前回に引き続き、ゲストは東京ヤクルトの青木選手。
今回は恒例の10の質問で野球話をあれこれと。
"侍JAPANという名称を重荷に感じたこともある?"という質問には「No」と答えていた青木選手でしたが、
南原 「イチロー選手は侍JAPANに関して、やっぱえらく重荷を感じて」
青木 「あぁ~言ってましたね」
南原 「胃潰瘍にもなったってことなんですけど、お話したんですか?その、胃潰瘍になって、「大丈夫ですか?」とか」
青木 「あぁ~、電話かかってきました。」
南原 「かかってきたんですか!?」
青木 「はい」
南原 「はい」
青木 「「青木、調子どう?」っつって(笑)、イチローさん胃潰瘍になったときに」
南原 「はいはいはい、「お前どう?体調は」みたいな」
青木 「「いや、ちょっと待ってくださいよ、イチローさん大丈夫ですか?」っつて」
南原 「はいはい」
青木 「逆に聞き返したんですけど(笑)」
南原 「はい、そしたら」
青木 「「まぁ、今はもうだいぶ良くなったけど」」
南原 「はい」
青木 「なんて言ってて、まぁ、でも、イチローさんでもね、そういうことあるんだなぁと思って」
南原 「そういうプレッシャーを感じてる」
青木 「いや、まったく見せなかったんですよ、イチローさんは、そういうホントに追い込まれてるっていうの」
南原 「はい」
青木 「いつも僕らにこう普通に、フランクに喋りかけてくれるし、もういつも通りなんですよ」
南原 「調子悪いときでもですか?」
青木 「悪・・悪くても関係ないですよ」
南原 「えぇ~!?」
青木 「ロッカーでもいつも通りのルーティーンなんですよ、まさに。いや~改めて、だから胃潰瘍になったっていうのも聞いて」
南原 「はい」
青木 「知ってからやっぱり、改めてそのイチローさんの精神的な強さっていうのを感じましたね」
南原 「ねぇ!」
青木 「だからそこ・・それになるぐらいに追い込まれてたのにああいう態度をしてたって思うと」
南原 「はい」
青木 「「すごいなこの人は」って思って」
南原 「でもいつかはその、青木選手がそういう立場になるかもわかんないですもんね」
青木 「・・どうですかね」
南原 「アッハハハハハハハ」
青木 「想像したくないですけどね」
南原 「アッハハハハハハハ」
青木 「できれば今回みたいな試合はしたくないんですけど(笑)」
南原 「ハッハハハハハハハ」
青木 「それぐらいやっぱりこう、磨り減りましたね、だいぶこう。で、(ちょっと小声で)帰ってきたら5㎏減ってましたよ、体重が」
南原 「5㎏!?」
青木 「(小声で)5㎏」
南原 「5㎏は大変じゃないですか!?」
青木 「ま、でも、お陰で」
南原 「はい」
青木 「去年よりも走れるようになりましたけどね、体重が落ちて(笑)」
南原 「(笑)」
青木 「そぎ落とされた、まさに(笑)」
南原 「ハハハハ、あぁ~(笑)、じゃ感覚は増してきてるわけですね」
青木 「そうですね」
南原 「へぇ~」
とのこと。
う~む、青木選手は5㎏も体重が減ってたのか!?
