかったです」
というふうに、異国の地で久しぶりに再会した二人がいつものように礼儀正しくご挨拶(笑)。
4月のパンパシ水泳選考会以来、4ヶ月ぶりのごたいめ~んでありました(笑)。
そんな和やかな雰囲気の再会劇(笑)のあとは、今大会から新たなスタートを切った北島選手の泳ぎの変化や今の心境などを、南原さんのインタビューやVTRを交えて紹介。
北島選手はこれまで、キックで長い距離を進みストローク(手の掻き)を少なくする泳ぎで記録を更新してきましたが、パンパシ水泳ではストロークを多くする泳ぎに変更。
これは、1年前にアメリカを拠点に再スタートしたさい師事した、デイブ・サロコーチの指導によるものだそうで。
サロコーチいわく「(北島選手は)上半身をもう少し強くしたら彼の出したいタイムが出せると思います」。
2001年から9年にわたって北島選手の取材を続け歴史的瞬間に立ち会ってきた南原さんも(伝書鳩役になってる南原さんや、アテネ五輪でカウボウイハットをかぶりガッツポーズをしてる南原さん、あと、2008年のジャパンオープンで北島選手が世界新記録を出したときに、記者席で立ち上がり拍手をしながら「おぉ~!おぉ~!すご~い」と言ってる南原さんの姿など9年間の軌跡がダイジェストで流れてました・笑)、パンパシ水泳の100m平泳ぎ予選で今季世界最高タイムを出した北島選手の泳ぎを記者席で見ながら、「ストローク多かったでしょう?今までと違うね」「新しい泳ぎをしてるなぁ」と、北島選手の変化に気付いた様子。
で、ミックスゾーンでぱちゃぽマイクを片手に北島選手にそのことを聞く南原さんでしたが、
南原 「ストローク数が増えた中、また新しい泳ぎで記録を出したんですけども」
北島 「もう、そういうのはあんまり意識してないです。あの、もっともっと新しい変化だったり、新しいものを見つけていくことが出来るレースだったと思うんで」
とのこと。
ホテルのインタビューでは、
南原 「新しい道っていうのはやっぱり、楽しいもんですか?新鮮なんですかね」
北島 「そうですね、まぁでも、そうじゃなかったら続けてなかったと思うし、うん、だからすごい新鮮だし、あの、やってて楽しいし、うん」
南原 「自分で「あ、これ大丈夫かな?間違ってないかな?」と思うことはなかったですか?」
北島 「う~ん・・」
南原 「怖さもあると思うんですよ」
北島 「ま、それでも自分が考えて」
南原 「うん」
北島 「やって」
南原 「うん」
北島 「もうそうやってすべて自分で受け入れて、あの、結果もすべて自分で受け入れて、ね、そういうふうに選んできたんで、特に怖さはなかったです、はい」
と話していた北島選手。
北島選手は、"この道を行けばどうなるものか危ぶむなかれ・・"を実践し、さらに、結果がよくても悪くても「すべて受け入れる」ということもさらりと言明。
北島選手のその覚悟と潔さに、話を聞きながら感心また感心でありました(笑)。
その後は、200メートル平泳ぎ決勝で、こちらも今季世界最高記録でゴールした北島選手を見て、「うぉぁ~~!うぉ~8秒台!」と手を叩きながら興奮している南原さんの様子や(2分8秒台だとすごいってわかるのがすごいな~・笑)、北島選手の表彰式を観客席から真面目な顔で見ている南原さんの姿などがありつつ、ホテルでのインタビューでは、
南原 「また、こっち(勝負の世界に)帰ってきてみてどうだったんですかね?」
北島 「今こうして自分が戻ってきて、自分の新しい場所を、ま、この大会で取り戻せたと思うし、やはりこうやって結果を残してもう一回前を向けるとすごい楽しいし、うん、すごい水泳に、そこが水泳の魅力だと思うし、うん、ね、嬉しいことがあるからやっぱり辞められないしそれは、うん、変わらないですね」
という話も。
そういえば以前、パンパシ水泳の選考会のあとのインタビューで北島選手は、「(苦しいことが多く)喜びはちょっとなんですよ」と話していたことがあったっけ。
ただ、「(勝負の世界の)緊張感は嫌いじゃないんです」とも話していましたので、北島選手にとってこのパンパシ水泳は、勝負の世界で自分の新しい場所を取り戻して新たなスタートを切る、絶好の舞台になったということなのでしょう。
続いては、北島選手とは対照的に苦戦続きだった入江選手を南原さんが取材。
100m背泳ぎの決勝前には、夕日に照らされる観客席で、襟元と袖口がチェックのポロシャツを着た南原さんが「これで金メダル獲る獲らない大きいよ」。
決勝のレースが始まると、「あぁ~入江君がんばれ!」「あっあっよし!よし、よし、あぁ、あぁ~」と声援を送っていた南原さんでしたが、4位という結果に口をあんぐりと大きく開け呆然の様子。
翌々日行われた200m背泳ぎ決勝は、記者席からグレーのスーツ姿で観戦していた南原さん。
「さぁ何とか何とか、こっから追いついて」「いや~もう行け行け」と声援を送るも、結果は3位。
ゴールした直後、南原さんは「あぁ~~」と言いながら左手を頬にもって行き、頬杖をつきながら落胆の表情。
その姿は往年の欽ちゃんを髣髴とさせちょっと笑ってしまいましたが(笑)、そんな南原さんのおもしろリアクション話は兎も角として。
今度は入江選手にホテルでインタビュー。
入江選手いわく、今大会はどの種目もふがいない結果で悔しい思いで一杯。
隣を泳いでいたロクテ選手が最初の50メートルで思っていたより遅く、50メートル以降急にスピードを上げたのでついていけなくなってしまった。
まわりに振り回されたレースをしてしまったかな、とのことでした。
