OZ.

Opened Zipper

夜のピクニック

2007-12-05 00:00:01 | 映画
ちょっと前の話ですが、嫁さんがWOWOWで放映していた「夜のピクニック」を録画していたので、消さずにキープしといてもらって後日観ました。
題名:夜のピクニック (2006年日本)
時間:117分
監督:長澤雅彦
原作:恩田陸
脚本:長澤雅彦・三澤慶子
出演:
 多部未華子 (甲田貴子)
 西原亜希 (遊佐美和子)
 貫地谷しほり (後藤梨香)
 加藤ローサ (榊杏奈)
 石田卓也 (西脇融)
 郭智博 (戸田忍)
 池松壮亮 (榊順弥)
 南果歩 (貴子の母)
■ストーリー

北高では毎年、全校生徒が24時間かけて80キロを歩く「歩行祭」という伝統行事があった。
3年生のタカコはクラスメートのトオルのことが気になっているが、どうしても話しかけることができない。
トオルもタカコのことが気になっているらしい。
タカコとトオルの友人達はそのことに気づいていて、歩行際で2人が話をできるように立ち回っていた。
しかしタカコとトオルの間には、友人達には秘密にしている複雑な事情があった。

■感想

恩田陸の小説は1冊だけ読んだことがありますが、何か合わないなーと思ってそれ以来読んでないです。
この「夜のピクニック」、恩田陸うんぬんじゃなく、DAKOTA STARの「STAY」のPVが気になってたから観ようと思ったんでした。
WOWOWの音楽楽園で流れたいた「STAY」のPVを観ていたら、知らない映画の映像っぽいものが使われていたんですが、何だか面白そうだなと気になってました。
それが「夜のピクニック」だと気づいたので、嫁さんにキープを頼んでいたという次第。
先に観た嫁さんによると「なかなか良かった」とのことなので、どれどれと思いつつ観てみます。



※以下、ネタバレ有りなので未見の方は要注意。



一応、ネタバレ注意を書いたものの、秘密にされている「複雑な事情」自体はかなり冒頭の映像で明らかになっています。
タカコが母と共にトオルの父の葬儀へ参列しに行くのですが、遺族への挨拶の際のタカコの母とトオルの母の雰囲気でまず察しがつきます。
(察しがつくように演出されている訳ですが)
その後のシーンでタカコが「血の繋がった人の葬式に出るのって変な感じ」とコメントするので、映画を観ている側にはその時点で分かるようになっています。

タカコもトオルもお互いを意識していて、友人達には意識していることを気づかれてしまっています。
タカコとしては、3年生になって同じクラスになったトオルと今まで話すことができなかったので、何とかこの歩行祭でトオルと話をしてみたいという気持ちがあります。
しかしお互いの事情についてはタカコもトオルも友人達には秘密にしているので、周囲が勘違いして2人をくっつけようと躍起になってる状態。

映画の内容自体は、歩行祭の開始から終了までの24時間が淡々と進んでいく感じ。
途中、無駄じゃないかなと思えるシーンもあるんですが、それもまたこの映画というか歩行祭の雰囲気そのもののように感じられます。
大きなメリハリがある内容ではないので、受け付けない人にはダメかも知れませんが、個人的には気に入りました。
高校のときのイベントってこんな感じだよなぁと。
内容はまるで違うんですが、同じく高校生の頃を思い出させてくれる「リンダ リンダ リンダ」に似た空気を感じた気がしました。

映画の主人公達が高校生だから爽やかに感じてしまうんでしょうが、しかし冷静になって考えてみるとタカコとトオルの親達にとってはドロドロしまくった状況です。
トオルの家族にとってみればタカコは父親の浮気の証拠そのもの。
そのことは以前から分かっていたようなので、トオルの家庭内はあまり平和だったとは思えません。
大黒柱の父親が死去してしまい、トオルと友人の会話からトオルの母がパートに出ていることが分かるので、そのこともちょっとツラい。
浮気相手のタカコの母はキャリアウーマンなっぽい感じで、タカコの家の中の雰囲気は明るくてセンスもよく裕福な感じ。
それも含めてトオル家はタカコ家を快く思うハズがないよなぁ、俺だったら激しく憎むかも、と考えてしまいます。
認知して養育費払ってたりするんだろうか、という想像もしつつ。

もうちょっと詳細を知りたいので、今度原作を読んでみようかな。
それと前日譚の「ピクニックの準備」もついでに観てみよう。

それにしてもトオルとタカコが同級生ってのが問題だな。
トオルの両親が不和になった状態でタカコの母と不倫してた訳じゃなく、何食わぬ顔でコッソリ浮気してたんだなぁ父ちゃん、と。


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