イチロー選手が胃潰瘍になったり、青木選手は体重を5㎏も減らしたり、こういう話を聞いているとWBCがいかに過酷な戦いだったのかがよくわかります。
そんな厳しい戦いを制して世界一なった侍JAPAN、改めて、おめでとう&お疲れ様でした、であります。
ペナントが開幕してからイマイチ調子が上がらない青木選手ですが、早く疲れを癒して本来の調子が戻ってくれればと思います。
"WBCの公式球と比べてやっぱり日本のボールは良く飛ぶ?"という質問には「Yes」という答え。
で、
南原 「ダルビッシュ選手も日本のボール投げてみて、「軽いな~」(笑)」
青木 「軽い。いや、僕らも投げてて思いますよ、軽いっす」
南原 「あ、守備で投げてても」
青木 「投げてても思いますね、それは」
南原 「ってことは・・」
青木 「小っちゃい、小っちゃいですね」
南原 「小っちゃい」
青木 「だからもうなんか包んでるような感じですよ、ボールこう握ったときに」
南原 「うん」
青木 「うん」
南原 「あの、コミッショナーがあくまでも私見ですけども、これはもうWBCっていうか「メジャーと同じ球を使ったほうがいい」と言ってますけども、青木選手はどうですか?」
青木 「僕もそう思いますね」
南原 「うん」
青木 「ただ、初めはやっぱりちょっと故障する人がたぶん出ますね」
南原 「わずか何グラム違うだけでも」
青木 「絶対出ます、絶対出ますね。ただ、慣れると思うんで」
南原 「うん」
青木 「まぁ何年かしたら間違いなく慣れて、それが普通になると思うんですけど」
南原 「はい」
青木 「初めはたぶん怪我する人は絶対出てくると思いますね」
南原 「肩とか肘だったりとか」
青木 「はい、絶対あります」
南原 「でも~ねぇ、やっぱり、僕も(ボールは)揃えたほうがいいと、ああいう国際試合がどんどんどんどん盛んになってきますし」
青木 「そうそう、僕もそう思います」
南原 「これ、じゃ選手会で言ってくださいよ、「変えたほうがいいんじゃないのかな?」みたいな」
青木 「ちょっと・・でも」
南原 「はい」
青木 「そうなんですよ、その絶対怪我する人が出てくるとわかってるから」
南原 「はい」
青木 「ちょっとその人の生活考えたらなかなか言いづらいかな(笑)」
南原 「アッハハハハハ」
青木 「あるんですよ」
南原 「そうですよ、でも」
青木 「そうなんですよ、その人がねぇ、家族養えなかったら、ちょっと・・じゃ仮に僕が言ったことで」
南原 「はい」
青木 「この人怪我したんだと思うと」
南原 「まぁでもそれは・・」
青木 「ちょっと思っちゃうんですよねぇ」
南原 「なるほど」
青木 「同じ選手として(笑)」
南原 「ねぇ」
青木 「はい」
南原 「ただまぁ、ファンとしては(ボールを)統一してもらいたいですね。統一しないと日本の野球がホントのパワーを付けることが出来ないと思います」
青木 「あぁ、でもまぁそうですね。そういう国際試合のことを考えたら絶対変えたほうがいいです。間違いないです。はい」
南原 「そうですね、はい」
というやり取りも。
まだまだ若手だと思っていた青木選手も、いつの間にか周りの選手のことなども考えるお年頃になってたんだな~(笑)。
ただ、やはりボールは変えていったほうがいいと思いますが。
球場の大きさも、ひと昔まえまでは両翼90メートルくらいの小さい球場が多く、広くするとホームランが減る・・云々というようなことが言われていましたが、今は両翼100メートルが当たり前。
それでもちゃんと選手はホームランを打ってますから。
怪我をしてしまうかもしれない選手がいるというのは大きな問題ではありますが、日本の野球の更なるレベルアップのことを考えると、国際球を使っていくというのは必要だと思いますので、何とかうまく解決していって欲しいところであります。