それから、
南原 「いちばん印象に残ってる(入江選手の)レースが実は最後のチャレンジレースでして」
入江 「フフフフ、僕もですよ(笑)」
というやり取りも。
大会最終日のいちばん最後に行われた、4×100mメドレーリレーの代表メンバーに入れなかった選手たちが出場する、タイムトライアルのチャレンジレース。
このレースに、日本のBチームとして出場した入江選手。
観客席で見守る南原さんは、「行け、入江君行け、1位で帰ってこい、1位で帰ってこい、1位で帰ってこい」「よし!1位で帰ってきた」と大きな声で声援。
レースの結果を見て南原さんは何度もうなずきながら拍手。
そして、レースを終え観客席に手を振る入江選手を見て、客席から立ち上がり手を振る南原さん。
チャレンジレースでは100メートル背泳ぎの銀メダルに相当する好タイムで泳いだ入江選手は、「もう一度最後に輝きたいという気持ちもあったので」「ここに懸けるしかないと思ってたので」とのことでした。
それから、入江選手と南原さんの間では、
南原 「久しぶりに国際舞台で見た北島選手はどうだったんですか?」
入江 「やっぱ強いですね、もう(笑)。強いなっていうかもう通り越してるっていうか」
南原 「はい」
入江 「キングの名にふさわしいなって」
南原 「(笑)」
入江 「ハハハ、皆言ってましたもん、「ほんとキングだわ」とかって(笑)。ほんと頼りがいになる」
南原 「うん」
入江 「頼っちゃダメなんですけど、ハハハハ」
という話も。
で、この話を南原さんが北島選手にすると、
南原 「まわりの若い選手が、「いや~、北島選手やっぱキングだわ、違うわ」っていうふうに」
北島 「(笑)」
南原 「(笑)言ってるんですけども」
北島 「ま、「自分と違うんだ」って思わないことのほうがいいと思うんですよね」
南原 「うん」
北島 「そういう若手の選手が、「北島さんはやっぱちげーな」って思ってる時点で」
南原 「うん」
北島 「もう自分とは違うってことをやっぱ認めてるし、僕は最初からそうじゃなかったし、僕も」
南原 「うん」
北島 「うん、そりゃ国内でも何度もミスするし、国際大会でもミスするし、で、そういう失敗を次にじゃあどう生かしていくかってことを考えたほうが、「俺とは違うんだ」って思うよりも、ま、その先をね、考えてあげたほうが選手として成長できるのかなぁと僕は思うし」
とのこと。
う~む、入江選手が真のエースと呼ばれるようになるためには、結果云々ではなく、メンタル的に大人の階段をあと一段、いや、二段くらい昇らなければいけないのかもしれません。
そして最後は、北島選手と南原さんの、
南原 「北京のときと変わらないようなタイムが出てきて、ま、頂点・・となるのはひとつロンドンオリンピックがあると思うんですけども」
北島 (頷く)
南原 「それは見えてきたんですかね、頂上が」
北島 「う~ん、みんながみんな「ロンドンロンドン」言うけど別にあんまり今ロンドンにそんなに魅力を感じてないんですよね」
南原 「ほぉ~、ほぉ、何に魅力を感じてるんですか?」
北島 「今です」
南原 「今に?」
北島 「水泳を楽しむこと」
南原 「うん」
北島 「と、まぁ、ほんとに前向きに水泳に取り組めてること」
南原 「うん」
北島 「うん、今はそれだけでいいかなぁと思うし」
南原 (頷く)
北島 「そりゃあもちろん延長線上にロンドンオリンピックはあるし、オリンピックというのはやはり魅力的な大会だし、そこで結果を残すということはほんとに素晴らしいことだと思うので」
南原 「うん」
北島 「それに向かってやるのは自然なことだけど、でも、今はそんなに「ロンドンロンドン」僕には今必要ないかなと」
南原 「今が楽しいように」
北島 「はい」
南原 「努力するだけですか」
北島 「はい」
南原 「じゃあ今を楽しんでもらって」
北島 「はい」
南原 「そして見てる人、今度は世界の人にね」
北島 「はい」
南原 「楽しくするような泳ぎを期待してます」
北島 「ありがとうございます、がんばります、はい」
南原 「今は疲れを取ってください」
北島 「ハハハハハ」
南原 「ハハハ、どうもありがとうございました(笑)」
北島 「ありがとうございました」
(お互いにお辞儀をする)
(インタビューが終わり、北島選手が椅子から立ち上がりながら)
北島 「ま、世界記録はなかったですけどもね(笑)」
南原 「アッハハハハ、いやいやいやいや、それは、楽しみはとっといて」
北島 「(笑)」
というやり取りで、約18分の南原さんのパンパシ水泳特集は終了。
最後はオフショット的なやり取りで思わずニンマリしてしまいましたが、そういえば2008年に北島選手が世界記録を出した直後に南原さんがインタビューをしたときに、「南原さん来られてる時に記録が出せて良かったです」ってなことを北島選手がいたずらっ子っぽく話してたことがあったっけ(笑)。
北島選手の「世界記録はなかったですけどもね」という言葉は、南原さんが歴史的瞬間に立ち会う男だというのを、北島選手も少なからず意識していたのかな?という感じではありましたが、お楽しみはロンドンまで(その前に来年は上海で世界水泳もありますし)お預けということで、歴史的瞬間に立ち会う男の物語の続きを楽しみにしたいと思います(笑)。
あ、もちろん、歴史的瞬間を作る北島選手の今後の活躍も楽しみです(笑)。
あとは、2人だけの高校の野球部の特集。
2010年全英シニアオープンゴルフの特集。
サッカー日本代表・香川真司選手の特集。
でした。