あとは、気持ちが技術よりもむしろ上にあるぐらいじゃないとその技術も出せないと思ってるんで気持ちはすごく大事だと思う、という話や、バッターボックスからピッチャーの表情をよく見る、ピッチャーが打たれる雰囲気感じてるなというのを感じることがありそういうときはほぼ打つしミスショットもしない、という話、3番ではなく4番を打ってみたいという話(笑いながら話してましたがけっこう本気という感じでした・笑)、今年は日本一になってビールかけをしたい(2度もWBCで世界一になってる青木選手が日本一になりたいというのがちょっと変な感じ・笑)、風邪ひいたときコンビニにインスタントのおかゆを買いに行く時など奥さんが居てくれたらなと思うことがあるという話(笑)などがありつつ、
南原 「いろいろ聞いてるんですけども毎回こう、青木選手はこだわりの道具っていうのは何ですか?例えばバットとかはどうですかね」
青木 「え~、バットは、基本はバランス重視」
南原 「バランス重視」
青木 「うん、質とかというよりもバランス」
南原 「ど、どういうバランス」
青木 「僕の(バットは)あんまりヘッドに、バットのヘッドに重さがない感じですね。どちらかというと僕の感覚の中では」
南原 「はい」
青木 「こう、バットを自由に扱いたいんで」
南原 「はい」
青木 「あんまりヘッドにあると振られちゃうんっすよね」
南原 「あぁ~」
青木 「なんで」
南原 「はいはい」
青木 「ヘッドに(重さが)あると思って振ってるんですけど。わかります?」
南原 「(ヘッドに重さがあると)思って振ってるってことですか」
青木 「そうです。だから例えば昔だったらヘッドの重いバットでスイング練習して」
南原 「はいはい」
青木 「その感覚のまま自分のバット持って自由に振るっていう」
南原 「はいはい」
青木 「うん、そういったことやってたんですけど」
南原 「はい」
青木 「悪くなってくると、そのヘッドを感じなくなるんです」
南原 「へぇ~~~」
青木 「でも、ヘッドに重さがないっていうのは、試合のときになったら色んな(ボールの)変化があるわけじゃないですか」
南原 「はいはいはい」
青木 「それをバット自由に出したいんで」
南原 「はい」
青木 「だからヘッドに重さがないやつを使ってるんですけど、あんまり」
南原 「ヘッ・・でも、遠くに飛ばすの大変ですよね、そうなると。そんなことないですか?」
青木 「あぁ~、でもそれは、いかにコンタクトするかだと思ってるから」
南原 「はい」
青木 「確かにその、先に(重さ)があると遠心力で重さ伝わるっていうのはあると思うんですけど」
南原 「はい」
青木 「実際にその振り方ってなかなか出来ないんですよね」
南原 「なるほど」
青木 「試合では」
南原 「はいはい」
青木 「フリー(バッティング)では出来ても」
南原 「はいはいはいはい」
青木 「はい」
南原 「ずれちゃうんですね」
青木 「ずれちゃうから」
南原 「はい」
青木 「だから、いかにしっかり当てるかっていうこと考えたら、自由にコントロール出来るバットを使ったほうがいいと僕は思ってて」
南原 「うん」
青木 「ちゃんと当たればホームラン入るわけだし」
南原 「これはまぁ、逆の発想っていうか、イチロー選手も細~いバット使ってたりしますもんね」
青木 「はい。そうそうそう」
南原 「これ、入団以来変えてないっていうのは本当なんですか?」
青木 「そうなんですよ、もう・・変えてないですね。もうだから5年使いましたね、6年目入りましたね、このバットも」
南原 「普通はプロ野球選手いろいろ長さ変えたり、いろいろこうやったりするんですけども、(巨人の)小笠原選手もそうですね、変えてない、ずっと変えてない」
青木 「あぁ~」
南原 「変えない理由は何ですか?」
青木 「バットは」
南原 「はい」
青木 「結局、いちばん大事な部分なんですよ」
南原 「うん」
青木 「ボールと当たるところがバットなわけじゃないですか」
南原 「はい」
青木 「バットが変わるとすべて変わりますね。全部の感覚が変わるんですよ。バットを使おうと思って体を使おうとしてるんですから」
南原 「はい、はい」
青木 「体が変わっちゃうんですよ、バットが変わったら(笑)」
南原 「このバットを生かせるために、いろ・・そこに・・」
青木 「そうなんですよ」
南原 「すべてをつぎ込んでるのに」
青木 「そうなんですよ」
南原 「そこが変わってしまうと」
青木 「根本が変わってしまうともうダメなんですよ」
南原 「はぁ~~~~!?」
青木 「だから変えないんですけど。小笠原さんも変えない・・イチローさんも変えないですよね、変えてないです」
南原 「・・なるほど」
青木 「たがらその変えない感覚わかるんですよね。たがら飛距離を求めたいから変えるっていうのは」
南原 「はい」
青木 「もうホントすべて変わると思うんですよ、体が」
南原 「逆に変えるほうが信じられない?」
青木 「変えるほうが信じられないですね」
南原 「なん・・「よく変えて出来るね」っていう」
青木 「不安でしょうがないと思いますね」
南原 「へぇ~~~」
青木 「僕めちゃめちゃ不安・・一回、あの~それ言われたことあって「(バット)変えたほうがいいんじゃない」って言われて、「けっこう飛距離も出るし、もうちょっとヘッド効いたら」って、一応ちょっと試したんですよ」
南原 「はい」
青木 「もう状態が全部崩れましたね」
南原 「もう構えてるときから」
青木 「ダメですね、アドレスから「もう、あ、ぜんぜん違う」」
南原 「あ・・やっぱそんだけ鋭い感覚があるんですね」
という話も。
青木選手のちょっとマニアックな話を興味津々で聞いていた南原さんと同じように、私もラジオの前で「へぇ~~」「なるほど」と南原さんと同じようなリアクションをしながら青木選手の話を聞いてしまいました(笑)。
ってな感じで、WBC話から(この収録はずいぶん前だったようで。青木選手は花粉症で鼻をクシュクシュしてましたし、ペナントが開幕した今となってはちょっと前の話題という感じのWBCの話を昨日のことのように話していましたから)、マニアックなバッティングの話まで、興味深い話満載の30分でありました。
今回は恒例の10の質問で野球話をあれこれと。
"侍JAPANという名称を重荷に感じたこともある?"という質問には「No」と答えていた青木選手でしたが、
南原 「イチロー選手は侍JAPANに関して、やっぱえらく重荷を感じて」
青木 「あぁ~言ってましたね」
南原 「胃潰瘍にもなったってことなんですけど、お話したんですか?その、胃潰瘍になって、「大丈夫ですか?」とか」
青木 「あぁ~、電話かかってきました。」
南原 「かかってきたんですか!?」
青木 「はい」
南原 「はい」
青木 「「青木、調子どう?」っつって(笑)、イチローさん胃潰瘍になったときに」
南原 「はいはいはい、「お前どう?体調は」みたいな」
青木 「「いや、ちょっと待ってくださいよ、イチローさん大丈夫ですか?」っつて」
南原 「はいはい」
青木 「逆に聞き返したんですけど(笑)」
南原 「はい、そしたら」
青木 「「まぁ、今はもうだいぶ良くなったけど」」
南原 「はい」
青木 「なんて言ってて、まぁ、でも、イチローさんでもね、そういうことあるんだなぁと思って」
南原 「そういうプレッシャーを感じてる」
青木 「いや、まったく見せなかったんですよ、イチローさんは、そういうホントに追い込まれてるっていうの」
南原 「はい」
青木 「いつも僕らにこう普通に、フランクに喋りかけてくれるし、もういつも通りなんですよ」
南原 「調子悪いときでもですか?」
青木 「悪・・悪くても関係ないですよ」
南原 「えぇ~!?」
青木 「ロッカーでもいつも通りのルーティーンなんですよ、まさに。いや~改めて、だから胃潰瘍になったっていうのも聞いて」
南原 「はい」
青木 「知ってからやっぱり、改めてそのイチローさんの精神的な強さっていうのを感じましたね」
南原 「ねぇ!」
青木 「だからそこ・・それになるぐらいに追い込まれてたのにああいう態度をしてたって思うと」
南原 「はい」
青木 「「すごいなこの人は」って思って」
南原 「でもいつかはその、青木選手がそういう立場になるかもわかんないですもんね」
青木 「・・どうですかね」
南原 「アッハハハハハハハ」
青木 「想像したくないですけどね」
南原 「アッハハハハハハハ」
青木 「できれば今回みたいな試合はしたくないんですけど(笑)」
南原 「ハッハハハハハハハ」
青木 「それぐらいやっぱりこう、磨り減りましたね、だいぶこう。で、(ちょっと小声で)帰ってきたら5㎏減ってましたよ、体重が」
南原 「5㎏!?」
青木 「(小声で)5㎏」
南原 「5㎏は大変じゃないですか!?」
青木 「ま、でも、お陰で」
南原 「はい」
青木 「去年よりも走れるようになりましたけどね、体重が落ちて(笑)」
南原 「(笑)」
青木 「そぎ落とされた、まさに(笑)」
南原 「ハハハハ、あぁ~(笑)、じゃ感覚は増してきてるわけですね」
青木 「そうですね」
南原 「へぇ~」
とのこと。
う~む、青木選手は5㎏も体重が減ってたのか!?
イチロー選手が胃潰瘍になったり、青木選手は体重を5㎏も減らしたり、こういう話を聞いているとWBCがいかに過酷な戦いだったのかがよくわかります。
そんな厳しい戦いを制して世界一なった侍JAPAN、改めて、おめでとう&お疲れ様でした、であります。
ペナントが開幕してからイマイチ調子が上がらない青木選手ですが、早く疲れを癒して本来の調子が戻ってくれればと思います。
"WBCの公式球と比べてやっぱり日本のボールは良く飛ぶ?"という質問には「Yes」という答え。
で、
南原 「ダルビッシュ選手も日本のボール投げてみて、「軽いな~」(笑)」
青木 「軽い。いや、僕らも投げてて思いますよ、軽いっす」
南原 「あ、守備で投げてても」
青木 「投げてても思いますね、それは」
南原 「ってことは・・」
青木 「小っちゃい、小っちゃいですね」
南原 「小っちゃい」
青木 「だからもうなんか包んでるような感じですよ、ボールこう握ったときに」
南原 「うん」
青木 「うん」
南原 「あの、コミッショナーがあくまでも私見ですけども、これはもうWBCっていうか「メジャーと同じ球を使ったほうがいい」と言ってますけども、青木選手はどうですか?」
青木 「僕もそう思いますね」
南原 「うん」
青木 「ただ、初めはやっぱりちょっと故障する人がたぶん出ますね」
南原 「わずか何グラム違うだけでも」
青木 「絶対出ます、絶対出ますね。ただ、慣れると思うんで」
南原 「うん」
青木 「まぁ何年かしたら間違いなく慣れて、それが普通になると思うんですけど」
南原 「はい」
青木 「初めはたぶん怪我する人は絶対出てくると思いますね」
南原 「肩とか肘だったりとか」
青木 「はい、絶対あります」
南原 「でも~ねぇ、やっぱり、僕も(ボールは)揃えたほうがいいと、ああいう国際試合がどんどんどんどん盛んになってきますし」
青木 「そうそう、僕もそう思います」
南原 「これ、じゃ選手会で言ってくださいよ、「変えたほうがいいんじゃないのかな?」みたいな」
青木 「ちょっと・・でも」
南原 「はい」
青木 「そうなんですよ、その絶対怪我する人が出てくるとわかってるから」
南原 「はい」
青木 「ちょっとその人の生活考えたらなかなか言いづらいかな(笑)」
南原 「アッハハハハハ」
青木 「あるんですよ」
南原 「そうですよ、でも」
青木 「そうなんですよ、その人がねぇ、家族養えなかったら、ちょっと・・じゃ仮に僕が言ったことで」
南原 「はい」
青木 「この人怪我したんだと思うと」
南原 「まぁでもそれは・・」
青木 「ちょっと思っちゃうんですよねぇ」
南原 「なるほど」
青木 「同じ選手として(笑)」
南原 「ねぇ」
青木 「はい」
南原 「ただまぁ、ファンとしては(ボールを)統一してもらいたいですね。統一しないと日本の野球がホントのパワーを付けることが出来ないと思います」
青木 「あぁ、でもまぁそうですね。そういう国際試合のことを考えたら絶対変えたほうがいいです。間違いないです。はい」
南原 「そうですね、はい」
というやり取りも。
まだまだ若手だと思っていた青木選手も、いつの間にか周りの選手のことなども考えるお年頃になってたんだな~(笑)。
ただ、やはりボールは変えていったほうがいいと思いますが。
球場の大きさも、ひと昔まえまでは両翼90メートルくらいの小さい球場が多く、広くするとホームランが減る・・云々というようなことが言われていましたが、今は両翼100メートルが当たり前。
それでもちゃんと選手はホームランを打ってますから。
怪我をしてしまうかもしれない選手がいるというのは大きな問題ではありますが、日本の野球の更なるレベルアップのことを考えると、国際球を使っていくというのは必要だと思いますので、何とかうまく解決していって欲しいところであります。
あとは、気持ちが技術よりもむしろ上にあるぐらいじゃないとその技術も出せないと思ってるんで気持ちはすごく大事だと思う、という話や、バッターボックスからピッチャーの表情をよく見る、ピッチャーが打たれる雰囲気感じてるなというのを感じることがありそういうときはほぼ打つしミスショットもしない、という話、3番ではなく4番を打ってみたいという話(笑いながら話してましたがけっこう本気という感じでした・笑)、今年は日本一になってビールかけをしたい(2度もWBCで世界一になってる青木選手が日本一になりたいというのがちょっと変な感じ・笑)、風邪ひいたときコンビニにインスタントのおかゆを買いに行く時など奥さんが居てくれたらなと思うことがあるという話(笑)などがありつつ、
南原 「いろいろ聞いてるんですけども毎回こう、青木選手はこだわりの道具っていうのは何ですか?例えばバットとかはどうですかね」
青木 「え~、バットは、基本はバランス重視」
南原 「バランス重視」
青木 「うん、質とかというよりもバランス」
南原 「ど、どういうバランス」
青木 「僕の(バットは)あんまりヘッドに、バットのヘッドに重さがない感じですね。どちらかというと僕の感覚の中では」
南原 「はい」
青木 「こう、バットを自由に扱いたいんで」
南原 「はい」
青木 「あんまりヘッドにあると振られちゃうんっすよね」
南原 「あぁ~」
青木 「なんで」
南原 「はいはい」
青木 「ヘッドに(重さが)あると思って振ってるんですけど。わかります?」
南原 「(ヘッドに重さがあると)思って振ってるってことですか」
青木 「そうです。だから例えば昔だったらヘッドの重いバットでスイング練習して」
南原 「はいはい」
青木 「その感覚のまま自分のバット持って自由に振るっていう」
南原 「はいはい」
青木 「うん、そういったことやってたんですけど」
南原 「はい」
青木 「悪くなってくると、そのヘッドを感じなくなるんです」
南原 「へぇ~~~」
青木 「でも、ヘッドに重さがないっていうのは、試合のときになったら色んな(ボールの)変化があるわけじゃないですか」
南原 「はいはいはい」
青木 「それをバット自由に出したいんで」
南原 「はい」
青木 「だからヘッドに重さがないやつを使ってるんですけど、あんまり」
南原 「ヘッ・・でも、遠くに飛ばすの大変ですよね、そうなると。そんなことないですか?」
青木 「あぁ~、でもそれは、いかにコンタクトするかだと思ってるから」
南原 「はい」
青木 「確かにその、先に(重さ)があると遠心力で重さ伝わるっていうのはあると思うんですけど」
南原 「はい」
青木 「実際にその振り方ってなかなか出来ないんですよね」
南原 「なるほど」
青木 「試合では」
南原 「はいはい」
青木 「フリー(バッティング)では出来ても」
南原 「はいはいはいはい」
青木 「はい」
南原 「ずれちゃうんですね」
青木 「ずれちゃうから」
南原 「はい」
青木 「だから、いかにしっかり当てるかっていうこと考えたら、自由にコントロール出来るバットを使ったほうがいいと僕は思ってて」
南原 「うん」
青木 「ちゃんと当たればホームラン入るわけだし」
南原 「これはまぁ、逆の発想っていうか、イチロー選手も細~いバット使ってたりしますもんね」
青木 「はい。そうそうそう」
南原 「これ、入団以来変えてないっていうのは本当なんですか?」
青木 「そうなんですよ、もう・・変えてないですね。もうだから5年使いましたね、6年目入りましたね、このバットも」
南原 「普通はプロ野球選手いろいろ長さ変えたり、いろいろこうやったりするんですけども、(巨人の)小笠原選手もそうですね、変えてない、ずっと変えてない」
青木 「あぁ~」
南原 「変えない理由は何ですか?」
青木 「バットは」
南原 「はい」
青木 「結局、いちばん大事な部分なんですよ」
南原 「うん」
青木 「ボールと当たるところがバットなわけじゃないですか」
南原 「はい」
青木 「バットが変わるとすべて変わりますね。全部の感覚が変わるんですよ。バットを使おうと思って体を使おうとしてるんですから」
南原 「はい、はい」
青木 「体が変わっちゃうんですよ、バットが変わったら(笑)」
南原 「このバットを生かせるために、いろ・・そこに・・」
青木 「そうなんですよ」
南原 「すべてをつぎ込んでるのに」
青木 「そうなんですよ」
南原 「そこが変わってしまうと」
青木 「根本が変わってしまうともうダメなんですよ」
南原 「はぁ~~~~!?」
青木 「だから変えないんですけど。小笠原さんも変えない・・イチローさんも変えないですよね、変えてないです」
南原 「・・なるほど」
青木 「たがらその変えない感覚わかるんですよね。たがら飛距離を求めたいから変えるっていうのは」
南原 「はい」
青木 「もうホントすべて変わると思うんですよ、体が」
南原 「逆に変えるほうが信じられない?」
青木 「変えるほうが信じられないですね」
南原 「なん・・「よく変えて出来るね」っていう」
青木 「不安でしょうがないと思いますね」
南原 「へぇ~~~」
青木 「僕めちゃめちゃ不安・・一回、あの~それ言われたことあって「(バット)変えたほうがいいんじゃない」って言われて、「けっこう飛距離も出るし、もうちょっとヘッド効いたら」って、一応ちょっと試したんですよ」
南原 「はい」
青木 「もう状態が全部崩れましたね」
南原 「もう構えてるときから」
青木 「ダメですね、アドレスから「もう、あ、ぜんぜん違う」」
南原 「あ・・やっぱそんだけ鋭い感覚があるんですね」
という話も。
青木選手のちょっとマニアックな話を興味津々で聞いていた南原さんと同じように、私もラジオの前で「へぇ~~」「なるほど」と南原さんと同じようなリアクションをしながら青木選手の話を聞いてしまいました(笑)。
ってな感じで、WBC話から(この収録はずいぶん前だったようで。青木選手は花粉症で鼻をクシュクシュしてましたし、ペナントが開幕した今となってはちょっと前の話題という感じのWBCの話を昨日のことのように話していましたから)、マニアックなバッティングの話まで、興味深い話満載の30分でありました。